4月9日の記事で、「保守の気骨」を書いた。
あの記事は、雑誌「諸君!」の中の対談記事を引用した。
書き落としたことで、どうしても書きたいことがあった。
対談者の一人で司会的な立場だった宮崎哲弥氏(評論家)の話だった。
NHK放送文化研究所では1973年から5年ごとに、「日本人としての意識」という調査を発表しているとのこと。全国5400人を対象に、「価値観やものの考え方の推移」を検証したものらしい。
宗教観から婚前交渉の是非に至るまでの幅広い調査となっている。
この調査の「権利」に関する項目の調査では、「言論・表現の自由」を権利とする人よりも、「納税」を権利と見ている人のほうが多いのだそうだ。
1993年の調査から逆転し、その後は一貫して「納税」の優位が続いているとのこと。
2008年の調査では、「言論・表現の自由」を権利として見ている人が、34.8パーセントだったのに対し、「納税」を権利と見ている人が42.8パーセントだったというのだ。
私は「納税」は義務だと考えていた。しかし、権利と考えていた人がいたのだ。
しかも、「言論・表現の自由」を権利としている人よりも多かった。とても衝撃的だった。
「納税」が権利か義務かの議論は、この際さておくこととする。果たして権利と考えるべきかについては異論もありそうだ。私も俄には賛成できない。
私が言いたいことは、権利と考えている人が多いことに驚いたということだ。
先般の「定額給付金」について、60パーセント以上の人が反対に回ったが、政治的な思惑だけで反対した人ばかりではなかったらしい。
調査方法や設問内容を詳しく承知してはいない。だから即断は出来ないが、日本人のメンタリテイー には、不思議な面がありそうだ。とても嬉しいことだった。
このような行動意識をよく考えて、日本人らしい政治を行えば、悲観論ばかりではないかもしれない。私は今、少し元気を取り戻しつつある。
いいぞ日本人!
そんな感じを持ち始めている。
まだ人から聞いた話の段階だ。機会を得て、NHK放送文化研究所の調査内容を精査してみたい。
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