新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

自分の評価は難しい

2008年07月26日 07時02分41秒 | 身辺雑記

Simg_4288t

  この花、わかりやすいと思っていたのに、まだ名前をわからずにおります。

 にもかかわずにUPするところに私のいい加減さや甘えがあります。

 多少は今日の記事と関係があります。 

 他人のことは見えるものです。

 他人のことですら見えるのですから、自分のことはなおさら見えるはずですね。

 ところが、意外に、自分を分かっている人は少ないのではないでしょうか。

 時として、誰かの性格的な面を、評価をしなければならないことがあります。たとえば、「人事評価」の場合などです。

 そんな時、「慎重だが、時として優柔不断」などと評価したりします。あるいは、「常に積極的であるが、その反面、軽率な面を有している」と言ったりします。

 どこまで正しいか、どこまで真の人柄に迫っているかは別として、できないことではありません。特別な悪意や、依怙贔屓の気持ちを持っていない限り、ある程度まではその人の姿に迫っているはずです。

 ところが自分自身を評価する段になると、なかなか思うようには運ばないものです。

 心理テストなどで、「自分の性格を書いてください」と求められたりします。

 これはかなり難しい。

 あまり悪い自己評価をしたくないのが、多くの人の通常です。いくら露悪趣味の傾向があっても、ひどい言葉で自分をこき下ろしたくない。

 反面、自分に対して良い評価をすることに、どうしても躊躇ってしまいます。常に謙虚でありたいと思いますからね。シャイな気分も働くかもしれません。

 心の中にさまざまな感情が錯綜します。だから、自己評価と言えど、簡単には参りません。

 自分をより高めるため、自分を知ることは大切です。しかし、これはかなり難しい。

 早い話、カミさんから見た「私」と、私自身が見ている「私」には、かなりの隔たりがあります。

 他人さまと上手に付き合うためにも、自分を知ることは必要です。

 謙虚はいいが必要以上に卑下しないこと、自己主張も必要だが傲慢にならないこと。

 上手に自己評価をして、この世をうまく泳ぎ渡りたいものですね。

 ちなみに私自身のことを言えば、うーん、なかなか難しい。

 なにしろ見栄も働きますしね。

 こんな記事で応援のクリックをいただくのは畏れ多いのですが、

 ランキング参加中のことでもあるので、あえて応援クリックをお願いします。 

   ↓ ↓

にほんブログ村 シニア日記ブログへ                                          


             

             

コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

このままでいいですか?

2008年07月25日 06時57分54秒 | 写真俳句・エッセー

Simg_1107t_2
空蝉のひねもす経を唱へゐる

 今年も間もなく、8月を迎える。終戦から63年目の夏だ。

 広い意味での戦争体験者も、どんどん減少してきており、戦争はもはや昔話でしかない。

「日本はアメリカと戦争したんだって?で、どっちが勝ったの?」

 このような若者の存在は、まれなことではなくなってきたようだ。

 この国のなかで、先の大戦がすっかり希薄になってきている。

 にもかかわらず、8月15日が近づくにつれ、「靖国問題」や「歴史認識」が世間をにぎわす
ことになる。

 先ごろ竹島の領土問題で、韓国が大騒ぎとなった。国会も政府も一般市民からも、反日の大合唱の声があがった。

 一方の日本では、「竹島って何だっけ?」といった程度の受け止め方であった。

 どうやら日本は、先の戦争に関し、中途半端な総括しかしなかったため、国民の意識が停滞したままになっているようだ。

 いや、それよりも由々しきことは、日本政府の事なかれ主義なのだ。表面が穏やかならそれでいい。それが日本政府の態度なのだから始末が悪い。

 国家の責務とは何か。

 「領土の保全と国民の生命・財産の保護」が国の役割だ。しかし日本は、それをアイマイにしたまま過ごしてきた。

 日本人の多くは、次のように思っている。

 朝鮮半島を植民地化したのは悪かった。

 *中国を侵略したのは悪かった。 

 *その延長としての太平洋戦争も日本のせい。

 *従軍慰安婦問題は日本の恥部だ。

 *南京大虐殺は日本が犯した重大な戦争犯罪。

 *広島、長崎の原爆は、戦争の早期決着のためには必要だった。

 *東京裁判は正義に基づく合法的な裁判。

 昭和20年8月15日以降、多くの日本人は、「残虐非道な日本人」の罪を背負わされ、諸外国に対して、ひたすら恭順の態度で過ごしてきた。

 非難の対象とされている事実が、真の事実かについて、もっと真摯に見つめ直し、反論すべきは反論しなければなるまい。

 わずかながらも戦争体験者が生きている今こそ、

  ① なぜ戦争を起こしてしまったのか。責任者は誰なのか。

  ② なぜ戦争に負けてしまったのか。責任者は誰なのか。

  ③ 東京裁判の意味するものは何なのか。日本だけが悪かったのか。

 等について整理をして国民に示すべきではなかろうか。

 中途半端なまま時代が過ぎれば、非道の汚名を着せられたまま、発言権のない国になってしまうのではなかろうか。

 罪に服す気持ちで、ひたすらお経を唱えているだけではすむまい。

 正統保守派の奮起を期待してやまない。

    空蝉のひねもす経を唱へたり    鵯 一平

 空蝉(うつせみ)は蝉の抜け殻で夏の季語。

 ランキングに参加中です。応援クリックをお願いします。

     ↓  ↓

    にほんブログ村 シニア日記ブログへ                                          


             

             

コメント (15)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

滝の響き

2008年07月24日 07時18分16秒 | 写真俳句・エッセー

Simg_0065t2
縄文を伝へし滝の響きかな

 人類の起源はアフリカだそうだ。

 今から700万年ほど以前、チンパンジーやゴリラから分かれて、ヒトとして進化してきたらしい。

 そんな途方もない話に、私はとても興味を持っている。

 日本列島にはじめて人類の足跡が認められたのは、約4万年前と言われている。

 (ひところ、藤村某とかいう人物のゴッドハンドによって、50万年前の地層から石器が発見されたという話があり、国中が大興奮したことがあった。まんまと騙されたのだ。)

 そのころの日本列島には、象などのような大型の草食動物が棲息していた。

 地球は寒冷化をたどっていたようだが、動物性タンパク質も植物も豊富であったことは疑う余地もない。

 約2万年前を過ぎたころから、温暖化の傾向が出始め、寒々しい針葉樹が減少し、ブナ、ナラ、クリなどの落葉樹が、日本列島を北上していった。出土した花粉の分析からわかているのだという。

 石器も急速に進歩していって、やがて縄文前夜と言われる時代に入っていった。

 もちろんその後も、噴火や地殻変動が繰り返され、とてつもない長い時代を経ながら、我々が見る海や山や川、そして湖や沼が形づくられてきたのだ。

 そんなことを考えると、川の源流とも言える滝の姿に、つい縄文時代に思いを馳せてしまう私であった。

 あの滝はいつ頃から響いていたのだろうか。

   縄文を伝へし滝の響きかな    鵯 一平

 ランキングに参加中です。応援クリックをお願いします。

        ↓   ↓

        にほんブログ村 シニア日記ブログへ                                           


             

             

 

コメント (19)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医師との出会い

2008年07月23日 07時13分08秒 | 身辺雑記

Simg_0065t

  写真は福島県不動滝。2008年8月に撮影。

  記事とは関係がない。

  過日、東京駅で、女医のAさんと偶然に会った。

 駅前でタクシーを降りたところで、サングラスの若い女性に会釈された。その女性は、旅行用のカバンを持っている。

 私ではありえない。通り過ぎようとしたら、サングラスを外して会釈された。

「あれっ、A先生、どうなさったんですか?」  

 とっさのこと、礼儀をわきまえない私だった。

「その後、いかがですか?」 お医者らしく、私の病状を訊ねてくれた。

「ええ、お陰様で、順調です」 何が順調なのか、私は妙な応答となった。

「ご旅行ですか?嬉しそうですね」 こうなってくると、私は図々しくなってくる。

「嬉しくもないんですが、ちょっと実家まで……」

 そんなやり取りの後、A先生は足早やに駅の構内のほうへ行ってしまった。

 A先生は、私の胃ガンを除去してくれた主治医だった。私を最後の患者として、その後ほかの病院へ移って行った。だから先生との再会は、ほぼ7ヶ月ぶりだった。

 退院の日の朝、A先生が病室へ姿を見せてくれたとき、私は心からのお礼を申しあげたのだが、その折りの先生の言葉がとても嬉しかった。

「いいえ、お礼を言うのは私のほうかもしれませんわ」 A先生はそんなことを言ってくれた。

 そのときの先生の話を纏めて言えば、「治療し易い患者さん」だったとのこと。

 どこまで本心を言ってくれているか分からないが、先生にとっては、珍しい患者だったようだ。

 なにしろ、納得するまで質問したことは確かだった。失礼も顧みみずにズケズケと聞いた。

 おおよそは次のような質問だった。

 ① セカンドオピニオンを取っていいか?

 ② 治療方針はどのような経過で、誰が決めたのか?

 ③ 先生の年齢は?経験した症例数はどのくらいか?

 ④ 失敗の確率はどの程度か?

 その他矢継ぎ早やの質問を繰り出したのだから、不愉快な患者だったのではないかと私は思っていた。なにしろ自分ですら、「オレも嫌味な性格だなあ」と思っていたほどだ。

 ところが先生の立場から言えば、「リスクもすべて明らかにできたので、その後の治療がし易かったのですよ」ということになったようだ。

 患者はどうしても遠慮がちになる。しかし自分の身体なのだから、遠慮せずに質問すべきではなかろうか。

 A先生には、ほかの臓器のガンも見つけてもらい、他の診療科へ申し送ってくれた。

 A先生との良好な関係ができたから、他のガンも発見できたのだ。

 そちらのガンも即刻取り除かれ、現在は双方とも経過観察中だ。

 今のところ再発の予兆もなく、ほぼ順調に推移していると言っていいと思う。

 今回のガン騒動にかぎって言えば、いい先生に診てもらえたと思っている。

 30代後半の美人先生なのだが、ガンで著名な病院へ移られたのはとても残念だった。

 オッカケをしようかと、今、真剣に考えている。

 ランキングに参加中。応援クリックをお願いします。

  ↓ ↓

にほんブログ村 シニア日記ブログへ                                          


             

             

 

 

 

コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いのちいとほし

2008年07月22日 06時55分50秒 | 写真俳句・エッセー

Simg_0108_2t3
今生のいのちいとほし滴れる

 なぜ人を殺してはいけないのですか?

 数年前、一人の中学生が質問をした。

 大人社会が絶句し、答えらしい答えは出なかった。

 一昨日の早朝、中学3年生の15歳少女が、文化包丁で父親を刺殺した。

 未成年の親殺しというショッキングな出来事に、さすがの識者たちもコメントしにくそう。

 取り調べは、当局の手によって、慎重に行われているのだろうが、どのような結果が出るのか、世間の耳目を集めている。

 少女の心の裏側に、何が潜んでいたのだろうか。

 なぜ人を殺してはいけないのか?

 たび重なる加害事件や自殺に対し、なぜいけないことなのか、端的な回答はなされていないように思えてならない。

 ただひたすら、「いのちを大切にしましょう」という言葉を、空疎に重ねているだけだ。

 その言葉を否定することはできない。そのつもりもない。

 しかし、「なぜ殺してはいけないのか」の答えにはなっていない。

 蠅や蚊は殺していいが、鳩や白鳥を殺してはいけない。

 牛の肉を食べてもいいが、鯨を獲ってはいけない。

 こんな歳まで生きてきた私なのに、端的な言葉で説明できないこのもどかしさ。

 信仰心が薄いからなのだろうか。

「決して人は殺しません」と、人は神や仏の前でそんな誓いをした。

 だから殺してはいけないのか。

 ほかの大人たちは、十分に納得しているのだろうか。

 私は自分のいのちがいとおしい。妻や子や孫がいとおしい。

 根源は、人間の生命に対するいとおしさなのではないだろうか。

「なぜいとおしく思わなくてはいけないのですか?」 その答えを、私は持っていない。

 ひどく幼稚なことを言っている自分が情けない。

   今生のいのちいとほし滴れる  鵯 一平 

 「滴り(したたり)」は夏の季語。

 崖や岩の裂け目から滴り落ちている水滴のことで、涼感を誘うことから夏の季語としている。時を刻むように、ぽたりぽたりと落ちている滴りもある。

 ランキングに参加中。応援クリックをお願いします。

   ↓ ↓ 

  にほんブログ村 シニア日記ブログへ                                         


             

             

 

   

コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする