無粋にも、恋路の邪魔をしてしまいました。
撮影側としては、実のところ、離ればなれの睦み合いを望んだのです。
しかし、テントウムシにも事情があったらしく、こちらの要請には応じてくれませんでした。
その結果がこの「デバカメ」でした。
写真は、今日の記事と関係ありません。
昨日は暑い一日であった。
特に東京は風もなく、かなりの高温だったように思う。
昼食後、仲間たちと一緒に、仕事場近くの喫茶店に入った。そこは某コーヒーメーカーのチェーン店で、サラリーマンの昼食の場でもあった。彼らは、コンビニで買ったパンを持ってきて、ささやかな昼食を摂るのだ。いささか質素過ぎる食事のように思うが、これがサラリーマンの「当世昼食模様」なのだ。
その店に入ったのは12時20分ごろ。
入ってすぐに、いつもと異なる雰囲気を感じた。いままでだったら、この時間、かなり窮屈なほどの混みようのはず。ところが、それほど混んではいなかった。
私たちは煙草をすわないので、お定まりの禁煙席を目指した。いつもなら満席に近いのに空いていた。
「あれっ、……?」 そこに陣取っていた幾人かは、喫煙中。
喫煙と禁煙の席を入れ替えたのだろうと思い、反対側の方へ行ったが、そこでも喫煙中。
その店から、「禁煙席」が姿を消していた。いつもより空席が目立った。
どのような事情があったのか、店の人に聞いたわけではないが、全店を喫煙席に変えたのは事実のようだった。
この店は群れて入る人は少ない。たまに、2~3人グループの男性が1~2組。女性はほとんど1人。
女性の多くは、食事と喫煙目的だったように思う。
この付近は、歩行喫煙を禁じているエリアなので、喫煙者は肩身が狭い。
食事をする店ぐらいしか、煙草をすえる場所がなくなってきている。
そのような事情から、この店の営業姿勢を「全店喫煙可」に変えたのだろう。喫煙者に対する便益の方に舵をきったのだ。その方が客足がいいと踏んだのだ。
禁煙席を狙って入ってきた人は、もうこの店には来ない。反面、喫煙の場を失っていた喫煙者が、大手を振って入れるようになった。
一方的に勝手なことを言えば、時代に逆行しているように思う。営業上は有利と踏んで変えてのだろうから、それはそれで仕方がない。私はもう来ないだけ。
しばらくして、私はタクシーに乗った。
タクシー料金値上げに合わせて、東京や近郊都市のタクシーは全車を禁煙車となった。この頃のタクシーは気持ちがいい。煙草の匂いが一切ない。
「禁煙車になってから、客足に変わりがありましたか?」
タクシードライバー氏に、私は要らぬことを聞いてみた。
「やはり減りましたねえ。特に女性の方が減ったようです。一人で乗ってくる女性の多くは、煙草が目的でしたから……。女性の2割は減った感じですね」
なるほどなあ。納得できる話であった。
私が禁煙してから約30年。途中に半年間ほど喫煙癖に戻ったこともあったが、その時期からでも20年は過ぎた。もう喫煙は考えられない。
しかし一方では、煙草を吸う目的でタクシーに乗る女性もいたのだ。
健康や出産に対する煙害が、これほど姦しく言われているのに、まだ離れられない人がいる。私も禁煙に到るまで、大変な苦労があった。(だから、途中で戻ってしまったのだが)
喫煙も一つの人生観。だが私は、知人に対して常に、かつ強く、禁煙を勧めている。
当世の喫煙者は、ひどく肩身が狭くなった。
それでも、「オレは、禁煙するほど意思は弱くねえ!」
そう言って粋がっている人もいたっけ。
恒例の外出へ
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