新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

あらあら、どうしたの?

2010年07月08日 06時45分43秒 | 

A

   あの頃 この海で

   私の少年期が 広がっていた

   あの頃 この浜辺で

   私の少年期が 光っていた

   

   都会の片隅で 六十年余りが過ぎた

    いろいろなものを 拾ったり 捨てたり 

         そんなことの繰り返し

   いつの間にか 「私」が何処かへ消えてしまった

     

   この海に 「私」がいるかもしれない

   誰かが言ったので 密かにやって来た

   だが そんなことはなかった

   そんなはずはなかったのだ

   海は わざとらしく波を打ち続け

   浜は 神経質に砂を鳴らした

      

   そんな中 浜昼顔が 薄い眼差しを向けてくれた

   温かい顔だった

   ふと あの日の少女を 思い出した

                                                  

  「そんなもの 捨てておしまい!」

   耳元で 険しい鬼の声 

   振り返ったら あれっ、あの日の母がいた

  

 Dscn3077at

 (写真は旧友H.I君の提供による)

 別館として、写真俳句ブログの「ひよどり草紙」を開いてます。

 ご覧いただけると嬉しいです。

   → こちら

   

   

   

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15 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 なかなかの内容の詩ですね。 (太郎ママ)
2010-07-08 07:54:53
 なかなかの内容の詩ですね。
 最期のセリフはどなたなのかしら?

 
返信する
太郎ママさん、お早うございます。 (ひよどり)
2010-07-08 08:09:58
太郎ママさん、お早うございます。
最後のセリフは女鬼。
険しさの陰に、優しさがありました。
ここのところ、推敲します。
ありがとうございました。
返信する
おはようございます。 (志帆)
2010-07-08 09:02:58
おはようございます。
ひよどりさんに取っての優しい海・・・懐かしいでしょうね。海はさまざまなことを思い出させてくれますね。

浜昼顔は、あの日の少女だったのでしょうか?
それとも優しいお母様だったのでしょうか?
返信する
感性のみずみずしさが素敵です。 (ウッシー)
2010-07-08 09:21:22
感性のみずみずしさが素敵です。
うらやましいと思います。
返信する
志帆さん、こんにちは。 (ひよどり)
2010-07-08 09:25:40
志帆さん、こんにちは。
浜昼顔、あの日の少女に似ていました。
私は昼顔系がすきですね。
諦めの色をしているからでしょうか。
私の母は、きっと大根の花です。
返信する
ウッシーさん、こんにちは。 (ひよどり)
2010-07-08 09:29:31
ウッシーさん、こんにちは。
お言葉、嬉しいです。
でも、私の感性は、もともと干からびていました。
なんとかしたいです。
返信する
おはようございます (ひろこーぼ)
2010-07-08 11:01:37
おはようございます
白い砂に青い海
青い空に大きな白波
ここに ひよどりさんがいるようにみえます

あっ
あの森の向こうに
誰かいる

ほら
見えますよ~
私には
返信する
ひろこーぼさん、こんにちは。 (ひよどり)
2010-07-08 11:29:18
ひろこーぼさん、こんにちは。
この海が私の本籍地です。
でも今は、本籍を移してしまいました。

あれっ、見えましたか?
ずいぶんと遠目が利きますね。
でもあれは、頭の禿げたカラスなんですよ。
返信する
少年から青春を経て60年余りを振り返り、そして... (itaQ)
2010-07-08 18:23:53
少年から青春を経て60年余りを振り返り、そして亡き母も思い浮かべての「あらあら どうしたの? の詩」、この海辺は鵯さんの宝物の一つですネ。
拍車がかかる地球環境の変化、この地には及ばないようにと祈ってます、(この写真の右側「南」には、テトラポットが並んでる)。
俎上の鯉へ準備着々と…、術前栄養管理に、免疫栄養剤を昨日処方して貰って参りました。
返信する
砂浜と海、潮騒が聴こえてくるような写真ですね。 (蘭子)
2010-07-08 18:55:57
砂浜と海、潮騒が聴こえてくるような写真ですね。
写真と詩がマッチしています。
母親の厳しさとやさしさ、まるで何でも呑みこんでくれる海のようです。
故郷の海は良いですね。
返信する

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