秋の田にへのへのもへじゐたりけり ひよどり 一平
(あきのたにへのへのもへじいたりけり)
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この田んぼの主は、かなり愉快な人らしい。
「へのへのもへじ」と書いた顔の案山子に、「米」という看板を持たせている。
しかもこの案山子は、季節に関わりなく三百六十五日ここに立っている。
鴉や雀がこの「へのへのもへじ」の笠の上で、羽根を休めていたりすることもある。鴉や雀は、この「へのへのもへじ」に何の驚きも怖れも感じていない。
つまり、この案山子は、案山子の本分を全うしていない。
これは案山子ではなく、「へのへのもへじ」なのだ。
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昨夜は私の部屋の前から、涼しげな虫の音が聞えた。
まさしく秋だ。
案山子ではないから季語ではない。
面白い句になりましたね。
よくわかりませんけれど、とにかく愉快にさせて頂きました。
このへのへのもへじはここ数年はこの辺りに立っているのです。
粗略に扱われながら、この「へのへのもへじ」は良く頑張っていると思います。
良いですねぇ。
このかかしさんも楽しんで立っているようです。
そろそろ刈り入れ時になりました。
新米もすぐですね。
田んぼに何もない真冬でも、不愛想にして、ぶすっとしています。
田んぼの主の顔が見たいです。