新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

どちらが本当?

2007年08月02日 19時39分49秒 | 身辺雑記

 朝10時ごろの東京駅。新幹線改札口付近は、旅行へ急ぐ家族連れで溢れていた。夏休みなので、楽しいスケジュールに向かう母子連れが多い。男の子たちは、重いリックサックを背負わされて、汗をかきながらの急ぎ足。それでも、とにかく嬉しそう。見ている私も、気持ちが浮き立つ。
 新幹線改札口の前、ショッピングエリアと通路を隔てるための高さ1メートル程度の構造物(何と言えばいいのだろうか?)があるが、その上にアルコール類を並べ、老人4人がまるで酒宴中だ。立ったまま、缶ビールやワンカップ日本酒を飲み、煙草をふかしながら、大声で話している。呆れた話ではないか。
 歳のころは60~65歳。ホームレス風でもないが、キチンとしている様子でもない。言わば、競輪スタイルといったところか。(競輪フアンに怒られるかな?)
 足早やに行き交う親子連れが多い中、老人たちの無様な姿に、私は怒り心頭に発した。
「なんたることぞ!」
 子供たちの前で、なんとも恥ずかしい老人の姿。
 怒鳴りつけたい衝動に駆られたが、実行に移す勇気はない。こんな4人、話して分かる人種ではない。逆にツバを吐きかけられるぐらいがオチだ。だから見て見ぬ振りをして通り過ぎた。
 つまりは、はじめから敗北主義。このごろ、こんなことが多い。自分では歳をとったことを理由にしているが、年齢とは関係がなく、臆病になったのだ。
 春先の公園で、「芝生にはペットを入れないで下さい」という看板が立っているのに、犬を引いていた4人の若い男女に出会ったことがある。注意したい気持ちに駆られながら、素知らぬ振りで見過ごした。怒りでイッパイだったくせに、注意は出来なかった。あのときも、情けない自分を感じた。
 こんなことは頻繁だ。何を見ても感じなければいいのだが、見れば怒りが込み上がる。損な性格だ。
 もっとも、自分は真っ当だと思っていても、とんだところで、他人さまに迷惑をかけているかもしれない。不愉快な思いをさせているかもしれない。ひょっとしたら、私が不愉快に思った数だけ、他人さまを不愉快にさせているかもしれない。自分の姿は、見えませんからね。
 斉藤茂太先生が書かれた、「病気になりたくなかったら、急がない、怒らない」という長いタイトルの本がある。「急がない」、「怒らない」が、病気にならないコツだと書いてあった。確かにその通りとは思うが、なかなか上手くはいかないものなのだ。
 今朝の新聞に、「朝青龍に厳罰」という記事が載っていた。事実上の「引退勧告」と書いている新聞もあった。遅きに失したと私は思う。怒るべき時には怒ってほしいものだ。もっと早ければよかったのに……。
 このごろの私は、我慢することが多くなった。と、自分では思っている。
 しかし妻は、さらに怒りっぽくなったと言っているのだ。
 どちらが本当? 
 

人気blogランキングへ  ← クリック

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« これでいいのかなあ | トップ | 季語が好き »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

身辺雑記」カテゴリの最新記事