新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

氷雨降る

2008年12月23日 08時45分35秒 | 身辺雑記

 親しくしている後輩YY君のお父上が亡くなった。享年95歳。

 だいぶ弱ってきておられたと聞いており、密かに案じていた。

 昨夜は通夜。

 わが家から2時間半の斎場だった。カミさんと二人で参列させてもらった。

 同じ後輩のHK君との同道であった。

 斎場でのYY君の話。

「11月に入ってから、だいぶ弱ってきている様子でした。しかし私が行けば酒になり、それなりに付き合ってくれていました。ベットから出なくなったのは、ほぼ1週間ほど前からです」

 枯れるがごとき見事な最後であったようだ。

 お顔を拝ませてもらった。表情には、生ききった末の安らかさが浮かんでいた。

 読経の後、僧侶から次のような話があった。

「このお方とは50年来のお付き合いでしたが、本当ににこやかで穏やかなお人柄でした。最後のお顔にも表れており、私もあやかりたいような『大往生』だったと思います」

 話を聞きながら、YY君は幾度も幾度も涙を拭いていた。父との別れに際し、言葉にできない感懐が、彼の胸に溢れたのだろう。

 帰路は氷雨。風も強かった。

 最後まで同道してくれたHK君に、心からお礼を言いたい。

    氷雨降る時空を超へし父子ふたり   鵯 一平

 合掌 ・ ・ ・

 就寝は夜半過ぎ。今日は休養の日としたい。

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 95歳の大往生とは、きっと様ざまなことがあっ... (太郎ママ)
2008-12-23 09:17:23
 95歳の大往生とは、きっと様ざまなことがあった人生なのでしょうけれど、穏やかなお顔で逝かれたとのこと、だただた安らかにと御送りしたいですね。
 我が夫の母は92歳で健在です。今年の初夏には九州の義母の顔を見に行く予定でいます。
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ひよどりさん、こんにちは。 (キャセロール編集人)
2008-12-23 09:31:37
ひよどりさん、こんにちは。
昨日は本当に冷たい雨の日でしたね。そのような日のお通夜は、さぞかし感慨深いものがおありの事とお察しします。
95歳といえば、本当に大往生ですね。文中に「生ききった」とありますが、私も願わくばそうありたいものです。ひよどりさんも、これからもますますお元気でご活躍くださいね。
返信する
生ききる…、すばらしいですね。 (ウッシー)
2008-12-23 16:14:46
生ききる…、すばらしいですね。
そうありたいものですが、私は無理でしょうね。
大往生された方のお通夜とはいえ、
氷雨の中を大変でしたね。
ゆっくりお休みください。
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95歳の大往生とは、いろいろなことやあの太平洋戦... (ひろこーぼ)
2008-12-23 17:05:45
95歳の大往生とは、いろいろなことやあの太平洋戦争なども経験されたことでしょう
お疲れ様といいたいです
こうして平和な時代を築いてくださった方でさぞ
大変な事でしたでしょう
安らかにお眠りになったということが物語っておられますね   合掌
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2時間半の道のりに、様々な思いを抱かれたことで... (だんだん)
2008-12-23 17:54:09
2時間半の道のりに、様々な思いを抱かれたことでしょうね。
私達夫婦の父も、見事な最期でいつまでも忘れません。
夫の父は心筋梗塞で、突然倒れて7時間後。
私の父は風邪から肺炎になり、一週間で死亡しました。
84歳と82歳。
人間が皆、こういう最期なら理想的ですね
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親との別れ、言葉にできない感懐は、いかばかりか... (itaQ)
2008-12-23 18:23:33
親との別れ、言葉にできない感懐は、いかばかりかとお察し申し上げたい。
孫息子が今年小学6年生、私がその6年生の時に38歳で他界した父は今年、生誕100年、NHK番組、百歳万歳の方々の姿見ながら、父の面影を想い浮かべる今日この頃・・・。
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大往生といっても人が亡くなるのは寂しいですね。 (nakapa)
2008-12-23 22:52:45
大往生といっても人が亡くなるのは寂しいですね。
永遠のお別れです。
長い人生どんなことがあったのでしょうか。
いろいろ偲ばれます。 
聞いた話ですが、男性の元気年齢72歳だそうです。
元気で生きられる平均のことです。
元気余命ならもうちょっと先だと思います。
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太郎ママさん、今晩は。 (ひよどり)
2008-12-24 18:35:15
太郎ママさん、今晩は。
92歳でご健在とは羨ましいです。
生き方のコツがあるのでしょうか。
ピンピンコロリが願望です。
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キャセロール編集人さん、今晩は。 (ひよどり)
2008-12-24 18:38:31
キャセロール編集人さん、今晩は。
一週間前まで、息子と酒を酌み交わていたのですから、いい死に方だったと思います。
これを讃えすぎると、病床に伏せっている方は悪い死に方かとなってしまうので、言葉は難しいですね。
返信する
ウッシーさん、今晩は。 (ひよどり)
2008-12-24 18:41:30
ウッシーさん、今晩は。
幾つかのガンもあったと聞いておりましたが、高齢になるとガンの進行も遅く、あまり悪さもしないようです。
つい羨ましくなってしまいます。
「生ききる」とはどんなことなのか、考えてみたいと思います。
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