鶏頭の並びて妍を争はず ひよどり 一平
(けいとうのならびてけんをあらそわず)
涼しくなってきたので、散歩の足を少し延ばした。
十数本の鶏頭が、畑のへりにやや雑然と立っていた。
頭の大きな鶏頭なので、棒を立てて揺らぎを止めているありさまだった。
妍を競うどころか、よろよろしていて腰が定まらない様子に見えた。
鶏頭の十四五本もありぬべし 正岡 子規
という名句がある。
当時はこんな頭でっかちでなく、素朴な鶏頭だったのではなかろうか。
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今日から十月に入る。
新型コロナは未だ衰えていない。東京やその近県では、一喜一憂の日々だ。
晩秋から冬に向かって、新型コロナが季節性のインフルエンザと競ったら、どのような社会が現出するのだろうか。
そんな冬を乗り越えれば、気分的にも、先行きの展望や過ごし方が見えてくるような気がするのだが・・・。
今日あたりは、少し涼しさが加わってきた。まさに秋の本番だ。