市川海老蔵が騒がれている。先日の早朝、顔面をボコボコにされたのだ。
港区西麻布でのことであった。
歌舞伎役者にとって、顔は大事な商売道具。傷害事件として、被害届を出した。
警察としては、加害者のメドはついているらしい。逮捕状をとって、行方を追っているが、まだ身柄の確保には到っていない。
最初の頃、海老蔵は善意の被害者だった。
「一方的に殴られた」という彼の言葉を元に、「海老蔵の手に、暴行をふるった様子は見えなかった」というニュースも伝えられた。
しかし数日経過した今、「海老蔵は酒癖が悪かった」という話が表に出た。「弁護士を介して、加害者側と話し合いをしているらしい」と、もっともらしい話も出ている。
話の筋が、元横綱の朝青龍と似てきてしまった。
私が社会人になったころ、10人から20人に1人の割合で、「酒乱」と呼ばれる酒癖の悪い男がいたものだ。酒の席になると、新人がそんな男の隣りに座らされた。
職場の旅行や忘年会の席では、そんな男が期待通りの役割を演じた。
「もうソロソロやりそうだな」、と誰もが思っているころ、必ず始まっていたのだ。
この頃、そんな酔っぱらいを見かけなくなった。酒の呑み方が、賢くなってきたのだ。そうしなければ、ボイコットされてしまうのだから、自ずと考えるようになったのだろう。
海老蔵の問題がどのように決着するのだろうか。
酒の呑み方の上手下手の問題を越え、地位ある者の身の処し方にも通じてくる。海老蔵自体は偉くなくとも、成田屋の直系となれば、期待も大きくなってしまう。
つい、鳩山由紀夫氏や小沢一郎氏の顔を思い浮かべてしまった。
よかれ悪しかれ、地位ある者に対する世間の眼が厳しい。
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