私はカラオケが好きだ。
歌が上手なわけではない。酔いの発散によさそうなので唄いたくなる。
健康にもいいのではないか。気分がいいのだから悪いわけはない。
「気分がいいのだから悪いわけがない」と、つい書いてしまったが、やはりこれはおかしい。気分がよければ健康にいいなら、大酒呑んでも健康によくなってしまうではないか。
横道に逸れてしまった。今日はカラオケの話だ。
過日、子供時代の友人たちと呑んだ。そのあと、カラオケと洒落こんだ。彼らとは初めてのカラオケだった。
驚いたことに、唄う曲はどれもこれもぶつかった。
たとえば、私が「夜霧のブルース」を注文すると、ほかの友人は自分の注文だと誤解する。彼らもリクエストしていたらしいのだ。
「乱れ髪」をリクエストすれば、やはり誰かが唄いたがる。
「乱れ髪」は塩屋岬をイメージした曲らしい。詩の一節に入っている。その塩屋岬は生まれ在所の近くだった。だからぶつかるのだ。
生まれた時代が同じだと、印象に残った歌が共通になってしまう。生まれた地域が一緒だと、ご当地ソングがぶつかるのは当たり前。
しかし、それ以上の関連があるのではないだろうか。なにしろ、艦砲射撃や焼夷弾爆撃を受け、逃げ惑った共通の経験がある。食べ物不足で、ひもじい思いもした。
時代や生い立ちと好きな演歌の関係。演歌考現学として面白いかもしれない。
こんな雰囲気だったので、「一番はお前、二番はオレ、三番はあいつ」という状態になってしまった。
困ったことに、最後は合唱だ。これでは店とって迷惑至極。早々に退散することとなった。
それにしても、楽しきは同級生とのカラオケ。唄わなくても強要されることはない。
次が楽しみだ。
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