医師とのコミュニケーションはむずかしい。患者側の聞きたいことと医師の言いたいことは、往々にして食い違う。
4月に受けた人間ドックで、「負荷心電図で不整脈が見られたので、主治医の診察を受けること」といった内容のコメントをもらった。私はこと病気に関しては、「病的なほど臆病」であり、胸に不快感もあったので、直ちにK病院へ行った。
その日も胸の不快感があったためか、医師も速やかに検査を手配してくれた。
過日、その診断結果が出た。
「胸の不快感は期外収縮によるものだ。そのため、狭心症と心筋梗塞の疑いを持って精密検査をしたが、そのような徴候は認められなかった。したがって、処方はしない」
医師からはそのような説明があった。
「胸の不快感の原因は?」
私の質問はセッカチになる。
「狭心症や心筋梗塞ではなく、問題はない」と、医師の回答は素っ気ない。「気持ちの持ちようではないか」、と言わんばかり。
「現に私は調子が悪いんですが……」
「血圧のコントロールに気をつけてください」
つまり、医師の話を勝手読みすると、「狭心症や心筋梗塞なら問題だが、それとは違うので、安心したではないか。大病ではないので、多少の不快感は我慢したらどうか。加齢現象なのでねえ……」、と言いたいのかもしれない。
医師は難しい職業だ。患者の前で首をかしげようものなら、病人は大ショックを受けるケースもあるようだ。たとえ、「解明し切れていない部分もある」と承知していても、そうは言えないのだろう。
あまりグダグダと言えば、「老人性ウツ病」と言われそうなので、引き下がることにした。
こんなことを書くこと自体、すでにウツっぽいのかもしれない。自分で病気を作ってしまうタイプのようだ。
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