諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

心象を動かす風景

2017-06-21 14:38:26 | 日記・エッセイ・コラム

   ~ さみだれのそそぐ山田に、早乙女が

      裳裾(もすそ)ぬらして、玉苗(たまなえ)ううる 夏は来ぬ~

      佐々木信綱 作詞 「夏は来ぬ」の2番の詩であります。

    懐かしい旋律が、頭の中を駆け巡ります。風景にすれば、美しものです。

    しかし、最近では、早乙女は、裾など濡らしません。

    第一、「”早乙女”って何ですか?」とか、質問が来そうであります。

    若い労働力が、農村から流失してしまう一方です。

    たまたま村に残った”早乙女”候補は、マイカーで町へ出勤です。

 

   緑陰に 見え隠れして 渓の道 早乙女 老いて 田水 冷たき

                             夢  蔡        

 

  谷あいの田圃は、5月中ほどには田植えをの終えます。雪解けの伏流水が入るので、

  冷たくて、その分、稲の生育が遅れます。

  昭和30年前半位までは、田圃仕事は、動力源の牛と家族総出でこなしたものです。

  子供たちは、5,6年生ともなれば、立派な労働力でし、"早乙女"もそう楽ではあり

  ませんでした。朝早くから日が落ちるまでが働く時間です。

  「 ヤット!水から上がれる~」 田圃の重労働から解放された時の喜びの

  言葉だと、老農が語ってくれました。

  現在は、5条だての田植え機で,田1枚は30分もあれば、田植え終了です。

  農作業も機械化が進み、楽になりました。しかし、後継者がおりません。

  60代の農業従事者が、若くていいですね と、言われておる次第です。

  ※ <上に掲載の写真>注ーーー  

   田の中を歩む人は、田植え機が植えそこなった所に、早苗を植えこんでいる

   ところです。

 

 

    若き等は 虚飾の都市(まち)を 彷徨(さまよ)えば 

               老農 畑打つ  村 壊(こわ)れ行く

                               夢 蔡

   <さてまた申し・・・>----

             

            

 ここ数年、大阪来ておりましたが、この界隈を案内されたのは、はじめてでした。

 法善寺のすぐ近くで、大阪名物”串カツ”(例の1回つけ)を賞味いたしました。

 ビールによく合います。( ^ω^)・・・

 若者たちが、押し合うようにして、楽しそうに歩いております。

 この勢いは、”虚飾のまち”とか言って、止められるものではありません。

 第一、初めて言行った本人が、結構楽しかったもので・・・。

 

          ------<了>-------

 

  

  



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