The Society of Hormesis ホルミシス学会

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白米は体に悪い

2018-04-13 12:28:11 | 糖尿病

「白いごはんが好き」と言う日本人は多い。厚生労働省と農林水産省が共同で作成した「食事バランスガイド」でも、ごはんをお茶碗で1日3~5杯食べることが推奨されている。

ところが、膨大な研究論文から科学的根拠に基づいて分析してみると、白米は1日2~3杯でもすでに糖尿病のリスクが上がり始める可能性があるという。

白米のみならず、さまざまな食材をエビデンスベースで5グループに分類し、「体に良い食品」と「体に悪い食品」を明らかにしたUCLA助教授の津川友介氏に、白米を食べる量を減らしたほうがいい理由を解説してもらう。

健康に良い炭水化物・悪い炭水化物

巷では「糖質制限ダイエット」や「低炭水化物ダイエット」が流行っている。エネルギーとなる成分は大きく分けて、たんぱく質、脂質、炭水化物の3つに分けられるのだが、これらのダイエット法に共通しているのは、「炭水化物」の摂取量を減らして、代わりにたんぱく質や脂質の摂取量をやや多めにするということである。

 

しかし、この炭水化物なら十把一からげに減らすべきという考えは、実はミスリーディングである。炭水化物には、「健康に良い炭水化物」と「健康に悪い炭水化物」があるからである。

私たちにとって最も身近な炭水化物は、白米や小麦粉であり、これらは精製された炭水化物である。このように精製して柔らかくて食べやすい形にすることを(白っぽくなるため)「精白」すると表現し、米であれば「精米」すると呼ぶ。

そして、この精白されている「白い炭水化物」は、血糖値を上げ、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による病気が起こるリスクを高める可能性があることが、数多くの研究から報告されている。

その一方で、玄米のように、精製されていない「茶色い炭水化物」の多くは食物繊維や栄養成分を豊富に含み、複数の研究で肥満や動脈硬化のリスクをむしろ下げると報告されている。つまり、すべての炭水化物が悪者なのではなく、どんな炭水化物を食べるかで健康に関しては逆の効果があるのだ。

 

 

なお、ここでは精製された炭水化物のことを「白い炭水化物」、精製されてない炭水化物のことを「茶色い炭水化物」と呼ぶ。そのほうがイメージしやすいと思われるからである。精製されているかどうかが重要なのであって、必ずしも色が重要なのではないことに注意してほしい。

数々の研究において、精製されていない「茶色い炭水化物」は健康に良い影響を与えると報告されている。アメリカ、英国、北欧の国々で行われた研究を統合した78万6000人のデータを用いて、炭水化物の摂取量と死亡率の関係を評価したメタアナリシス(複数の研究結果をとりまとめることで一つひとつの研究では認められない関係性を明らかにする研究手法)によると、1日70gの茶色い炭水化物を摂取したグループは、茶色い炭水化物をほとんど食べないグループと比べて死亡率が22%低かった。

炭水化物と心筋梗塞や脳梗塞の関係を見た(7つの研究を統合した)別のメタアナリシスによると、茶色い炭水化物の摂取量が多いグループ(1日2.5単位以上摂取)は、摂取量が少ないグループ(週に2単位未満)と比べて心筋梗塞や脳卒中といった動脈硬化によって起こる病気になるリスクが21%低かった。

茶色い炭水化物の摂取により糖尿病のリスクが下がることも明らかとなっている。玄米を多く食べる人たち(週に200g以上摂取)は、玄米をほとんど食べない人たち(摂取量が月に100g未満)と比べて糖尿病になるリスクが11%低かった。この研究によると、1日50gの白米を玄米に置き換えることで糖尿病のリスクを36%下げることができると推定された。

全粒粉や蕎麦粉の含有量も重要

茶色い炭水化物の摂取はダイエットにも有効であると考えられている。アメリカで行われた研究によると、茶色い炭水化物の摂取量が1日あたり40g増えるごとに、8年間での体重増加が1.1㎏減ることが明らかになった。複数の研究において、茶色い炭水化物の摂取量が多い人ほどBMIが小さく、腹囲が細いことも示されている。

その他にも、茶色い炭水化物には、便秘を予防する働きや、憩室炎という大腸に炎症を起こす病気を予防する効果があるとも言われている。

ここで1つ注意事項がある。スーパーやコンビニで手にする商品の中には、「全粒粉」と書いてあっても実は全粒粉が少ししか含まれておらず、ほとんどが精製された小麦粉という商品がある。食品のラベルに関して、原材料は、使用した重量の割合の高い順に表示されている。健康のことを考えたらできるだけ全粒粉の割合の高いものを選ぶべきだろう。

蕎麦を食べるにしても、巷には小麦粉の含有量が多くて蕎麦粉が少しだけしか含まれないものもあるので、注意が必要である。少ししか蕎麦粉が含まれておらず大部分は小麦粉でできている、いわば「蕎麦粉入りのうどん」を食べて健康になった気になってしまうのは危険である。十割蕎麦や二八蕎麦のように、できるだけ蕎麦粉の割合の高い蕎麦を選んで食べるのが好ましい。

 

 

私が食事と健康の話をすると、最もよく質問されることの1つが「白米は食べすぎなければ大丈夫ですよね?」といったものである。日本人は何事も「食べすぎなければ大丈夫」というあいまいな落としどころを好む傾向があるが、残念ながら、日本人が大好きな白米は「少量でも体に悪い」と言ってもいいだろう。エビデンスによると白米の摂取量が少なければ少ないほど糖尿病のリスクが低いことが報告されているからだ。

白米は「食べすぎなければ大丈夫」という問題ではない

2012年に世界的にも権威のある英国の医学雑誌に、白米と糖尿病の関係に関する4つのコホート研究(白米の摂取量を調査し、その人たちを何年間も追跡し、その後病気になるかを解析する研究方法のこと)の結果をまとめたメタアナリシスの結果が発表された。その結果、白米の摂取量が1杯(158g)増えるごとに糖尿病になるリスクが11%増えるとされた。

こういう話をするとしばしば「日本人では違うはずだ」という話になる。それでは、日本人のエビデンスも見てみよう。上記の論文でもデータの中の1つとして用いられているが、2010年に、権威あるアメリカ栄養学会の学会誌に、国立国際医療研究センターの南里明子氏(現在の所属は福岡女子大学)らが行った日本人のデータを用いた研究掲載された。

この研究によると、日本人においても白米の摂取量が多ければ多いほど糖尿病になる可能性が高くなることが明らかになった。

論文では、男性では、白米を食べる量が(ごはん1杯160g換算で)1日2杯以下のグループと比べて、1日2〜3杯食べるグループでは5年以内に糖尿病になるリスクが24%高いことが明らかになった。

その一方で、ごはんを1日2〜3杯食べる人と、3杯以上食べる人たちで糖尿病のリスクは変わらなかった。1日2杯(315g)くらいが糖尿病のリスクが上がりはじめる境界だと考えてもいいかもしれない。

女性ではもっとシンプルな関係、つまり白米を食べる量が多ければ多いほど糖尿病のリスクが高くなるという関係が認められた。白米を1日1杯しか食べないグループに比べて(最も少ないグループの白米摂取量が男女で違うので注意が必要)、1日2杯食べるグループでは15%、3杯食べるグループでは48%、4杯食べるグループでは65%も糖尿病になるリスクが高くなることがわかった。

 

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ただ、白米の摂取量は食事調査を行って追跡したものであり、記憶違いや過少申告、食生活の変化なども考えられる。したがって、「1日2杯の白米」とは、きっちりと1日2杯分の量を食べていたのか、ということは実は正確にはわからない。

さらには、1日1時間以上の筋肉労働や激しいスポーツをする人に関しては、統計的に有意な関係が見られなかった。これらのことを踏まえると、白米を食べる量が多い人ほど、糖尿病になってしまう確率が高くなっている傾向が確認できた、というくらいのざっくりとした理解にとどめるのが無難だろう。

個人的には白米の摂取量と糖尿病のリスクとの間には正の相関があるので、減らせるのだったらできるだけ少ない摂取量のほうがいいと考える。さらには糖尿病の家族歴があると糖尿病になる確率はさらに高くなるので、少しでもリスクを下げるためにもできるだけ白米を含む白い炭水化物は減らしたほうがいいだろう。どうしても白米を食べたい人は、毎日1時間以上の激しい運動をすることで、糖尿病のリスクを上昇させずに済むかもしれない。

 

米の摂取量を減らしたらお腹が空いてしまう?

炭水化物の摂取を減らすために、ただ単に食事の量を減らすことはおすすめできない。多くのダイエットが成功しないのと同様に、お腹が空いていてもがまんしているのは拷問に近く、理性によってコントロールすることが難しいからだ。そのため、食事の種類を「置き換える」ことを推奨する。

そこで筆者がおすすめしたいのは、白米が「主食」であるというマインドセットを変えるという方法だ。主食は白米であると思うからどうしても量を食べてしまうが、必ずしも白米が主食でなければいけないというルールはない。

白米の代わりに、玄米にするというのは最もシンプルな置き換え術だろう。前述のように、白米を玄米に置き換えることで、糖尿病のリスクが下がる可能性も示唆されている。アメリカでは、多くのレストランで白米と玄米を選ぶことができ、健康意識の高い人は玄米を選ぶようになってきている。

その他の方法として、お米の代わりに、大皿一杯のサラダが主食だとイメージしたらどうだろうか。魚や肉(たんぱく質)がおかず、サラダを主食にしてみる。この食事スタイルだと白米の摂取量をコントロールすることがだいぶ楽になると思われる。

 

https://toyokeizai.net/articles/-/215982

 

津川友介の記事一覧

http://blogos.com/blogger/yusuke_tsugawa/article/

 

津川友介:世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事(2018) ISBN-13: 978-4492046241

 

玄米

https://ja.wikipedia.org/wiki/玄米

 

白米

https://ja.wikipedia.org/wiki/白米

 

白米を多く食べるアジア人、糖尿病リスク55%増 米ハーバード大

https://2ch.live/cache/view/newsplus/1332035827

 

【糖質制限の新常識】日本人は「パン」と「バナナ」を食べてはダメ!(週刊現代 2016.12.17.)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50460

 

グリセミック指数 (glycemic index)

https://ja.wikipedia.org/wiki/グリセミック指数

 

GI値一覧表

http://blog.s-re.jp/2860/files/gi.pdf


寿命/経口食不可

2018-03-05 18:42:22 | がん
2018-03-05 18:00:26 | がん

「経口食」の画像検索結果

 

 死を直前にした終末期に、延命措置などの医療や介護を「過剰だ」として望まないお年寄りが増えている。「亡くなり方の質」を追求し、穏やかな最期をめざす。その姿に死生観の変化を読み取り、日本の死の「スタンダード」が一変すると予想する声も出始めた。「自然死」が急増する、というのだ。

 千葉県松戸市の黒田美津子さん(79)は、昨年5月に80歳だった夫の正さんを看取った。

「肺腺がんでした。見つかった時はすでにステージ4で、『余命3カ月』と言われましたが、亡くなる1カ月ほど前までの1年以上、平穏な状態が続きました。好きな囲碁を打ちに行ったり、仲間と芝居を見に行ったりで、ふだんと変わらない生活でした」

 医者には抗がん剤による治療をすすめられたが、「高齢だから」と断った。

「もともと、どんな場合でも延命治療はしないと主人は決めていました。いつ、そうなるかわからないので、文書にもしてありました」

 正さんが作った「病重篤・死亡時に関するメモ」には、こう記されている。

「私たち夫婦は、尊厳死を強く希望しますので、不治の病(事故等による損傷を含む。)と診断された時、一切の延命措置は不要です」

 痛みが激しくなったため、最後の約2週間は病室で過ごしたが、食事はできるだけ自分の口からとり、食べられなくなってからも点滴はしなかった。

「経口食」の画像検索結果


「『葬式は家族葬で』とか、『お坊さんも戒名もいらない』など、自分の死後のこともメモに残していました。作るのはさぞつらかっただろうと思います。最後の日は荒い息遣いが続き、長男が駆けつけるのを待っていたかのように、静かに逝きました」

 がんによる死だが、正さんは自らの意思を貫き、望まない治療は一切受けなかった。延命治療を拒否するメモに「私たち夫婦は……」とあるように、美津子さんも同様に考えていて、実は自らもメモを作っている。正さんのものより、中身はさらに具体的だ。

「徒に死期を引き延ばすための延命措置(胃ろう・人工透析を含む)は一切お断りいたします」「私の苦痛を和らげる措置は最大限に実施してください」「いわゆる植物状態に陥った時は一切の生命維持装置をとりやめてください」……

 「胃瘻」の画像検索結果「胃瘻」の画像検索結果

「胃ろう」とは、口から食事がとれない時に、おなかに「小さな口」を作る手術を行い、チューブを通して直接、胃に栄養を入れる「経管栄養」のこと。「人工透析」は、腎臓の機能が低下した人に、機械を使ってその機能を人工的に代替し、血液を浄化する治療をさす。

 美津子さんが言う。

「だって、嫌じゃないですか。単に生きているだけだったら。そうなったら、もういいです」
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 正さんは最後の数カ月は在宅医療を選択、日本の在宅医療の草分け的存在である「いらはら診療所」の苛原実医師が主治医を務めた。苛原医師によると、黒田さん夫婦のように延命治療を望まず、「自然死」型の死を求める高齢者が増えているという。

「この10年ぐらいで大きく変わった印象です。ウチに来る人やその家族は、延命治療を望まない人が大半ですね。高齢者が増え、亡くなっていくのも高齢者ばかりです。社会構造が変わるにつれて、終末医療も変わっていっているのだと思います」

 とはいえ、それは在宅医療での話。依然として死亡者のうち7割以上が病院で亡くなっている。何らかの病気をきっかけに入院するなどで医療と関わり始め、治療やリハビリ、介護、入退院を繰り返しながら徐々に衰弱していき、最後は病院で亡くなる──これが、高齢者の亡くなり方のまだまだ多数派だ。

 ただ、日本人と死の関係を振り返ると、病院で迎える死の「歴史」が意外に長くはないことに驚く。グラフを、もう一度ご覧いただきたい。たかだか50年前は、死亡者の半数以上が自宅で亡くなっていた。
「胃瘻」の画像検索結果
 医療・介護に詳しい国際医療福祉大学の高橋泰教授が言う。

「昔は自由に病院をつくれたことに加え、1973年に始まった老人医療費の無料化によって、80年代の中ごろまで日本の病院は右肩上がりで増え続け、それまで自宅で療養していたお年寄りが続々と入院し、病院のベッドは高齢者であふれかえるようになったのです」

 そこから過剰診療とでもいうべき事態が始まる。「患者の病気を治すのが医師の仕事」と教えてきた医学教育の影響もあって、医師たちは「一日でも長く生かす」ための治療に専心するようになった。

 「点滴」の画像検索結果

 かつて老人病院で、部屋中の老人たちが意識のないまま点滴につながれているのを目撃した医師は、その衝撃が忘れられない。

「多くの人がチューブにつながれている姿は、まさに植物の『水栽培』が行われているような光景でした。ひどいと思いました」

「スパゲティ」という言葉を聞いたことのある方も多いだろう。点滴や人工呼吸器など、いくつものチューブにつながれて生きる高齢者の終末医療の姿をさす造語だ。

 そして、2000年代には「胃ろう」が「流行」した。口からモノが食べられなくなると、医師はこぞって胃ろうをすすめ、数十万人の高齢者が口から食べる生活を奪われた。しかし、栄養は体内に送られるので、生き続けることはできた。

 流れを変えたのは一冊の本だった、と多くの関係者が口をそろえる。

 10年に発刊された『「平穏死」のすすめ 口から食べられなくなったらどうしますか』(講談社)。大病院から特別養護老人ホームの配置医に転じた石飛幸三医師が、胃ろうなど延命治療が蔓延していた状況に怒りを覚え、ホームで自然死を広める「改革」を進める姿をつづったものだ。

 多くの人が疑問に感じていた終末医療の在り方に一石を投じたこの本は、関係者に衝撃を与えた。以後、胃ろうなどへの批判が高まり、10年代に入ってから胃ろうは減っていった。そして、先の苛原医師が言うように、在宅医療では「自然死」型の死が主流になっていく。

 在宅医療は、病気を治すのではなく、患者の生活の質(QOL)を維持することに注力する。どういう亡くなり方をするかは、本人と家族の希望が最優先される。そのさい、「寿命」を示す一つのメルクマールと医師たちが考えるのは、石飛医師の著書のタイトルにもあるとおり、「自分の口からモノを食べられるかどうか」だ。

 茨城県で在宅医療を手がける医療法人社団「いばらき会」の照沼秀也理事長が、

「本人の意思が何より大切ですが、だんだん歩けなくなって、だんだん食べられなくなっていく。それがほかの原因ではなく、フレイル(老衰)の結果だとすれば、もうすることはないと言ってもいいと思います」

 

 と言えば、都内を中心に在宅医療を手がける医療法人社団「悠翔会」の佐々木淳理事長も、

「病気が原因ではなく、老化が原因で食べられなくなっているのなら、無理やり食べさせても元気にならないのはわかっているので、本人や家族が望まない限り積極的な治療はしませんね」

 と話す。

 モノを食べられなくなって点滴もしなければ、個人差はあるが、3日から1週間で息を引き取っていく。まさに「自然死」型の亡くなり方だ。

 こうして「自然死」型が増えていくのを見て、今後、この流れが急速に、そして爆発的に広がる可能性を指摘する声が出てきた。
「死生観」の画像検索結果
 先の国際医療福祉大学の高橋教授が言う。

「あと数年かそこらで、この国の高齢者の死生観がまるっきり違うものに変わる可能性を感じています。それが現実のものになると、今の介護のありようまで変えてしまうでしょう」

 高橋教授が根拠に挙げるのは、「世代」で違う価値観だ。

 教授によると、大正や昭和の初期に生まれた高齢者は、生き延びることへの意思が強い。せっかく戦争を生き延びた命だから、少しでも長く生きたい、だから治療も最後までやってほしい、こう望む声が多いという。

「あの戦争を大人として生き抜いた人に、共通した価値観と言えるのかもしれません。家族や知人の死を見ているから、なおさらです。大体、今、90歳以上の人たちですね」

 しかし、それが10歳程度下の世代になるとどうなるか。

「終戦時に子供だったため戦後教育の影響のほうが強く、基本的に個人主義なんです。80歳前後の人100人ほどに、『人生の最終段階で、オムツ交換や食事介助をしてもらっても生き続けたいですか』と聞くと、大半の人が『まっぴら、ごめんだ』と答えます。ましてや、これより下の世代、特にこれから後期高齢者になっていく団塊の世代には主張する人が多い。より『亡くなり方の質』にこだわるようになるはずです」

 確かに、冒頭で延命治療を望まなかった黒田さん夫婦も、同じ80歳前後の世代だ。強い意思は世代に共通したものなのかもしれない。そして、こだわる「亡くなり方の質」は「トイレ」と「食事」が自分でできるかどうか、である。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180301-00000063-sasahi-hlth

食べられなくなったら、自然のままに

https://43mono.com/series/heionshi/heionshi_vol3/

点滴につながれた母が「もういい……」(介護 あのとき、あの言葉)

https://www.asahi.com/articles/ASK2R5JDNK2RULZU00J.html

胃ろうも点滴もしないで、苦しくないのか

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20120718-OYTEW61348/

点滴静脈注射

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%B9%E6%BB%B4%E9%9D%99%E8%84%88%E6%B3%A8%E5%B0%84

胃瘻

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%83%83%E7%98%BB

経管栄養の種類と特徴、メリット・デメリットを徹底解説!(イリーゼ)

https://www.irs.jp/article/?p=515


吐き気・嘔吐

2018-03-04 01:00:08 | がん

◆「吐き気」「嘔吐」の症状が起こる原因は?

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そもそも吐き気はどうして起こるのでしょうか? 「吐き気」とは広い意味では、めまい、腹部全体の不快感、食欲不振、嘔吐感などの不快な感覚を指します。脳の嘔吐反射中枢が刺激されると吐き気が起こりますが、この中枢が反応する理由は様々です。

最も多いのは、消化管の働きが乱れて嘔吐反射中枢が刺激されるケースですが、それ以外にも船や自動車などの乗り物の揺れや、妊娠初期の吐き気、モルヒネなどの鎮痛剤や、癌の化学療法薬などでも吐き気が起きることがあります。

また「嘔吐」は、食べたものや胃酸・胃液などの胃の内容物が、強力な力で胃から逆流してしまう症状です。胃袋を風船と考えてみましょう。風船がパンパンに膨らんだ状態(医学的には「胃の内圧が高まる」という)や、風船を外からグイグイと押した状態(医学的には「腹圧が高まっている」という)になった場合、嘔吐が起きます。

よくあるのは二日酔いの時や、腐ったものを食べた時だと思いますが、これは過剰なアルコールや腐敗した食物など、有害なものを吸収せずに排除しようという体の防御機構です。

吐き気・嘔吐で外来を受診する多くの場合、頭痛やめまい、腹痛など、他の症状を伴うので、医療の現場でもそれらの合併症状をヒントにしながら原因を特定していきます。

問診の際、私たち医師が吐き気・嘔吐以外の症状について最初に尋ねるのはこのためです。今回は、吐き気・嘔吐が起こる主な病気について、一緒に起こりやすい症状別にまとめました。

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◆吐き気・嘔吐に腹痛を伴う病気

■急性胃炎・慢性胃炎
ストレスや鎮痛剤服用などが原因で出血を伴うこともあり、外来ではとても多い病気です。命にかかわる病気ではありませんが、のたうちまわるような痛みが出ることもあります。胃酸を抑える薬や、胃の粘膜を保護する薬で治療。もちろんストレスが原因であればそれを取り除くのが一番の根本的治療法です。

■胃がん
50~60歳の男性に多く、ピロリ菌との関連性が指摘されています。摘出手術が必要なことが多いですが、最近は早期に見つかることも多く、うまくいけば内視鏡治療だけで完全に治療することもできるようになってきました。

■胃潰瘍(かいよう)・十二指腸潰瘍(かいよう)
みぞおちの辺りに痛みが出るのが一般的。胃潰瘍の場合は食後に、十二指腸潰瘍の場合は空腹時に痛みが出やすいとされています。ただ実際に外来で胃の内視鏡検査を数多くやっていると、「そんなに痛みは感じませんけどね」とケロッと言われる患者さんに立派な潰瘍が見つかることもあり、一概には言えないものです。

■虫垂炎
いわゆる盲腸。よくある病気ですが、痛む場所も痛みの程度も人それぞれなので、消化器内科や消化器外科の経験が豊富なベテラン医師でも診断に悩むことが多い病気でもあります。抗生物質の点滴や飲み薬で治ることもありますが、手術をしなければならないこともあります。

■腹膜炎
腹膜に起こる炎症のことで、潰瘍で胃に穴が開いた時や急性すい炎など様々な原因で起こります。薬で治ることもありますが、ひどい場合は手術が必要。

■急性膵炎(すいえん)・慢性膵炎(すいえん)
アルコールの飲みすぎや胆石が原因で起こり、七転八倒の痛みが出ることもあります。絶食安静でよくなることもありますが、ひどくなると手術が必要になることも。

■急性肝炎
A型、B型、C型などのウイルスが原因。B型肝炎、C型肝炎などの病名でも知られています。通常、安静にしていれば改善していきますが、劇症肝炎という死に至ることもある重症になるケースも。早期発見・早期治療が大切です。

■胆石症
よく見られる症状としては腹痛、発熱、黄疸(おうだん)があります。根本的治療としては手術がありますが、一時的な発作であれば、鎮痛剤、抗生物質などを内服して様子をみることもあります。

■胆のう炎
胆石症と合併して起こることが多い症状。発熱を伴い、腹痛が起こります。抗生物質の点滴などで治療します。

■尿路結石
尿路にできた結石により、七転八倒する痛みとともに、吐き気も出現する病気。強い痛みと吐き気が突然襲ってくるので、救急外来でよく見かける病気です。背中を叩かれた時に飛び上がるような痛みがあり、尿に血が混じっていればかなりの確率でこの病気でしょう。痛み止めの薬を飲みながら、尿に石が出てくるのを待つこともありますし、泌尿器科で手術をして石を取ってしまうこともあります。

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◆吐き気・嘔吐に胸焼けを伴う病気

■胃食道逆流・逆流性食道炎
胃酸を含む胃の内容物が食道に逆流することで、胸焼けなどの症状が出ることがあります。胃袋の粘膜は胃酸から守られる機能を持っていますが、食道の粘膜には防御機能がないので、胃液が触れるとダメージを受け、吐き気や胸焼けといった症状が出るのです。胃酸を抑える薬で治療します。

 

◆吐き気・嘔吐に下痢を伴う病気

■食中毒
いわゆる食あたり。経験がある方は多いのではないでしょうか。下痢を伴うことがありますので、脱水症状を起こさないよう水分補給や、原因となる細菌を死滅させる抗生物質投与が治療になります。

 

◆吐き気・嘔吐に便秘を伴う病気

■腸閉塞
消化物や消化液が腸内に溜まってしまう状態で、腹部の手術後の癒着や、大腸がん、腸重積(ちょうじゅうせき)などで起こります。ゲーゲーとひどく吐いていて便が出ていなかったら、腸閉塞の可能性が高いです。食事を止めて腸を安静にするだけで改善することもありますが、その他の処置が必要になるケースもあります。

腸閉塞はいわば道路が通行止めになって、その手前側が大渋滞を起こしている状態です。これにより腸の中がパンパンに張ってきますので、鼻からイレウス管と呼ばれるチューブを入れてガスや腸液を引いてあげることによって、渋滞緩和をします。それでも改善しないときに、原因を取り除くための手術に踏み切ることがあります。いずれにしても入院が必要な病気です。

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◆吐き気・嘔吐に頭痛を伴う病気

■くも膜下出血
脳動脈瘤(りゅう)の破裂などにより、突然激しい頭痛が起きる病気。「後頭部をハンマーで殴られたような痛み」と表現されることもあります。通常は激しい頭痛がありますが、軽い頭痛で吐き気・嘔吐が主な症状のこともあります。

■脳腫瘍
頭痛や物が二重に見えるといった症状がありますが、頭蓋骨で囲まれている脳が腫瘍により圧迫されるため、吐き気を催すことがあります。

■片頭痛
20代から30代の女性に多く、数時間から3日くらい続くズキズキとした頭痛。ひどい頭痛とともに吐き気に悩まされることが多いです。頭痛の薬を飲みたくても吐き気がひどくてうまく飲めない場合、症状がなかなか改善しないこともあります。片頭痛による吐き気が強い時は、片頭痛の内服薬の腸での吸収をしっかりするために、吐き気止めの内服薬を一緒に飲んでもらうのが効果的です。

■緑内障
眼圧が上昇する病気で、頭痛とともに吐き気、嘔吐が起こります。治療は眼科で行いますが、頭痛と吐き気を訴えて内科を受診してくる患者さんが多いので、私たち内科医としては、眼の病気もありえるということをしっかり頭に入れておかないと、診断が遅れてしまう危険もあります。

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◆吐き気・嘔吐にめまいを伴う病気

■脳出血(特に小脳出血)
小脳は体のバランスをつかさどる脳なので、ここに出血が起き障害が出ると、めまいとともに吐き気が出ることがあります。

■脳震盪(のうしんとう)
脳が激しく揺さぶられることによって起こる脳障害です。ラグビーでタックルを受けた時など、スポーツで強く頭を打った時に多いです。頭の中で脳がぐらぐらと揺らされる結果、吐き気や嘔吐といった症状が出てきます。完全に回復するまで安静にすることが大切です。

■髄膜炎(ずいまくえん)
ウイルスや細菌が原因となり、発熱やけいれんが起きることもあります。ひどい頭痛とともに吐き気が出てくることが多い病気の代表例です。

■メニエール病
吐き気を伴うようなひどいめまい、難聴、耳鳴りといった症状を起こす病気。耳の奥にある平衡感覚や聴力をつかさどる内耳(ないじ)という部分に障害が起きる病気です。専門は耳鼻咽喉科です。

 

◆吐き気・嘔吐に胸痛を伴う病気

■心筋梗塞
動脈硬化により心臓を栄養する血管がつまる病気で、胸痛が起こりますが、吐き気などの消化器症状が出ることもしばしばあります。命にかかわることもあるので、一刻も早く診断をしなければなりません。「何となくムカムカして気持ち悪い」という症状だけの患者さんもいるため、現場で心電図を取って発見し、ドキッとさせられることもあります。

 

◆吐き気に疲労感や意識混濁を伴う場合

■糖尿病
糖尿病で血液の酸性度が高くなりすぎる「アシドーシス」という症状があり、これによって吐き気が起こることもあります。糖尿病がかなり悪化した状態なので、入院治療が必要になります。

 

◆病気以外が原因の吐き気・嘔吐

■薬の副作用
抗生物質や鎮痛剤の中には、胃腸に負担をかける薬剤もあり、アレルギーで嘔吐してしまうこともあります。原因となる薬剤をやめることで改善されます。

■心因性嘔吐
拒食症や過食症を含むストレスや不安が原因で嘔吐することがあります。実際に外来で受診することも多いのですが、最初は強いストレスを感じていることを話してくれない患者さんも多く、診断に時間がかかるケースもあります。心因性のものは話しづらいこともあるかもしれませんが、私たち外来で診察している医師は、少しでも患者さんの症状を改善する方法を考えています。思い当たることがある方は、勇気を振り絞って遠慮せずに話してみてください。

■妊娠
これは皆様、おわかりですね。妊娠時のつわりでも吐き気・嘔吐の症状があります。外来では「女性を診察したら、妊娠を疑え」という言葉があるくらいで、腹痛や吐き気でやってくる女性患者さんに対しては、常に頭の片隅で妊娠の可能性はないかと注意しているものです。

以上、吐き気や嘔吐は本当に様々な原因で起こることがおわかりいただけたでしょうか? 病名の自己診断は難しい症状ですので、違和感を感じたら病院を受診してください。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180303-00008599-nallabout-hlth

吐き気・嘔吐(国立がん研究センターがん情報サービス)

https://ganjoho.jp/public/support/condition/nausea.html

吐き気(タケダ健康サイト)

http://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=hakike

吐き気を伴う腹痛!下痢や嘔吐もした!そんな時の原因、対処は?

https://medicalnote.jp/contents/160424-001-ID

吐き気、嘔吐がある(メディカル i タウン)

http://medical.itp.ne.jp/byouki/shoujou/hakike/

吐き気(嘔吐)が気になるとき(東京都健康長寿医療センター)

http://www.tmghig.jp/hospital/shinryou/naika/sub07.php

嘔吐

https://ja.wikipedia.org/wiki/嘔吐

吐き気・嘔吐がある方のお食事(国立がん研究センター東病院栄養管理室)

https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/division/nutrition_management/info/seminar/recipe/recipe199.pdf

予期性悪心・嘔吐(NPO・Cancer Net Japan)

http://www.cancernet.jp/seikatsu/mind/shift/nausea/

吐き気と嘔吐(Cancer Information Japan)

http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese.jsp?Pdq_ID=CDR0000062804


ORAL SEXによる性感染症

2016-11-25 09:59:34 | 健康

11月25日から12月1日までの1週間は、「性の健康週間」。実は、先進国で性感染症が増加傾向にあるのは日本だけと言われる。その理由は正しい知識が広く浸透していないせいかもしれない。特に、アダルトビデオなどでお馴染みのオーラルセックス(口腔性交)は「妊娠の心配がない」と無防備な人も少なくない。性感染症を無症状のまま、広げてしまうリスクもある。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

● オーラルセックスで咽頭がん!?  米国有名俳優の話に脅威

  (おいおい、勘弁してくれよ)

 都内在住の会社員Sさん(40代)は、スマホを見ながらつぶやいた。2013年のことだ。

 配信されていたのはアメリカの俳優マイケル・ダグラスのニュース。

 マイケルは、映画『氷の微笑』『危険な情事』など過激なエロティックサスペンスで人気を博したと同時に、「セックス依存症」を告白したことでも知られる、"とんでもエロおじさん"だ。

 2010年にステージⅣの咽頭がんを患いながらも、無事生還を果たしたマイケルだったが、なんと自分ががんを発症した原因は「クンニ(クンニリングス)のし過ぎだった」と語っていた。

 自他共に認める大の酒好き、かつヘビースモーカーのマイケルに対して、英ガーディアン紙の記者が「がんを患ってみて、悪しき習慣を後悔していますか」と尋ねたところ、「後悔なんかしてないよ。咽頭がんになったのは、飲酒や喫煙のせいじゃないからね。このがんの主な発症原因はクンニによるHPV(ヒトパピローマウイルスという子宮頸部がんなどの原因になるウイルス)感染なんだから」とご機嫌で答えている。

 これにSさんは動揺した。

 というのも当時、SさんはステージⅣの咽頭がんと告知され、闘病中だったからだ。

 「喉頭がんの原因が、ヒトパピローマウイルスへの感染かもしれないという話は知っていました。でも、まだはっきりしたわけじゃない。喫煙や飲酒、声の出しすぎだって、関係していますよね。何より僕は、酒は飲むけど、毎日じゃない。タバコだって飲み屋に行った時にたまに吸う程度で、会社の健康診断では一度もひっかかったことがありません。それなのに、いきなりステージⅣ.その上、あのセックス依存症おやじと同じように、『クンニのし過ぎ』でがんになったなんて周囲から思われたら、恥ですよ。悲惨過ぎる」

 ごもっとも。

 Sさんのために補足しておくと、HPVには150以上のタイプが存在し、性交渉の経験がある男女なら誰でも持っている可能性がある。マイケルのようなセックス依存症でなくても、感染してしまうリスクは常にあるのだ。

 そしてHPVのなかには、がんの原因となるハイリスクなタイプもあり、その一部は、性器の内部にある細胞を好み、なかに侵入する性質があるため、主にセックスを介して感染し、がんを発症させてしまうこともある。ただし、HPVが原因で男性ががんを発症する頻度は、子宮頸がんの10分の1程度だ。

 その後、Sさんは幸いにも放射線治療が功を奏して、がんは完治。定期的に検査を受けながらも、元気に暮らしている。

 しかしながら、咽頭がんの治療後の5年生存率は、ステージⅣの場合約40%。命が危うくなったことへの恐怖から、飲酒、喫煙に加え、妻へのクンニといったオーラルセックス(口腔性交)も一切できなくなってしまった。

● 無症状のままうつしまくる オーラルセックスの危険性

 クンニやフェラ(フェラチオ)など、オーラルセックスでうつる病気には、がん以外にも次のような性感染症があり、厚生労働省はホームページで、「オーラルセックスにより性感染症に感染するということには2つの意味があります」と警鐘を鳴らしている。

 ◎オーラルセックスによる性感染症
 ・淋菌
 ・クラミジア
 ・ヘルペス
 ・梅毒トレポネーマ
 ・AIDSを起こすHIV

 特にオーラルセックスで、性器から口腔に感染した場合は無症状のことが多いので、自分が感染していることに気付かないままに、更に別の性交渉相手にオーラルセックスを介して性器に感染させてしまうことがあります。
 (オーラルセックス(口腔性交)による性感染症に関するQ&A 厚生労働省より)

 

無症状で気づかないまま、どんどん他の人たちにも感染を広めてしまうのは、相当恐ろしいことなのではないだろうか。

 まさに、オーラルセックス恐るべし、なのだが、この件に対する日本人の危機意識は呆れるほど低い。

 インターネットを使って8700人から回答を得たアンケート調査(北村邦夫:「日本人の性意識・性行動調査」、2011)によると、全体の49.5%(男性54.4%、女性42.7%)がオーラルセックスを行っており、その際、性感染症を予防するためにコンドームを使用していたのは、わずか17.2%。全体の82.8%(男性79.4%、女性87.9%)は、「まったく使わない」と答えている。

 また、別の調査によると、コンドームを使わない理由は、「口でなら妊娠しない」、「口でなら性病はうつらない」という思い込み、あるいは「ゴムをつけたままは気持ち悪い」という嗜好が大きいという。

 オーラルセックスは妊娠しないし、ゴムは確かに不味くて気持ち悪いが、性感染症は、たとえばフェラしただけでも、してもらっただけでもうつるということを覚えておこう。クンニも同じだ。

 感染症の専門医は、「先進国で性感染症が増加傾向にあるのは日本だけ。その理由は正しい知識が広く浸透していないせいかもしれない。日本性教育協会の調査によると、女子高校生の13%(男子高校生は6.7%)は、クラミジアに感染しているというデータがあるほか、性交渉の相手が多い人ほど、コンドームの使用率が少ないというデータもあります。10代女子の罹患率は世界トップクラス」と語る。

 女子高校生に限らず、日本人は老若男女総じて、「快楽のためなら、性感染症なんて怖くない。場合によっては死んでもいい」と思っているのだろうか。

 まさか、そんなはずはないと信じたい。

● キスでうつるがんも!?  ウイルスが関与する場合は要注意

 さて、日本人の性感染症に対する危機感が薄いのはわかったが、咽頭がんや子宮頸がんに対してはどうだろう。

 

これらのがんは性感染症ではないが、セックスを介してうつるという点では一緒だし、オーラルセックスとの関連性も深い。ヒトパピローマウイルスが直接ガンになるわけではないが、細胞の構成を変えることでがんを誘発する。

 だが、この、「うつるがんがある」という事実は、あまりはっきりと語られることはない。

 実際、行政のホームページを見ても、「がんがうつる」という表現は、がん患者への差別や偏見を広めることになるため、正確をとことん期す、というか注意深く避けられているように思う。

 例えば、千葉県のホームページでは、「がんはうつるのですか」という質問に対して、
「基本的にはがんは他人にはうつりません。(中略)しかしウイルスによって生じるがんがありこれらは例外となります。この発がん性のあるウイルスとしては、肝炎ウイルス(B型およびC型)、EB(エプスタイン・バー)ウイルス、ヒトパピローマウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルスがあり、それぞれ肝がん、B細胞リンパ腫、皮膚がん、子宮頚がん、T細胞白血病を引き起こす可能性があります。(中略)がんがうつるというよりもがんの原因となるウイルスに感染することがあるとお考えください」と、かなりまどろっこしい表現になっている。

 ちなみに、EBウイルスによる代表的な感染症には「伝染性単核球症」という風邪に似た病気があり、「唾液」によって感染することから、別名「キス症」とも呼ばれ、日本人の90%以上が感染経験を持ち、たいていが成人時にはすでに抗体を備えているとされている。そして、同ウイルスは咽頭がん、胃がんの発生に関係していることがわかっている。

 つまり、とっても極端な話、絶対がんになりたくなかったら、「セックスは必ずコンドームを使用し、オーラルセックスは厳禁、キスもやめておいたほうがいい」ということになってしまうのだ。

 性感染症も然り。

 人類が本能の赴くまま、自由に愛し合えた時代は、もう過去のものなのである。

 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161125-00109205-diamond-soci&p=1

 

オーラルセックス(口腔性交)による性感染症(厚労省)

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/qanda.html

 

性感染症とは 「性的接触によって感染する病気」 と定義され、STI(Sexually transmitted infection) 公益財団法人・性の健康医療財団

http://www.jfshm.org/%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E4%BD%8F%E6%B0%91%E3%81%AE%E6%96%B9%E3%81%B8/%E4%B8%80%E8%88%AC%E3%81%AE%E6%96%B9%E3%81%B8/


がんの痛み

2016-11-21 11:31:29 | がん

歳を重ねれば、死ぬこと自体は受け容れざるをえない。だが、苦痛を伴う死に方は勘弁してほしいと思うのが人情だ。「痛い死に方」と「理想の逝き方」を研究する。

想像を絶する苦しみ「がんの王様」

 「当時71歳だった父の膵臓がんが発見されたときは、すでにステージⅣで、医者から余命半年と言われました。このステージでの5年生存率は10%以下だとわかっていたので、それなりに腹は決めていた。

 ですが、その後の苦しみは想像を絶するものでした。背中や腰の痛みがだんだん激しくなり、本人は息をするのもつらいと言っていました。

 体重はすっかり落ちて痩せこけ、身体や眼の白目の部分が黄色くなる黄疸が出た。また、父は糖尿病を患っていたのですが、インスリンを出す膵臓をやられたことで、血糖値のコントロールができなくなり、病状は悪化していきました。

 結局は、生きる気力も奪われて4ヵ月ほどで亡くなりました。俗に『がんの王様』と呼ばれる膵臓がんとの闘いは、こんなにむごいものかと思い知りました」

 こう語るのは、山下雅史さん(仮名、57歳)。膵臓は体の奥のほうに位置し、周囲を胃や十二指腸、大腸、肝臓といった多くの臓器に囲まれているため、がんの発見が難しい。発見時の8割近くが手術不能の進行がんだというデータもある。しかも、強い痛みを伴うがんの典型例だ。

 戦後、日本人の寿命が延びるに従い、どのような病気によって終末期を迎えるかは大きく変化してきた。最終ページの表にあるように、現在では、約3割の人が、がんで亡くなっている。

 最近では早期発見すれば手術で完治するがんも多いし、緩和ケアも広がってきているので、昔ほど痛くてつらい病気ではなくなったがんもあるが、部位によってはやはり「いっそ殺してほしい」と思うほどの痛みを伴うこともある。

太い神経に浸潤して激痛が走る

 日の出ヶ丘病院のホスピス相談医、小野寺時夫氏が語る。

 「がんになったすべての人が痛みを感じるわけではないですが、およそ7割の患者には身体的苦痛があります。命に関わる病で最も苦痛が大きいのが、がんという病気なのです。とりわけ膵臓の後ろ側には腹腔神経叢があり、がんがここを圧迫すると激痛があります。さらに肝転移を伴うと強い吐き気が出てくる」

 このような苦しみが絶え間なく、朝から晩まで、しかも数ヵ月以上にわたって続くのだ。

 今回、本誌は30名を超える現役医師たちに、「痛くてつらい病気」についてアンケート調査を行ったが、半数を超える医師から、膵臓がんの名が挙がった。

 山王メディカルセンターの鈴木裕也氏が語る。

 「がんの骨転移に伴う痛みはどれも強いですが、とりわけ膵臓尾部に発生した膵臓がんは、腰椎周辺の太い神経に影響しやすく、激しい腰痛に悩まされることもあります。

 肉体的な痛みを取り除くにはモルヒネの使用がありますが、モルヒネを使ってもその量や状況判断の誤りで、痛みが緩和されないこともあります。その原因の一つに、日本人の医者はモルヒネの使い方が下手だということがあります。技術を持つ医者が少ないのです」

 NTT東日本関東病院緩和ケア科部長の鈴木正寛氏が、がんが引き起こす痛みについて解説する。

 「腫瘍の痛みは、骨や筋肉、靭帯の痛みである『体性痛』、内臓の痛みである『内臓痛』、神経の痛みである『神経障害性疼痛』に分類できます。それとは別に、手術や抗がん剤、放射線治療によって出る痛みやしびれもある。

 確かに膵臓がんは比較的強い痛みが出やすく、薬の効きも悪い場合もあります。緩和ケアでは、そういう痛みには鎮痛剤だけではなく神経ブロック(一種の局所麻酔)を使って対応します」

 次から次へと襲いかかる痛みと、病を治療するために生まれる新しい痛み――その両方と向かい合いながら命を永らえようとするのが、がんの闘病生活なのだ。

 

肝臓がんの場合

 膵がんに近い難治性のがんとして胆管細胞がんがある。先日亡くなったラグビー選手の平尾誠二氏や女優の川島なお美さんを苦しめたのもこのがんだ。

 胆管は普段意識されない部位だが、肝臓で作られた胆汁という消化液を十二指腸に運ぶ役目をする。がんの発見が遅れがちで、膵がんと同じような症状が起きる。

 同じく肝臓がんも発見が遅れがちな病気だ。肝臓はがんに浸潤されても自覚症状が出にくく、「沈黙の臓器」と呼ばれている。肺、大腸、胃、膵臓についで日本人の死亡数が多いがんでもある。

 症状としては体重減少、黄疸など様々あるが、肝臓がんに限らず、肝臓の病気に特徴的なのが腹水の発生だ。

 「肝臓の機能が低下すると血管外に水分が出て行ってしまい、腹に水がたまって、まるでカエルのようになる。ひどい場合は、水を抜いてもらわなければなりません。肺や胸のあたりに胸水がたまり、呼吸困難を感じることもあります」(都内大学病院内科医)

 腹水がひどい場合、「プールに入って、鼻の下ぎりぎりに水面があるような圧迫感」があるというから、そんな状態が続くと体力のみならず、病気と闘う意欲すらも失ってしまうだろう。

 また肝臓がんや肝硬変には、全身こむらがえりという症状もある。

 「全身のこむらがえりが起きると、患者さんは体をのけぞらせ痛がります。この痛みにはモルヒネも使用できません」(日比谷クリニック大和宣介氏)

愛も記憶も失う

 日本人の死亡者数第1位の肺がんはどうか。これは肝がんの腹水でも生じた苦しい呼吸困難を伴う。肺がんの専門家である聖路加国際病院呼吸器内科の内山伸氏が語る。

 「一般的にがんは骨に転移すると痛みを訴える患者さんが多いですが、肺がんの場合は、肺全体に転移して息苦しさに悩まされる人が多い」

 言うまでもなく人は息をせずには生きていけない。24時間、病の苦しみを意識しなければならないという意味で、呼吸器の病気で死期を迎えるのはつらいことだ。

 同じ意味で、食事をするたびに痛みや苦しさに向き合わなければならない喉頭がんや舌がんといった、頭頸部の腫瘍も生きる気力を削がれる病といえるだろう。

 肺のがんは肝臓や脳に転移する確率も高い。脳の腫瘍は、また別の意味でのつらさがある。米国ボストン在住の医師、大西睦子氏が語る。

 「難治性の脳腫瘍だった米国人女性が、部分的な開頭術による脳の側頭葉の切除を行いました。ところが、その後に再発、もはや進行は止められないという状況になり、余命6ヵ月と言い渡された。

 その後は、頭蓋骨が割れるような激しい頭痛、絶え間なく襲いかかるてんかんの発作に苦しみ続けました。言語障害も起きて会話もままならず、最終的には最愛の夫の顔を目の前にしても彼の名前を思い出せなくなってしまった。

 彼女は結局、医師による自殺ほう助、いわゆる安楽死を選択しました」

 日本では米国のような安楽死は認められないので、脳腫瘍を患った患者は混濁する意識と記憶の喪失、そして激しい痛みに苦しみながら、死の訪れを待つことになる。

 このように長期間にわたって身体的・精神的苦痛と向き合うのが難治性のがんだ。医学がいくら進歩したといっても、その苦しみは簡単に和らぐものではない。

 「週刊現代」2016年11月19日号より

 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161121-00050215-gendaibiz-soci&p=1

 

www.ganchiryo.com/about_cancer/pain.php


ガン悪液質

2016-11-17 12:05:59 | がん

「がん悪液質」の画像検索結果

女優の川島なお美さんが、胆管がんにより54歳の若さで亡くなった。心よりご冥福をお祈りしたい。

死の17日前の記者会見では、川島さんの「激ヤセ」に多くの人が驚いたことと思う。そして、わずか17日後に訃報が届いたことで、衝撃を受けた人も多かっただろう。

日本人の1/3ががんで亡くなる昨今、身近な人をがんでなくした人も多いと思う。そして、現在は健康である私を含めただれしもが、がんになる可能性がある。川島さんの死は、決して他人事ではない。

「がん悪質液」の画像検索結果

 

がんにかかると人が亡くなるということは、いわば常識だろう。しかし、亡くなり方は多様で、がんイコール死という単純なものではない。

私は病理医として、数百の病理解剖を経験してきた。がんがどのように人を死に至らしめるのか、日々考えている。

本稿では、その経験をふまえ、がんと死について考えてみたい。

1)「激ヤセ」は「がん悪液質」

あくまで報道からの推定だが、川島さんの「激ヤセ」は「がん悪液質」の可能性がある(追記:このほか、手術による影響で食欲が低下したことや、がんが肝臓に広がったことも影響を与えている可能性がある)。「がん悪液質」は多くのがん患者さんが経験する。私も、ほとんど皮下脂肪がなくなり、筋肉が少なくなった患者さんを多く解剖させていただいている。

「がん悪液質」の詳細はこちらなどをご覧頂きたいが、簡単に説明すると以下のようになる。

「がん悪液質」は、がん細胞が放出する物質と、がん細胞に反応して体が放出する物質、サイトカインが、筋肉や脂肪細胞、そして肝臓に働くことによって生じる。

がん細胞は正常細胞の4、5倍の糖(グルコース)を取り込みエネルギーにしているため、全身で糖が不足する。そこでがん細胞は物質を放出して、全身のたんぱく質(主に筋肉)や脂肪を分解させる。サイトカインも全身のたんぱく質、脂肪を分解する。たんぱく質、脂肪の分解産物を原料にして、肝臓で糖が作られるのだ。こうして、がんは患者さんの体からエネルギーを奪いながら増えていく。

サイトカインはこのほか、食欲低下や貧血を引き起こし、肝臓の働きなどを抑える作用も持つ。こうしてがん患者さんの体はやせ衰えていく。

「がん悪液質」によって全身の筋肉が細くなり、体の抵抗力が弱まる。体が衰弱することで、あるいは細菌やウイルスが感染するなどの「最後のひと押し」があることで、患者さんは死に至るのだ。

「がん悪液質」による衰弱によって、枯れるような安らかな亡くなり方をする高齢者がいる。こうした「さしたる苦痛なしに、あたかも天寿を全うしたようにヒトを死に導く、超高齢者のがん」を天寿がんと呼ぶ(石川雄一、北川知行 病理と臨床 2006 Vol 24 No.12 P1275)。

しかし、高齢者ならともかく、川島さんのような若い年齢のがん患者さんを救うために、「がん悪液質」に対する治療法の開発が強く望まれる。

2)がんが体を破壊する

がん細胞が体の重要な器官を破壊することも、死の原因になる。肺にがんが広がれば、呼吸ができなくなる。肝臓にがんが広がれば、「代謝」ができなくなり、体の中に毒がたまっていく。

まれな例ではあるが、食道がんや肺がんが心臓に達することもある。また、脳にできたがんが大きくなり、生命の維持に重要な脳の一部を頭の外側に押し出す(脳ヘルニア)こともある。ほかの臓器がまだ健康であったとしても、重要臓器が侵されれば死に至る。

逆に言えば、がんがいくら巨大になっても、生命の維持に重要な部分が保たれていれば生きていくことができる。私が経験した解剖でも、がんが全身に転移しながら長期間生存された方がいらっしゃった。

3)出血も死の原因

がんはもろい細胞で、少しの刺激で出血することがある。この出血が死の原因になることも多い。肝臓にがんが広がった場合、肝臓に血液が流れなくなることで、食道や肛門などの血管に血液が逆流し、「静脈瘤」を作ることがある。この「静脈瘤」が破裂して、大出血することも死の原因になる(追記:報道によれば川島さんは吐血されたとのことなので、出血が死の原因の可能性がある)。

4)がんそのものが死因でないことも

多くのがん患者さんを解剖させていただくと、広い意味ではがんによる死と言えるだろうが、がんそのものが死因ではなかったケースに遭遇することがある。抗がん剤の副作用で、がん以外の臓器にダメージが生じ、それが原因で亡くなる方もいる。無理に治療しなくても、「がん悪液質」による衰弱死のほうが、安かな亡くなり方だったかもしれないと思うこともある。しかし、それは結果論でしかないので、抗がん剤すべてが無意味という結論は暴論だと言えよう。

5)死を知らない社会

現代はいわば死から隔離された社会だと言えよう。多くの人が病院のベッドで亡くなり、死にゆく過程を間近で経験する機会は減っている。死が「ブラックボックス化」しているとも言える。芸能人の死が私達に衝撃を与えるのも、死が「非日常」だからだろう。

しかし、人は誰でも死ぬ。いくら死から目をそむけても、死は確実に近づいてくる。

充実した生をおくるためにも、死から目をそむけず、死に向き合うことが必要なのではないだろうか。

医療者は、患者さんの死に方を知ることで、死に対する苦痛を和らげる方法の開発や、死を少し先に伸ばす治療法の開発をすることができる。

そして、医療者でない人も、死に方を知れば、死に対する漠然とした不安が和らぐのではないか。がんになったらもう終わりだ、と極論するのではなく、どのような経過をたどり死に至るのかを知ることで、それぞれの段階でできることを見極め、死に備えることができる。

もちろん、死に方を知ったとしても、自分という存在が消滅することに対する恐怖は減らないかもしれない。けれど、決して逃れることのできない死と付き合っていくためにも、「死に方の科学」が今求められている。


http://bylines.news.yahoo.co.jp/enokieisuke/20150926-00049876/

 

 

ガン悪液質の正体

news.livedoor.com/article/detail/11631182/

ガン悪液質の克服

gan-mag.com/qol/916.html

ガン悪液質で体力低下

palliative.web.fc2.com/symptom01.html

ガン悪液質は治るかもしれない

https://welq.jp/7981

悪液質の改善による延命の方法

http://www.1kampo.com/topics-10(cachexia).html

 

ガンの死に方

palliative.web.fc2.com/prognostic01.html


CTとMRIの違い

2016-11-14 08:26:20 | がん

「CT」の画像検索結果「CT」の画像検索結果「CT」の画像検索結果

CT

「MRI」の画像検索結果「MRI」の画像検索結果

MRI

 

脳神経外科の診療に今やなくてはならない医療機器であるCTとMRI、どう違うかご存じでしょうか。よく「MRIの方が新しく、CTよりも優れている」ということを患者さんから耳にします。この考えは正しくありません。今回はCTとMRIの違いについての話をします。

 まず、CT。X線という放射線の一種を使用して脳の中の状況を把握する医療機器です。東日本大震災での原発事故以来、皆さんの放射能被曝(ひばく)に対する意識が高まっていますが、現在医療現場においても、病気の診断、治療を行っていく上で放射線はなくてはならないものとなっています。

 CTもそのひとつですが、CT撮影で被曝する量は、体の健康に影響が出る被曝量よりはるかに少なく、心配はいりません。検査時間も数分で終わり、一般的には脳の全体的な評価を素早く見るには有益な検査です。

 また、出血病変の検出や骨の情報などはMRIよりもむしろ優れており、脳出血を疑われる患者さんや、頭部打撲による頭蓋骨骨折などの外傷を調べるためにはCTが優先されます。

 脳の血管が詰まる脳梗塞では、CTで脳に変化が出てくるまで6時間程度かかります(MRIでは発症後まもなく検出できます)が、われわれが、詰まった血管を緊急に再開通させた方がよいかの判断は、CTでの変化の有無を1番重要視しています。

 次にMRI。これは放射線でなく磁力を使用して脳の中の情報を得る検査です。いろいろな条件を変えることにより、脳内のさまざまな情報が得られます。

 脳腫瘍の場合、この腫瘍が柔らかいものか硬いものかなど、その性状までも把握できます。また脳血管の動脈硬化の程度や、脳神経と脳血管の位置関係の把握にも有用です。脳梗塞かどうかの診断もMRIを撮影することでいち早く可能となります。

 ただし、撮影時間が30分程度必要でCTに比べて長く、安静を保てない人には不向きです。また先述したように磁力で撮影するので、体の中に金属が入っていると撮影ができなかったり、できたとしても画像がゆがみを生じて正しい診断ができなくなったりします。

 以上、簡単に説明しましたように、決してMRIの方が優れているわけではなく、それぞれ一長一短があり、われわれは、患者さんの訴えをより正確に描き出した画像を得られる方を選んでいます。

 

http://www.msn.com/ja-jp/news/techandscience/%E3%80%90%E8%84%B3%E3%82%92%E7%9F%A5%E3%82%8B%E3%80%91%EF%BD%83%EF%BD%94%E3%81%A8%EF%BD%8D%EF%BD%92%EF%BD%89-%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%9E%E3%82%8C%E4%B8%80%E9%95%B7%E4%B8%80%E7%9F%AD%E3%81%82%E3%82%8A/ar-AAkdVP2?li=AA4ZoD&ocid=spartanntp#page=2

 

 

MRIとCTスキャンの違いは何? | Colorda(カラーダ) - マーソ

https://www.mrso.jp/colorda/az/178/
 

コンピュータ断層撮影 - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/コンピュータ断層撮影
 

CT - 東芝メディカルシステムズ株式会社

www.toshiba-medical.co.jp › トップページ › 商品情報
 

プロテイン

2016-11-13 17:47:31 | 食品

プロテインを今飲んでいる人はもちろんですが、飲んでいない方でも「プロテイン」というサプリメントの名前は聞いた事があるのではないでしょうか。実際に飲んでみるとおいしい味付がされたプロテインもあり、効果的に使えば理想の体を手に入れるための手助けにもなります。今飲んでいる方はより効果的に活用するために、まだ飲んだ事がない方は是非プロテインを活用しましょう!

プロテインは薬?

 
 

プロテインは英語でたんぱく質という意味ですが、サプリメントとしてのプロテインは「高たんぱく質の加工食品」の事を言います。たんぱく質は肉・魚・卵・乳製品・大豆などの食品に含まれています。それらの食品を原料としてたんぱく質を抽出し、吸収しやすいように加工されたものがプロテインです。元は食品なので薬ではありません。(ドーピングでもありません)
ではプロテインの主成分たんぱく質の働きについて詳しく見ていきましょう。その前に、プロテインを飲むポイントは以下の通りです。

■1日に20g~60g摂取する
■激しい運動をした日は、運動前・運動後・就寝前の3回飲む
■軽めの運動をした日は、運動後と就寝前の2回飲む
■運動しない日は就寝前に1回飲む
■水で溶かす

それではこれらのポイントの理由をこれからご案内していきます。

筋肉の発達に不可欠なたんぱく質
そして、アミノ酸にも注目!

たんぱく質を摂取すると腸でアミノ酸に分解・吸収され、皮膚・骨・筋肉・毛髪・血液など体を構成する成分になったり、酵素・ペプチドホルモン・神経伝達物質などにもなります。人間の身体は水分を除くと大部分がたんぱく質から構成されており、生きていくために必要不可欠な栄養素です。運動をしている人はこれらの働きはもちろん、特に筋肉の維持や発達のために多目にたんぱく質を摂取するのがすすめられます。

たんぱく質は、約20種類のアミノ酸で構成されていますが、このうち人間の体内で作ることができない9種類のアミノ酸を「必須(不可欠)アミノ酸」と呼びます。(リジン、バリン、ロイシン、メチオニン、スレオニン、イソロイシン、トリプトファン、フェニルアラニン、ヒスチジン)。これらのアミノ酸は体内で作ることができないため食品から摂取する必要がありますが、必須アミノ酸9種のバランスが偏っていると、一番少ないもの(第一制限アミノ酸)に合わせた量しか働かないという特徴があるので、すべての種類の必須アミノ酸をバランスよく摂取することが大切です。

アミノ酸がバランスよく含まれているたんぱく質は?

たんぱく質には大豆などの植物の中に含まれている植物性たんぱく質と、肉・魚・乳製品から取れる動物性のたんぱく質があります。必須アミノ酸が9種類バランスよく含まれているのは動物性たんぱく質の方です。必須アミノ酸がバランスよく含まれているか示す指標にアミノ酸スコアというものがありますが、この値が100に近いほど良質のたんぱく質とされます。そして動物性たんぱく質のほとんどがアミノ酸スコア100なのです。そこで、たんぱく質を摂取するためには何もプロテインではなく食事から動物性のたんぱく質を摂取すればいいのではないかと考えますよね。ですが、動物性たんぱく質を食品から摂取しようとすると脂質も一緒に摂ってしまい太ってしまうケースが多いのです。

 

動物性たんぱく質を食品から摂取すると太りやすい

プロテインは高たんぱく質・低カロリー
動物性のたんぱく質には多量の脂質伴うため、脂質を取り除いてから食べないと総摂取calが増えてしまい太ってしまいます。太ってしまうのは一緒に摂ってしまいがちの脂質が原因でたんぱく質が原因ではないのですがこれは避けたいところです。
例えば肉の脂や乳製品に含まれる脂肪分、卵の黄身などが脂質にあたります。これらの食品から脂質となる部分を外し、たんぱく質の部分だけで食べればよいのですが、牛肉の赤身・鳥のささみ・卵白のみのゆで卵など…味気なくて長続きしそうにありませんよね。そこで食品から脂質を取り除いてたんぱく質のみを加工し、高たんぱく質・低カロリーのプロテインの出番になります。

プロテインの摂取量は?

運動していない健康な人が1日に必要なたんぱく質は男性で約70g、女性で約60g。対して食事で摂取しているたんぱく質の平均は平成8年の国民栄養調査では、1日80.1g。実は運動していない健康な人であれば食事だけでもたんぱく質の摂取量は十分足りています。

しかし、たんぱく質は筋肉を作る働きがありますから、激しい運動をして破壊された筋肉を回復させるためには激しい運動をする人ほどたんぱく質の摂取量を増やす必要があります。その量は体重1kgあたり1.5g~2gほど。体重70kgでは実に105g~140gもの量が必要になります。普段の食事から補いきれない20g~60gのたんぱく質を食品の動物性たんぱく質から摂取すると大量の脂質を摂ってしまい太りやすくなるのでプロテインから摂取しようという事になります。(スポーツ選手やボディビルダーのような極端に激しい運動をする場合は1日4g程度推奨する場合もありますが、今回は例外とします。)

プロテインはいつ、どの位飲めばいい?

日常の食事でたんぱく質は十分に補給されている事が多いのですから運動しないなら筋肉を回復させるためのたんぱく質補給は不必要です。運動量に合わせてプロテインの量を調整しましょう。

■激しい運動(1時間以上)をした日は運動前、運動直後、就寝前の3回、20gずつ
■軽めの運動(1時間未満)をした日は運動直後、就寝前の2回、20gずつ
■運動しない日は就寝前に20g

プロテインの摂取タイミング

プロテインを飲むタイミング、1日に飲む回数は運動量によって異なります。その理由は下の通りです。

■運動前の摂取について
激しい運動で体がエネルギー不足になった場合、筋肉を分解してぶどう糖を作りそれをエネルギー源として運動を続けようとします。せっかく苦労して作った筋肉を分解してしまうのです!運動前にプロテインを摂取すれば血中にたんぱく質が吸収・分解されて作られたアミノ酸が血中に満たされ、まずそのアミノ酸からエネルギー源を作り出すため筋肉の分解を最小限に抑えることができます。激しい運動を長時間行う場合は運動前にも飲むのをお勧めします。

■運動直後、就寝前の摂取について
運動直後と就寝直後は筋肉を回復させようとする成長ホルモンがたくさん放出されているので、このタイミングで摂取しない手はありません。運動後30分以内が最も成長ホルモンの分泌が高まるので運動が終わったらまずプロテインを補給しましょう。

また、就寝後30分~1時間半も成長ホルモン分泌が高まり筋肉を合成しようとする力が高まります。成長ホルモンの分泌が高まっている時間にアミノ酸が血中にある事で始めて筋肉の合成が得られます。残念ながら寝たままプロテインは飲めないので、就寝前にプロテインを飲むのが効果的です。運動をしない日でも就寝前の摂取をお勧めするのは成長ホルモンの分泌は運動していない日でも就寝後は高まるからです。

プロテインの飲み方は?

プロテインは基本的に粉を水で溶かして飲みます。運動後の糖分補給も兼ねてジュースで溶かして飲む場合もありますが、基本的には水に溶かして飲むのがおすすめ。よく牛乳で割って飲むケースを見かけますがホエイの特徴である吸収時間の早さが牛乳に含まれるガセインや脂質などによって打ち消されてしまいます。最近はチョコレート味やいちご、バナナ味やグレープフルーツ味もあって水で溶かしても大丈夫! プロテインを長く飲み続けるには味も重要ですので、好きな味から選んでくださいね。

 

https://focus.allabout.co.jp/gm/gc/195428/1/


プロテインの効果

2016-11-13 17:42:33 | 食品

■プロテイン系ダイエットは本当に痩せる?
近ごろダイエット食品などで見られる「プロテイン」「ダイエット」というキーワード。タンパク質は太らない栄養素でダイエットにもプラス、というイメージがあるのか、女性向けの商品も多く発売されていますし、それらを使って見事に痩せた! という有名人の広告もちらほら目にしますよね。プロテインやプロテイン系健康食品について知っておきましょう。

■プロテインとは
プロテイン(protein)は、タンパク質のこと。食品では、肉、魚、卵、豆・豆製品、乳製品などに特に多く含まれ、ご飯やパンなどの主食にも含まれます。人が生きていくうえで必ず必要とされている三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)のひとつでもあり、成人女性には1日に50g、男性には60gを摂ることが推奨されている栄養素です。1gあたり4kcalのエネルギーがあります。

■プロテインダイエット&健康食品の種類
市販のプロテイン系健康食品には、大きく分けて次の2つの種類の商品があります。

●1.ダイエットを目的とした置き換え食
タンパク質を中心にビタミン・ミネラルなどが添加された食品で、水などで溶いて飲むタイプのダイエット用食品。ほとんどの場合が食事代わりに(置き換え食)利用することを推奨しています。商品は1食分ずつ分封されているものと、大袋に入ったものがあります。

●2.アスリートの筋力増強を目的としたもの
精製されたタンパク質粉末を、水や牛乳に溶いて飲むタイプの商品。運動とあわせて利用します。アスリートに対しては、体重1kgあたり2gのタンパク質(例:50kgの人には1日100g、通常成人より多め)の摂取を推奨しているケースもあります。

今回は、1のダイエットを目的とした食品について取り上げていきます。

■プロテイン系置き換えダイエット食品の利用方法
水か牛乳で粉末の商品を溶かし、飲料として飲む食品がほとんど。飲むタイミングとしては、食事代わりの「置き換え」が多く、朝・昼・夜の食事のどこか1食を、プロテイン食品に代えてカロリーセーブするというものです。

例えば、800kcal近い外食ランチをとっていた人が、ランチを200kcal未満のプロテイン系ダイエット食品に置き換えた場合、1日約600kcalのマイナスとなり、1ヶ月続ければ2.5kg減! という理屈になるわけですね(A社広告説明を参照)。

要するに、食品そのものにヤセ効果があるわけではなく、カロリーセーブのサポートをしてくれる存在。その点を理解しながら上手に利用したいですね。

■プロテイン系置き換えダイエットのメリット
確実なダイエットのコツは、カラダに大きな負担をかけないで緩やかに体重を落とすことにつきます。体脂肪を1kg落とすのには7000kcalほどのマイナスを作る必要があるので、短期間に何キロも落とすことはテクニック的に不可能です。よって、継続できる方法を選ぶのが成功のポイント。

したがって、ご自分のライフサイクルや好みにあわせて続けられるダイエット方法を選ぶのが一番良いと言えます。置き換え用のこのような食品を利用したダイエットがあまり負担なく続けられるという方には、メリットがあると言えるでしょう。

例えば、朝や昼はなかなか思うような食事がとれない方は、こうした置き換え方式を取り入れてみるのも良いと思います。別の使い道として、おやつが止められない、夜食を食べたい、というときのカロリーセーブにこれらの食品を使うのも手です。

■プロテイン系置き換えダイエットのデメリット
どんなダイエット方法にもメリット・デメリットの両面があります。プロテイン系ダイエットのデメリットは、次の2点が考えられます。

・利用方法を誤るとリバウンドにつながる
・長期的(数ヶ月)継続するのが難しい可能性がある

前述の通り、ダイエットは中長期継続が必須で、短期的な減食による減量を行った場合はその後の維持が難しいと言われています。続けるためには、精神的にもテクニック的にも、飽きない方法を考える必要があります。

普段の食生活がかなりカロリーオーバーであれば、1ヶ月徹底して続ければ2~3kgの減量も可能な場合もあるでしょう。ですが、ダイエットの専門家の間でも、一般的には1ヶ月で体重の5%以上(60kgの場合は3kg以上)を減量すると、「急激な減量」として、身体に大きな負担がかかり、リバウンドの原因になると言われています。

したがって、プロテイン系食品での置き換えは1日1食にし、継続は1ヶ月というのが目安ではないかと考えられます。1日3食のうち、2~3食を置き換えるなどの方法は、結果的にデメリットが大きいと考えられるので、避けたほうが良いでしょう。また食事として考えたときには、味わいの面での飽きが来ない工夫も必要です。

■タンパク質は痩せる成分?
タンパク質は身体に必要な栄養素ですが、ヤセる成分なのかというと、その答えはNOです。また、現代ではタンパク質不足の人は多くはないと見られています。

特に主食を食べずにおかずだけ食べる欧米型の食事でダイエットを試みている人は、必要量を超えて多く摂っている可能性も。多すぎる栄養素は体脂肪として蓄えられる構造になっているので、タンパク質なら太らないというのは残念ながら誤解です。炭水化物抜きをしておかずだけ食べる方式がNGである理由のひとつがここにあります。

成人女性に必要なタンパク質量は1日あたり50gが目安と書きましたが、1日に肉か魚を100g程度、豆・豆製品を80g程度、乳製品を250g程度と卵1個を食べ、適量のごはんやパンを食べていれば、十分に補給できます。

●食品の中のタンパク質
・たまご 1個……6.2g
・鶏むね肉 100g……22.3g
・アジ(魚) 100g……20.7g
・ヨーグルト 100g……3.6g
・木綿豆腐 約1/3丁 100g……6.6g
・ごはん 茶碗1杯 150g……3.8g

●プロテイン系置き換え用ダイエットドリンクの、1食あたりのタンパク質の量
・A社……0~0.5g、144~165kcal(プロテインという表記はなし)
・B社……20.5g、175~178kcal
・C社……10.0g、81~83kcal

このようにプロテイン系置き換えダイエット食品は、上手に利用すればダイエット成功に結びつくと言えますが、そのものに痩せる成分があるわけではないことを憶えておきましょう。しくみや利用方法を十分理解して活用しましょう!

 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161113-00000007-nallabout-hlth


Reduction of Tumor Cells by Simultaneous Treatments with 7 methods

2016-11-08 10:22:02 | がん

Reduction of Tumor Cells by Simultaneous Treatments with 7 methods

1. Helical Carbon*
2. Structured Micronutrients**
3. Rn irradiation (Uranium) in Saitama City
4. β-ray irradiation
5. Far-Infra Red irradiation***
6. Straightening body in Saitama City
7. Walking



US PAT**,  JPN PAT***, PAT PCT*
The Award Winner of The Jpn Soc Chem. & The Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology.*

 

Helical Carbon


バーデンバーデン

2016-11-08 00:41:53 | がん

「バーデンバーデン」の画像検索結果「バーデンバーデン」の画像検索結果

 というわけで、前回、高校時代からの憧れの地、ドイツの黒い森を初めて訪れた、という話を書きました。この黒い森への旅には、実は、「おまけ」がついていたのであります。しかも、かなり特大の「おまけ」が。私たち日本人は、自然に深く親しむ、という気持ちを持っているわけであります。

 そして、ここで、独断と偏見が入るのですが、その「自然に親しむ」という気持ちのど真ん中に、実は、「温泉」がある、という事実があるわけであります。

 ああ、温泉。たかが温泉、されど温泉。火山の噴火や、地震などの自然災害の多い日本ですが、それに伴う「うれしいこと」として、温泉がある。

 そして、日本人の中には、「温泉」をどう楽しむか、という文化においては、世界一だという自負があるわけであります。

 誰が何と言っても、温泉のことは、私たち日本人が一番良く知っている! これは、今日のようなグローバル化した世界においても、日本人の肌に染み付いている、いわば「DNA」だと言うことができるでしょう。 その日本人が、外国の温泉にどう向き合うか、ということは、グローバル化する時代における、実に深い命題の一つでしょう。 そう、そのような思いを込めて、私は向かったのです。世界有数の温泉地の一つと言われている、バーデン=バーデンへと。

温泉地中の温泉地 

 黒い森から、平野へと降りていったところにあるバーデン=バーデン。名前からして、いかにもやる気に満ちていそうな温泉地ではありませんか!なにしろ、ドイツ語で「入浴する」という意味のある「バーデン」を、二度も重ねているわけですから。 「入浴する、入浴する」って、二段重ね、そこまでしつこく言わなくてもいい、というくらいの、まさに温泉地中の温泉地なのであります。 かつては、英国のビクトリア女王や、作曲家のブラームス、そして作家のドストエフスキーなど、数多くの著名人が滞在したというバーデン=バーデン。しかし、そこに赴くに至って、「温泉大国」日本の私は、基本的に油断していたのです。 「まあ、入ってもいいし、入らなくてもいいな」くらいの気分でいたのです。<iframe id="google_ads_iframe_/51343015/yol/yomiDr/premiumrec_0__hidden__" title="" name="google_ads_iframe_/51343015/yol/yomiDr/premiumrec_0__hidden__" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" width="0" height="0"></iframe> 以前、やはり温泉で知られるハンガリーのブダペストを訪れた時も、温泉を見ても入る気がなぜか起こりませんでした。「どうせ、温水プールみたいなものなんだろう」と思っていたのです。

 そう、海外の温泉は、日本的な情緒のある温泉というよりは、「温水プール」である。そんな思い込みのようなものが、私の中にあったようなのです。 さっそく、バーデン=バーデンの街を歩きます。「なんか、立派な建物だけど、何に使うんだろう」と思いながら通り過ぎたところが、後に、実は温泉を飲ませる施設だと判明したり、やはり、日本の温泉街とは、勝手が違います。

 さて、問題の温泉場。二種類あって、「フリードリッヒの湯」は、基本全裸。みんなが「スッポンポン」で歩いているようです。私は、「それではリラックスできない!」と即座に拒否し、もうひとつの「カラカラの湯」の方に向かいました。

 「カラカラの湯」は、水着を着て入るようなのです。それって、やっぱり、温水プールでは……。

 古くからの歴史があるという「カラカラの湯」ですが、日本の感覚からすると、やはり、どうみても「温水プール」です。

 この時点でも、私は、「なんか、期待できないけど、温水プールにでも入ってみるか」程度の認識。売店で水着とタオルを買い、いざ、「カラカラの湯」へと向かいました。

 身体の中から何かがこみ上げてくる

 ここからは、写真撮影ができないので、言葉での報告となります。 結論として、いやあ、驚きました!

 見た目は、やはり「温水プール」。そこで、ドイツ人たちが、水着を着て、ぼんやりとリラックスしています。

 館内の温水プールは、ビニールのひらひらのような仕切りで外にも続いていて、いわば日本で言う「露天風呂」、実際には屋外温水プールへと至ります。そこでも、外気に触れながら、ドイツ人たちがくつろいでいます。 水温は、日本の温泉よりは低め。ぬるま湯程度の温度です。

 「やっぱり、これは、温水プールだよなあ」と思いながら歩いたり、座って空を見上げたりしているうちに、10分くらい経()った時でしょうか。そうです、「感じた」のです。

 水の力というか、肌が、なにかゾワゾワと刺激を受けている、そんな感じを。

 同時に、身体の中から、何か、泉のようにこんこんとこみ上げてくるものがありました。

 違う。単なる水じゃない! 

 この水には、何かが入っている!

 水を少し口に含んでみましたが、塩分を少し感じるだけで、わかりません。硫黄のようなものを感じることもありません。

 それでも、体中が、水から、何かを得ているということが、実感としてわかるのです。

 「なんじゃ、こりゃあ!」

 往年の名ドラマ、『太陽にほえろ!』のジーパン刑事、松田優作さんのセリフではありませんが、私は、バーデン=バーデンの「カラカラの湯」で、思わずそのように叫びたくなってしまったのです。

 いやあ、あれは、何だったのだろう?

 温泉を出た後の「お約束」のビールを飲みながら、私は、しみじみと振り返っていました。

 バーデン=バーデンの温泉には、確かに何かがある。

 日本の温泉とは違うけれども、そこには、身体を芯から元気にする、何らかの成分が入っている!

 すっかり「カラカラの湯」という「温水プール」の虜(とりこ)になってしまった私は、翌朝もまた出かけていって、ドイツ人たちといっしょに使って「はあ~」と溜()め息をついていました。

 いやあ、みなさん、世界は広いですねえ。温泉といっても、いろいろですねえ。

 ぜひ、機会があればお出かけください、バーデン=バーデン。あの水には、何か特別な力があります!

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20151005-OYTEW62946/https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20151005-OYTEW62946/



放射能泉

2016-11-07 21:40:12 | がん

物理学者ではないので大雑把に説明しますが、ウランもラジウムもラドンも同じ仲間で世代が異なるのです。ウランが一番の親玉です。固体のラジウムが気体のラドンに変化して空気中に放出されます。温泉でいえばウラン温泉というのはなく、放射能泉は水に溶けているラドン・ラジウムの値で決定されているので、別名ラドン温泉、ラジウム温泉と言われているのです。

 ですから、周りの空気中のラドン濃度は放射能泉であるのかないのかを決定する際には全く考慮されていません。しかし重要なのは、この空気中のラドンも、肺から呼吸で吸われて血流に乗って全身に運ばれて、その作用を発揮することなのです。

 この放射能、良い・悪いの区別は、その強さにある、という説を昨年3月31日に「ホルミシス効果」として紹介しました。温泉の効能を一言で表すと、入浴や周りの環境から受ける刺激に体が反応して、本来備わっている自然治癒力が発揮されることにあります。

 ですから、この観点からすると、微量な放射能は体にとって適度の刺激になり、色々な好影響を与えていると考えられるのです。動物実験ではラドンの吸入により、抗酸化機能が亢進(こうしん)したり、1型糖尿病マウスのインスリン分泌能低下を抑制したりすることが報告されています。

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20150209-OYTEW62824/

 


大腸癌

2016-11-07 21:38:00 | がん

大腸がん患者の数は、この30年でおよそ5倍に増え、2015年は肺がんや胃がんの患者数を超える予想となっています。

その理由として、一般的によく言われているのは、食生活の欧米化、ライフスタイルの欧米化です。ただ、そのように言われ始めてから、ずいぶんと時間がたっています。食生活の変化によって大腸がんが増えてきたのは、だいたい1990年代後半までだと思われます。

それ以降の大腸がん増加の要因は、やはり高齢化社会になったことでしょう。

食生活の欧米化によって大腸がんが増えるというのは、肉をたくさん食べるようになったことによる変化です。とくに赤身の肉や加工肉をたくさん食べると、その消化のために、肝臓でできる胆汁酸が増えます。胆汁酸が腸の中に行くと、細菌によって二次胆汁酸になります。この二次胆汁酸に、発がん性があると言われています。肉食そのものが良くないということではなく、胆汁酸と腸内細菌の影響で、大腸がんが増えたと考えられます。

肉の種類としては、牛肉でも豚肉でも、一般的に赤肉が大腸がんに関連しているとされていて、魚や白身の鶏肉は関係がないと言われています。

高齢化による要因は、遺伝子変化の蓄積です。大腸がんは、遺伝子の変化の蓄積で発生すると考えられていて、だんだん年齢を重ねるごとに、遺伝子の変化が積み重なってくるわけです。このため、年齢が高くなるにつれて、大腸がんの罹患率が高くなるのです。高齢化が進行することで、大腸がんの患者はますます増えるようになると思います。

■ステージ3でも治る確率は8割

大腸がんは、他のがんと比べて進行が早いわけではありません。突然、大きながんや、進行したがんができるのではなく、最初は小さな「ポリープ」と言われるものが、だんだん大きくなり、がんになります。がんも小さなものからだんだん大きくなる過程を経ますから、例えば、小さなポリープができてから、手術が必要になるがんになるまでの期間は、少なくとも2年以上だと言われています。

がんの中では、大腸がんも胃がんと同様に、適切に治療すれば治りやすいものです。がんには進行度合いに応じて「ステージ」があります。大腸がんの場合、「ステージ3」までに発見されれば、治る確率がかなり高いと思います。

「ステージ0」は、粘膜の中にとどまっている状態です。その後、「浸潤」と言って、少しずつ大きくなって壁の中に入り込んでいくのですが、腸の中にとどまっている「ステージ1」や「ステージ2」であれば、かなりの確率で治ります。リンパ節転移があるものを「ステージ3」と言いますが、今の日本では、「ステージ3」の大腸がんでも、80%近くは治ると言われています。これが「ステージ4」になると、なかなか治すのは難しい。

 

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20151001-OYTEW52646/?from=dyartcl_outbrain1

 


レーシック 激減

2016-11-07 13:37:54 | 健康

「レーシック」の画像検索結果

視力を矯正するレーシック手術の件数が、ピークだった2008年の45万件から14年には5万件にまで激減したとの推計を、慶応大医学部眼科学教室の根岸一乃准教授がまとめた。米国や韓国など海外では広く普及し、国内のスポーツ選手らが手術を受けたことで日本でも一気に広まったが、患者の角膜炎集団感染などが影響したとみられる。

 レーシックはレーザーで角膜を削って屈折を矯正し視力を回復させる手術で、15分ほどで終わる。根岸准教授によると、有効性・安全性を支持する研究論文は7千本以上あり、手術をした患者の95・4%が結果に満足したというデータもある。

 根岸准教授が日本眼科医会の発表資料としてまとめた推計によると、レーシック手術の症例数は00年の2万件から徐々に増え、08年は45万件に達した。だが、09年は29万件と減少に転じ、12年は20万件、14年には5万件まで減ったとみられる。福岡市のあるクリニックも、手術数はピークの09年に比べ、15年は5分の1程度になったという。

 原因の一つとみられるのが、09年に東京都内の眼科病院で発覚した集団感染事件だ。十分な滅菌処理をしていない医療器具を使ってレーシック手術をしたため、患者が相次いで角膜炎などを発症。元院長は業務上過失傷害罪で禁錮2年の実刑判決を受けた。

 消費者庁が13年、レーシック経験者600人(20~60歳代、複数回答)を調査した結果、「光がギラギラしてにじむ」(16・5%)「ドライアイが半年以上続く」(13・8%)などの不具合があったと発表したことも、減少に拍車を掛けたとみられる。

 保険適用がなく、片目で十数万から30万円ほどかかる高い手術費に加え、眼鏡ブームや、コンタクトレンズの性能が格段に良くなったことも減少の一因とみる関係者もいる。さらに、福岡大医学部眼科学教室の内尾英一主任教授は「親から授かった体を傷つけるのに抵抗があるという日本人的な感覚も影響しているのでは」と分析する。

 レーシック手術を行う岡眼科クリニック(福岡県飯塚市)の岡義隆院長は「日本眼科学会などが示すガイドラインに沿って適切に施術し、術後もしっかりケアすれば本当に安全な手術だ」と話している。

 

http://www.nishinippon.co.jp/feature/attention/article/277746

 


血液のがんATL発症リスク 喫煙者2倍超

2016-11-07 13:33:42 | がん
「喫煙」の画像検索結果
●長崎大など調査 「禁煙有効な予防策」

 ウイルス感染が原因の血液のがん「成人T細胞白血病(ATL)」の感染者のうち、喫煙者の発症リスクが非喫煙者に比べ、喫煙の本数や期間によっては2倍を超えることが、国立がん研究センターや長崎大、名古屋市立大などの20年近くに及ぶ追跡研究で判明した。感染者の長期追跡で生活習慣の発症リスクが明らかになるのは初めて。分析を担当した長崎大原爆後障害医療研究所の近藤久義准教授(疫

 ATLは、HTLV1というウイルスへの感染が引き金となって細胞のがん化が進む疾患。厚生労働省などによると、献血者のデータから国内の感染者は72万~82万人と推定。発症率は5%程度だが、発症すると治療は極めて難しい。母乳による母子感染のほか、性交渉で特に男性から女性に感染する。

 研究によると、1993年時点の感染者で40~69歳の1332人について、2012年までの平均17年間追跡。喫煙経験があったのは男性72%、女性2%で、追跡期間中に25人がATLを発症した。

 喫煙と発症の関連性を分析したところ、1日に吸うたばこの本数が増えるほど、さらに喫煙期間が長くなるほど発症リスクが高まり、1日20本、40年間吸い続けた人は吸わない人と比較して発症リスクは2・39倍に達したという。飲酒による発症リスクも分析したが、影響はみられなかった。千人当たりの発症率は男性2・21人で、女性0・74人より高かった。

 近藤准教授は「男性の喫煙者はとりわけ発症リスクが高い。治療法が確立していない現時点では、禁煙は有効な発症予防策」と指摘する。厚労省研究班などによる献血者データに基づく報告では毎年4千人の新たな感染者が発生していると推定されている。近藤准教授は「カウンセリングなどで感染を防げる可能性があり、感染への対応について普及啓発も重要」と提案する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161107-00010004-nishinp-sctch