英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

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元AKB48女優と韓国大統領ら感情優先韓国人とを区別して! 島崎さんへの批判に思う 

2019年07月17日 11時19分38秒 | 日韓関係
   きょう、MSNニュースを読み、二つの記事 ー 「韓国、日本の北朝鮮制裁履行は『生ぬるい』と批判」「島崎遥香、日本と韓国電車マナーのツイート削除」が目にとまった。冷静な態度で、韓国政府の対日批判と、韓国旅行をめぐる島崎さんの感想を区別しなければならない。島崎さんの韓国人への好意的な感想を批判する日本人は、文在寅大統領一派や彼の支持者と同じ感情優先の姿勢だと言わざるを得ない。

  最初の記事はソウル発のロイター電で、その一部を転伝する。

   ①[ソウル 16日 ロイター] - 韓国の情報機関・国家情報院(NIS)の徐薫(ソ・フン)院長は16日、国会の情報委員会に対し、日本による国連の対北朝鮮制裁の履行は非常に「生ぬるく、受け身」だと批判した。
   徐氏は日本が最近、北朝鮮籍の貨物船に海上で石油製品などの積荷を違法に移し替える「瀬取り」を行った疑いがある船舶の日本への入港を許可したと指摘。NISの説明を受けた議員の1人が明らかにした。
   NISの報道官は徐氏が議員らに説明を行ったことは認めたが、詳細は明かさなかった。日本政府の報道官からコメントは得られていない。
  日本政府は先に、フッ化水素など半導体材料3品目について韓国への輸出管理を強化したが、日本のメディアは化学兵器製造などに転用可能であるフッ化水素が韓国を経由して北朝鮮に輸出されたと報じていた。


  ②もう一つは元AKB48で女優の島崎遥香さんが日本と韓国の電車内での光景を比較し、韓国人のマナーを褒めている。

   日本のスポーツ紙「日刊スポーツ」によれば、元AKB48で女優の島崎遥香(25)が、日本と韓国の電車乗客マナーを比較したことで一部から批判を受け、当該ツイートを削除した。
  島崎は16日、ツイッターで「おじいちゃんが子供に席を譲ってあげてるのに優先席に座ってる会社員の人たちは何で平気で座ってられるんだろう」と、日本の電車内で見掛けた光景に対し、理解に苦しむ思いをつぶやいた。
  続けて「韓国はすてきだったな~ 健康な若者はみんな立ってた 優先席はガラガラでした」と韓国の乗客マナーと比較し、「いろんな国へ旅してすてきなところを沢山吸収したいな」との思いをつづったが、一部ツイッターユーザーからは韓国の話を持ち出したことに嫌悪感を示す声も寄せられた。

 島崎さんは批判を受け、「今日のツイートで考えても考えてもやっぱり他国の方が快く思わないコメントが多くて 日本人として悲しくなったので消させてもらいました。私に向けての誹謗(ひぼう)中傷は構わないんですけどね」と当該ツイートを削除したことを報告。その後、このツイートも削除した。

  私は、ロイター電の「韓国、日本の北朝鮮制裁履行は『生ぬるい』と批判」と島崎さんのブログを区別して考える。
  英国の通信社「ロイター」は、韓国の文在寅左派政権の内外に向けた宣伝工作の一環として、この記事を伝えている。文政権は金正恩委員長の北朝鮮との友好関係を望み、文大統領は2度も金委員長と会った。もう一度は南北休戦ラインの38度線、パンムンジョンで米国のトランプと一緒に会っている。それでいて、日本を批判したいばかりに、「日本は北への制裁が生ぬるい」という禁句を出してきた。これは事実上、北朝鮮を批判しているに同じだ。
  目の前の日本政府を批判したいばかりに、自らの立ち位置さえ忘れている。北朝鮮に対する友好の行動と批判の姿勢。支離滅裂で矛盾も甚だしい。平均的な韓国人の対日感情を考慮し、ポピュリズムに走っているために、自らの言動の矛盾にさえ気づいていないのだろうか。これでは北朝鮮に韓国は飲み込まれ、対日批判している文支持派の韓国人が気づいたときには、亡命するか、北朝鮮の思想教育センターに放り込まれているかのどちらかではなかろうか。
  一方、島崎さんは、自らの体験を記している。それが客観的な裏付けがある事実かどうかは別にして、自らの体験をブログに記したのだ。確かに日本人は30年前と違って、マナーが悪くなっているのは確かだ。良き伝統である日本人の道徳に基づくマナーがなくなっているのも事実だ。私も同じ思いだ。
  島崎さんは韓国の電車内で韓国人のマナーの良さを見つけ、日本人と比較した。島崎さんは何年も、何十年も韓国に住んでいないと思う。旅人としてたまたま素晴らしい韓国人を見かけたのかもしれない。彼女が電車内で見た韓国人は、そんな行動をしている大多数の数人かもしれない。それは一般的な、定着した慣習なのかもしれない。韓国へ数度しか訪れたことのない私には分からない。しかし島崎さんは一人の旅人として、自らの感想をブログに書き込んだのだ。
   島崎さんのブログを読み、彼女が見た光景をそのまま受け取ればよいではないか。島崎さんを批判している日本人は、文在寅大統領ら左派の連中や、元徴用工問題で騒いでいる韓国の連中と変わらないことになる。一言で言えば、時の流れを冷静な姿勢で客観的に見て分析できないということになる。
  私が島崎さんを批判するとすれば、あなたが見た光景と感想を削除したことだ。批判にさらされても、ブログをそのまま残すべきだ。あなたが見たことではないか。それはうそではない。事実なのだ。島崎さんの見たことは、韓国人を分析するひとつの資料になる。
  わたしがこんなことを書くと、「おまえは偉そうだ」「いきがっている」「もったいぶって」「韓国人の味方か」と、反韓や感情的な同胞から言われそうだが・・・。
  私は反韓でも親韓でもない。大局から冷静に判断できる韓国人を友とする日本を愛する一人の日本人だ。相手が感情的になればなるほど、冷静になって移りゆく事態の変化を観察する。そして分析し、本質を見抜き、慎重に行動を始める。外交官や政治家なら、そのような姿勢で祖国に有利なようにもっていく。
  45年前、晩年を迎えていた大英帝国の指導者から、最高学府で、このようなものの見方を教わった。私は、なぜ英帝国が100年以上もの間、世界を支配したかを理解したのだ。19世紀の弱肉強食の時代に英帝国は、アジア・アフリカ諸国リーダーの感情、見栄、誇り、国家としての面子と、そこから影響された非合理的な判断を突いて、アジア・アフリカ諸国を植民地にした。
  半導体輸出の韓国への優遇措置撤回については、日本の官僚と政治家は当初、元徴用工問題と絡める愚策を演じたが、現在は、日本の半導体をめぐる韓国の第三国への不正輸出疑惑だけにしぼっている。冷静であれば、最初からそう出るべきだった。韓国政府の宣伝戦の口実を与えてしまった。だが、今からでも遅くはない。国際社会にその姿勢で日本の正当性を訴えてほしい。
  文在寅大統領ら一派の最大の問題であり弱点は、理想と現実を混同し、事実を十分に分析しないで思い込みで行動する。感情が優先し、情緒行動をすることなのだ。島崎さんを批判する日本人も、文在寅ら韓国左派と同じ精神、感情行動をし、冷厳な事実を無視していることになる。

(写真)島崎遥香さん
  
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