英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

チャーチルの政治哲学や人生観を土台にし、幅広い分野の話を取り上げる。そして自説を述べる。

あっぱれ横浜ベイスターズ     ことしの日本シリーズは見応えあり

2017年11月05日 22時22分06秒 | スポーツ
 DeNA横浜ベイスターズは王者ソフトバンクを徳俵近くまで攻め立て力尽きた。しかしその戦いぶりに「あっぱれ」を上げたい。まるで大坂夏の陣で、真田幸村が徳川家康の本陣に迫り、力尽きたのと同じだった。
 ソフトバンクの知将、工藤公康監督は相当慌てていたとみえ、試合終了後、涙をためていた。もちろん優勝の涙であることは間違いないが、それでも日本シリーズ第6戦を勝利したことに対する安堵と冷や汗の涙だと思った。
 ベイスターズの選手は皆若い。そのため、第1戦のぼろ負けを除いて、ソフトバンクと各試合で競り合ったが、肝心なところでミスが出たと思う。そして一番の悔いは第6戦だ。8回裏、追いつきたいソフトバンクは、先頭の8番長谷川がセンターオーバーの二塁打で好機を作る。ここでDeNAは先発今永がマウンドを降り、2番手で井納が登板した。無死二塁から甲斐の代打・明石は二ゴロ。1死三塁となり、ベイスターズは3番手投手に砂田を送り込む。ここでソフトバンクは1番柳田の一ゴロの間に三走が生還し、1点を返した。
 1番柳田の一ゴロをとった砂田が一塁へ投げたのがこの試合のソフトバンクの勝利を決定づけた。本塁に投げれば、確実に3塁走者を挟めることができた。砂田、嶺井バッテリー判断ミスだと言えなくもないが、瞬時の判断を要求されるので、ミスだと批判するのは酷かもしれない。1点はしかたがないと、砂田は投げる前から思っていたのかもしれない。一つでも多くのアウトをとり、9回のベイスターズのストッパーの山崎にすべてを託そうと考えたのかもしれない。
 もし第6戦をソフトバンクが失っていれば、押さえのサファテが3回も投げていたので、第7戦はベイスターズが断然優位だった。勝利の女神はソフトバンクに微笑んだが、若き軍団、ベイスターズはよくやった。セ・リーグのペナントレースで3位のチームが2位の阪神と1位の広島を破って、私がセパ12球団で投打ともそろった最強チームに挑んだ姿は感動的だった。
 第1戦でベイスターズは1対10で敗北したときはソフトバンクの4連勝もあると思い、ソフトバンクが3連勝したときは、それが確信へと変わったが、第4,5戦と勝ち、見事な逆襲だった。そして第6戦の勝利も手の届くところにあった。
 野球が好きでも専門家でない私のような素人でさえ、ベイスターズの若い選手がポストシーズンの1戦、1戦を戦うごとに力をつけていくのが手に取るように分かった。大宰相ウィンストン・チャーチルがいつもわれわれに教えている「リスクを恐れず勇気を抱いて」戦っていた。
 クライマックスシリーズと日本シリーズで力をつけた横浜ベイスターズの若い選手が自信を抱いて来シーズンを迎えるだろう。野球好きの私は子どもの頃から国鉄スワローズからヤクルトへと続くチームを応援したが、約10年前から、どこのチームのファンでもなくなった。しかし、来年は横浜ベイスターズの若き軍団を応援したくなった。

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