英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

チャーチルの政治哲学や人生観を土台にし、幅広い分野の話を取り上げる。そして自説を述べる。

上司は、残業する部下を評価  内閣府の調査

2014年01月13日 20時44分36秒 | 生活
 労働時間が長い部下ほど上司の評価は高い、という意識調査結果が内閣府からこのほど出された。2013年9月に内閣府が調査した。20-50代の正社員の男女計2537人が答えた。
 上司が残業をどう考えているかを複数回答で尋ねた質問では、「頑張っている」と肯定的に評価されていると答えた割合は、1日12時間以上働いている人で53%に上った。12時間未満が48%だった。労働時間が長い人ほど「責任感が強い」「仕事ができる人」と評価されていると思う割合も高かった。逆に長時間働いていることに対して「仕事が遅い」と否定的に受けとめられていると考える割合は、10時間未満で37%と高かったのに対し、12時間以上は26%にとどまった。
 また残業や休日出勤をせず、時間内に仕事を終えて帰宅する人に対して約1000社のうち74%がプラスにもマイナスにも考慮していないという結果が出た。
 内閣府によれば、多くの企業は、残業の長短を仕事の評価の対象にしていないが、直属の上司の考え方に大きく左右されるという。
 今も昔も上司次第だということか。多くの上司は残業している部下を「一生懸命働いている」と考える傾向が強い。このことが「ブラック企業」を生む温床になっていると思う。また日本人の横並び意識が「残業」をさせているともいえる。たとえきょうの仕事を完全に終えたとしても、一人で退社時刻に「さよなら」と言えない雰囲気が日本の企業にはある。
 サラリーマンは上司の考え次第だ。そして「合理的」にものを考える上司は少ない。40年前と同じで「精神論」が幅を利かせている。全員が残業したとて、会社の業績が上がるわけでもないのに。
 「精神一到何事か成らざらん」と、昔から言われている。精神論が好きな日本人の常とう句だ。筆者は否定はしないが、このことわざが通用するのは限られている。たとえば、仕事の内容が現実とかけ離れているのに、「精神一到何事か成らざらん」でうまくいくとは思えない。かえって悪化する。
 週に2回は定時に退社させて、社員の心をリフレッシュさせたほうが、かえって仕事も進むと思うのだが。内閣府は「上司が残業を評価していると思うと残業時間が長くなる傾向がある。管理職などが率先して、時間内で仕事を終えて帰りやすい職場の雰囲気をつくることが必要だ」としている。同感だ。