2004年9月まで、わたしはこの「新選組!」をリアルタイムでほぼすべて見ていた。これはわれながら(いくら三谷ドラマとはいえ)えらいなあと思った。
およそTV連続ドラマというものの視聴習慣を失っていたわたしは、しかしこの“大河ドラマ”にはのめりこんでいたのだ……
ふう。今回も堪能。おそらく長丁場のなかでも最もきつい回になるのではないかと思っていた勘定方河合の切腹。まさかこんなにおしゃれにまとめてくれるとは。
その河合を「ピンポン」で怪演した大倉孝二が演じているように、相島一之、八嶋智人、小林隆(古畑任三郎で巡査をやったあの人ね)、DonDokoDonの二人、そして山本太郎など、およそ今までの大河ドラマでは考えられないキャスティングが弾けている。小劇場出身者とお笑いの合体。よくよく考えれば血なまぐさい暗いお話の連続なので、この配役は必然かとも思うのだが、昔からの大河ファンには不評だろうなあ。
さて、脚本の三谷幸喜は「HR」(フジ)で、場面転換なしに一発生撮りでやるという何もそこまでな枷を自らに課す暴挙に出たのだが、今回もまたやっている。
①ナレーションを一切入れない。
②一話の物語はある特定の一日しか描かない。
これがどれくらい無茶かというと、およそ歴史もので時代背景をセリフだけで説明しようと考える方がどうかしている。②の方はさすがに近ごろギブアップしているようだが、こんな不自由さがむしろ三谷のモチベーションになっているのだとすれば、なんとも因果な性格というしかない。
彼が毎週朝日新聞に載せているエッセイによれば、大河を一年間の長期に考えるから大変なのであって、13本のドラマを4クール書けばいいのだと考えることにしているらしい。
そしてその構成はなるほど露骨に視聴者にも判別できるようになっている。7月の池田屋事件を境に、まるで違うドラマになっているのだ。
前半を引っぱったのは、誰が何と言おうと芹沢鴨を演じた佐藤浩市。単なる酒乱の暴れん坊だったはずの芹沢を、小心さを隠すためにプリテンドしている哀しさまでにじませて、佐藤の演技は完璧だった。お父さんが映画で同じ役をやっていたらしい(わたしは未見)けれど、もう芹沢と言えば佐藤である。鈴木京香も愛人顔の魅力炸裂。この二人のからみはよかったなあ。で、後半は……おっと第二話に続きます。
このブログはメルマガのバックナンバーを突っこんでいるのでネタが古くてすみません。ひたすら努力しているのですが普通のリアルタイムのブログになるのはいつのことやら。
次回はDVD-BOXを特集するので勘弁してください。
あのドラマを全編観るのってお腹にもたれるだろうなあ、サーロイン400㌘って感じ?と思っていたら、さすが三谷幸喜。軽く見れる回を定期的に用意している計算がよくわかって感服しました。本人もしんどかったんだろうと思いますが(^o^)
ネット検索をしていてたどり着きました。
私も2004年の大河にハマッた口です。
楽しい1年を過ごしましたし、今も大切な作品の1つです。
いまさら読める感想文に出逢えたことに驚きつつ、
49話(続くのでしょうか?)楽しみに読ませていただく
ことにします。