事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「喝采」藤田宜永著 早川書房

2019-07-23 | ミステリ

1970年代のお話。そのためにわざわざ設定された浜崎沢崎でも竹花でもない)という探偵。彼の出自と、犯人の過去が最後にシンクロする。

映画界のお話でもある。モデルとなる人物がいろいろと思い浮かぶ。スクリプターだった女性が、静かな男性とバーを営んでいるあたりの雰囲気はいかにも。

東京のお話でもあった。古地図を取りよせ、自分の記憶もぶちこんであの頃の新宿を再現したかった藤田宜永の意欲がよくわかる。

でもこの想いが、若い読者に届くかしら。タイトルでちあきなおみの名曲をすぐに思い起こせる人限定のミステリ、というより風俗小説よね。携帯もなく、刑事や探偵が手書きで報告書を書いている時代の。

もっとも、この犯人像が成立するのはこの時代が最後なのかも。

「タフガイ」につづく

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