最初っから最後までシャーリーズ・セロン印のあんこがたっぷり入った作品。このお姉さんはとにかく作品に対する気合いが違う。アクションのトレーニングのために歯を折り、そこまで見せなくてもいいのに(見せてほしいけれど)胸やお尻を盛大に観客に披露してくれる。
映画秘宝のオールタイムベスト10を眺めていたら、セロンは大人気。もちろんそれはあの名作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」におけるフュリオサ大隊長役によるものだが、彼女はあれでこのアトミック・ブロンドをこなす自信を得たのだろう。
フュリオサはスキンヘッドにノーメイクという、女性らしさを徹底して消した役だった。もちろん自分の美しさに意識的だからできた演技ではあるにしろ、今度は金髪を華麗になびかせ、メイクもばっちり。なにしろモデル出身で長身(177センチ)だから、彼女が歩いているだけで画面がもつのがすごい。
舞台は1989年のベルリン。つまり、壁が崩壊したあのときだ。東西の冷戦において、スパイたちがしのぎを削っていた価値観がゆらぐ時代。だからこそ、スパイの名簿がしこまれた時計ひとつをめぐるお宝争奪戦は、実はむだな争いなのかと思わせて……
「キングスマン」でキレキレのアクションを見せた両足刀剣女、ソフィア・ブテラもセロンとレズシーンをディープに。みんなこんなにサービス満点でいいのか。R15+は当然。
ジェイソン・ボーン以来、確実にステップアップしたスパイ映画。この作品も、オリジナリティあふれる、というわけではないが急所を確実にねらう格闘と、不意打ちのカーアクションがおみごと。弾着のタイミングのよさは特筆に値する。
くわえて、音楽が泣かせるのよ。ちょいと時代的に合っていないけれども80年代のロックが満載。クイーンとデビッド・ボウイの「アンダー・プレッシャー」、クラッシュの「ロンドン・コーリング」といった名曲から、スジバン、ニューオーダー、そして「ミニオン大脱走」につづいてまたしてもネーナの「ロックバルーンは99」が流れます。まさか1年に2回もあんなマイナーな曲が聴けるとは思いませんでしたっ。
この小林多喜二の格言しか適してるのがみつからなかったものですから(苦笑い)
でもスパイたちはみな、敵対する組織のスパイの考えの上をいかないとけません、心の裏の裏、そしてさらにその裏を読んで行動に起こさないといつ自分が消されるかわからない職業です。
最強の女スパイのロレーンにしても、敵の考えのささいな読み違いでさえ消されることだって十分あります。
みな常にピリピリモード。
ソフィア演じたデルフィーヌとの関係なんて当初は情報を得るための割り切りだったはず。
そんなロレーンでも心から落ち着けたふしがありましたが ほんの一瞬だけ 「スパイというマシーン」が「相手を想う人間」になれたんでしょう・・・。
基本はスパイは駆け引きやうそ、裏切り、抹殺
そういうマシーン人生が90%後半で占めてるんですよ。厳しいかもしれませんが・・・
小林多喜二を持ってくるのは力技だなあ(笑)
We Are The Worldをお昼の給食時間に
流れるのを不思議に思っていたら、
なんと教科書に載ってるんですねっ!
だって 「We are the world」も80年代でした(笑)
しっかし スパイ稼業のロレーンにとっちゃあ
「何が we are the world だ!こっちは生きるか死ぬか 裏切るか裏切られるかで神経すり減らしてるんだぞ」と殺気ビンビンで言うでしょうね(笑)
この映画に「We are the world」は合いません(あたりまえだ)
ロックバルーンは99も懐かしい
デビッドボウイとクイーンの「アンダープレッシャー」もエンディングに花を添える。
スパイ稼業という疑心暗鬼だらけの職業にふさわしい偉人の格言はこれじゃないでしょうか
「困難な情勢になってはじめて誰が敵か、誰が味方顔をしていたか、そして誰が本当の味方だったかわかるものだ」
(小林多喜二 作家 )
80年代の音楽はやっぱりいいですわ。
考えてみりゃ、プリンスが出てきたって
ことだけでも豊穣な十年だったと思いますもん。
激しかったアクションシーンは格闘技のインストラクターの指導の下でのトレーニングの賜物でしょうね。
胸やお尻か・・・氷風呂ですね( ゚Д゚)でもいっしょでも氷風呂に入るのは勘弁
80年代の音楽満載でしたね デビッドボウイやネーナ 時代背景を配慮してたのがわかります。