第40回「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はこちら。
あ、そうか。と途中で気づく。「いだてん」というタイトルで、ランナーの足袋にこだわった大河が、裸足で走ったアベベを無視できるはずはなかったんだ。
あ、そうか。とまたしても気づく。東京オリンピックがあそこで開かれる以上、代々木と渋谷の話になるのは当然じゃん。神南にあるNHKとしても(笑)
現代につながる話であるために、いろんなことに気をはらわなければならないなかで、今回から川島正次郎(浅野忠信)と津島寿一(井上順)というふたりの政治家が悪役を引き受けるみたい。わたしは専修大学出身なので、総長だった川島の悪辣ぶりに……むしろわくわくしました。やるなー先輩。っていうか、このキャスティングは絶妙。意図した悪と意図せざる悪。
2020年の東京においても、札幌がらみでいろんな悪党が出てくる。わたしは森喜朗と小池百合子が反目し合っているという図式にたいそう満足しています。どっちかは負けるわけだし。しかもどっちも似たようなメンタリティの持ち主に決まっているし。
意図せざるハプニングも。鬼の大松を演じたチュートリアルの徳井が、なんと脱税がらみで大騒ぎ。おかげで、あの大河が1分間短くなるという驚きの事態も。
よく考えてみましょう。わたしは徳井のあの話には笑いっぱなし。なぜ国税がここまでの放置プレイだったのかの方が驚きだ。だって税金をまったく払うつもりがなかったということなんでしょう?まもなく年末調整の季節なので、納税意識の発揚に合わせたんですか。にしてもやっぱりいい男だなあ徳井。
まあ、嘉納治五郎と回転レシーブを結びつける強引さもすばらしい(史実らしいけど)。
でも、今日も大笑いしながら、星野源と松坂桃李がドラマの中心になっていることに納得。そしてそれを薬師丸ひろ子が受け止めるのだ。すばらしいドラマだなあ。それに、志ん生の孫である池波志乃が、神木隆之介に火打ち石を打つというシーンだけでもう落語ファンとしてはお腹いっぱいです。
あ、安藤サクラの登場にふれる間もなかった(笑)。
第42回「東京流れ者」につづく。