事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「マスカレード・ホテル」(2019 東宝=フジテレビ)

2019-02-08 | 邦画

まことに東宝=フジテレビ提携作品らしい仕上がり。徹底してわかりやすくつくってあり、話題づくりも達者。木村拓哉がマネーメイキングスターであることを(久しぶりに)証明してみせたのであり、慶賀に堪えない。

おそろしく原作どおりのストーリー。東野圭吾の原作は、あの人の作品のなかでもトップクラスの面白さ。グランドホテル方式、という作劇技法が一般的であることからもわかるように、ホテル(と病院)はネタの宝庫。スタッフしか立ち入ることのできない部分もてんこ盛りに紹介してあり、その意味でも客は喜べるようにつくってある。

先に見てきた同僚が、なにごとかを話したくて話したくて仕方がない様子。

「だいじょうぶだよ、おれ原作読んでるし。……でもネタバレするな」

事前情報が少なければ少ないほど楽しめる作品。でもこれだけは知っておいた方がいいかも。ラスト、まだドラマが続いている状況でキャストのテロップが出るのには、ある事情があります。某人物が特別出演しているからね。で、その人物の名が出た瞬間にその画面をじっくり眺めればいいらしいですよ。いいらしい、というのは、わたしはまったく気づきませんでしたから(笑)。

ホテルの客は、すべて仮面をかぶっている、というのが作品のコンセプト。どの客も事情をかかえ、少しずつ嘘をついている。有能な(そして掟破りな)刑事で、ホテルのフロントを演じなければならなくなった(これもまた仮面をかぶっているわけ)木村拓哉は、客たちの嘘を次々に見破り、同時に連続殺人を解決に導いていく。

いやしかし原作を読んだときにも思ったけれども、ホテルマンというのはここまで客に奉仕しなければならないんですか。わたしが利用するホテルは、聖書じゃなくて右翼的な本を引き出しに入れていたりするので(笑)、ちょっと理解がおよばない。うちの子もホテル勤務だけどだいじょうぶかしら。

まあ、不満はあれども木村拓哉の魅力全開。ラスト、ホテルマンから刑事にもどるあたりの足の運びなど、さすがだ。続篇の製作は必至と読みました。あと二作あるし、東野圭吾は話のわかる人だから、きっともっと書いてくれますよ。ガリレオみたいに。

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