事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

大瀧詠一 Writing & Talking PART3 さらばシベリア鉄道

2016-04-09 | 音楽

さらばシベリア鉄道 / 大滝詠一

PART2「夢で逢えたら」はこちら

このままフェイドアウトしていったら、(有能なプロデューサーとして評価はされただろうけれども)大瀧の名はマニア向けの範疇にあったはずだ。でも、それを打ち破ったのが「ロング・バケイション」だったのだ。このアルバムがどんなものだったかというと、スタッフやアーティストはこう語っている。

「1000時間の録音、日本のレコーディング史上空前の額がかかった」

「リズム録りからして通常じゃない。まず、コードだけ入った五線紙を渡されて説明会。これに1~2時間。1曲に4時間はかかった。」

「リズム隊は生ギター4人、エレキ2人、パーカッション4人、ピアノ2~3人……普通のレコーディングの3倍。リズム録りだけで。」

……尋常ではなかったようだ。まるで邦楽版のスティーリー・ダン。そして今度はあの曲の話。

「ロング・バケイション」の制作も佳境に入った頃、スタジオで「さらばシベリア鉄道」の歌入れをやってた時に、どうも歌っててしっくりこないんだよ、気持ちが悪い。なんだろうと思ってプレイバックを聞いていたら、この曲は女が歌った方がいい、と思ったんだ。すぐに太田裕美が頭に浮かんだ。

……なるほど、彼女もCBSソニー所属だったしね。「スピーチ・バルーン」についてもコメントを。

ナイアガラ時代は“君”って使ったのは2曲しかないんだよ。それが“君”のラッシュでさ、“お前”まで出て来ちゃって、“スピーチ・バルーン”じゃ“人生”まで出てくるんだよ。“君の人生(運び去る)”だよ。勘弁してよって思ったけどね。

……しかしそうは言いながら、ロング・バケイションの成功は松本隆の詞によるものだと大瀧は評価している。以下次号

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