事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「地雷を踏む勇気」 小田嶋隆著 技術評論社

2012-02-14 | 社会・経済

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地雷を踏む勇気 ~人生のとるにたらない警句 (生きる技術!叢書)
価格:¥ 1,554(税込)
発売日:2011-11-01

学校事務職員出身であることだけで何度も小田嶋をとりあげてきたわけではない。その着眼点、現状把握の確かさ、そして論理をギャグでくるんでうまくすり替えたり(笑)、コラムニストとして彼は絶好調だ。

しかしこの書においては震災、原発がらみの陰鬱さがまずあるので、ツイストはいつもより効いていない。その分、直截な怒りが全体を覆っている。地口ギャグもほとんどない。

原発を推進しようとする心根は、男性中心のマッチョな大伽藍崇拝指向に似ているという指摘にはうなった。だからこそ、ムダかもしれないし危ないし子ども世代に迷惑をかけることがわかっていても『技術の粋』『経済の柱』である原子力発電を男たちはやめたくないのだと。

本音のところでは、原子力がクリーンなエネルギーだなどと、いまでは誰も信じていないのに、同病相憐れむ形で建前だけは捨てきれない……

彼のサイトはお気に入りに入れていたのに、変なチャチャが入りすぎるものだからほとんど閉じてしまっている。そのかわりに彼が得たメディアが、日経がらみだったとは皮肉が効きすぎているなあ。

コメント
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