事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「正当なる狂気」The Right Madness ジェイムズ・クラムリー著 早川書房

2009-09-14 | ミステリ

Therightmadness  新作が出ていることなどついぞ知らなかったジェイムイズ・クラムリーの私立探偵C.W.シュグルーもの。いったい何年ぶりなんだ。ってことで全部読んでいるはずなのに前作までがどんなストーリーだったかすっかり忘れていて、おかげでまっさらの気持ちでこの巨匠の作品に向き合えた。年をとるって便利。

 謎を解明する酔っぱらい(&ヤク中)探偵シュグルーの行動規範が「正当」なものであるとしても、その過激な行動と事件そのものは「狂気」にみちている。

 友人である精神科医から患者たちの動向を探るように依頼されたシュグルーは、気が乗らないながらに監視を開始する。その眼前で患者たちは次々に異様な形で死んでゆく。あまりに奇態な現場がつづくために、シュグルーの神経は痛めつけられ、かろうじて保っていた家族の絆も危うくなる……。

 事件の根幹をなすのは、ある人物の病んだ復讐の念だが、もちろんクラムリーはもうひとつの要因を用意している。これがどうにも困ったもので、わたしも若いころに夢想した(笑)犯罪なのだ。もうちょっとひねってもよかったと思うのだが。

 まあ、そうはいっても殺伐たるストーリーのなかに、クラムリーの場合はこんなセリフが仕込んである。

「あなたは女性を信じて厄介ごとに巻きこまれるタイプですね、ミスター・シュグルー」

「人がウソをついていると思うより、ほんとうのことを言っていると考える方がやりやすいんじゃないかと思う。それが、厄介な世の中に対する怠惰な男の対応策です。」

 次作が、楽しみではないか。あら、もう出ているのかな?ネットで調べてみよう……

米推理小説家のジェームズ・クラムリー氏が死去
米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、16日、米モンタナ州ミズーラの病院で腎臓と肺の疾患による合併症のため死去、68歳。テキサス州生まれ。69年の「我ひとり永遠に行進す」を皮切りに11冊の小説を出版。ハードボイルドの傑作とされる「さらば甘き口づけ」などが邦訳された。(共同) 2008/09/22

……え。えええっ!?

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明細書を見ろ!09年9月号「山○銀行VSゆうちょ銀行」

2009-09-14 | 明細書を見ろ!(事務だより)

09年8月号「年金のお知らせ」はこちら

なんか、某銀行に怒られそうだけど、嫌われてなんぼなブログなのでアップしておきましょう。

 給料日を待っていては間に合わないことがあるので、急きょ事務だよりをお届けします。今月にかぎっては「明細書はあとで見とけ!」です。

 今回お知らせするのは、「給与の口座振込」について。年に2回ある申し出の季節が今月なのです。この仕事になぜ事務職員がいっしょうけんめいなのかというと、それはもちろん“わが身がかわいい”からです。

 お給料については、以下のことが絶対に守られなければならないことになっています。

1.通貨払いの原則(現物や小切手では支払えない)

2.直接払いの原則(代理受領の禁止)

3.全額払いの原則(雇用者の都合によって一部だけ支給するのは禁止)

4.毎月1回以上払いの原則

5.一定期日払いの原則

……以上の5原則。だったら口座振込は“通貨払い”に違反しているじゃないかと言われそうですが、実際そのとおり。そのため、雇用者と労働者が合意したときだけ振込が認められるという“例外事項”になっているのです。

ですから無理にお願いすることはできないのですが、現金支給にともなう『事故』の可能性(それは銀行に受領に行く職員だけでなく、学校に多額の現金を持ち込むことで生徒へのリスクにも変容します)をお考えいただきたいのです。

振込にしたら配偶者に支給額がばれちゃうじゃないかっ!という人がどこの職場にも必ずいますが、そんなもんとっくにばれてますってば。

さて、振込にしない人の多くが『ゆうちょ銀行が使えないから』なのは納得できる話でした。

全国津々浦々にネットワークをはりめぐらし、口座数が1億!を超える巨大な金融機関がなぜ指定できないか。それはもちろん“全国津々浦々にネットワークをはりめぐらし、口座数が1億を超えるほど巨大”だからです。

2009年1月5日(月)をもって、ゆうちょ銀行が他の金融機関との相互送金が可能になったことはテレビCMでもバンバン流されたのでみんなご存じのはず。

あれはゆうちょが全銀システムという金融機関のネットワークに加入したことをしめすものでした。だからシステムとしては給与振込の指定がそのときから可能だったはずなのに「検討中」としてペンディングになっていました。

 ここで影響したのが山形県の指定金融機関(くだいて言えば金庫番)である山○銀行の意向。巨大な存在であるゆうちょ銀行に振り込み可能となれば、どうしたってそっちに客がうばわれる、と渋っていたのです。

山○銀行の気持ちもわかります。県の指定金融機関になっていると、その県における圧倒的な信用と公金という名の巨額な預金を獲得できるかわりに、公金の振込行為などは、ほとんど無料か10円以下というサービス価格。どう考えても赤字に決まっています。

そんなしんどい思いをしているのだから、せめて県の職員関係について、少しはこっちにアドバンテージをよこせよ、と考えるのは道理です。そんなメインバンクが、わざわざ自分に不利になるに決まっているゆうちょ銀行を振込口座にするのを座視するわけが……

でも、ついにゆうちょ銀行への振り込みが可能になります!

〆切は9月18日(金)。ゆうちょに限らず、通帳をもって事務室へ来てください。歓迎します。

※山○銀行にうらみなど(あまり)ない。毎日毎日訪れている銀行だし、港座のポスターも貼ってある(笑)。ただ、ゆうちょが指定できるようになったことは歴然とした(少なくとも事務職員にとっては)労働条件の改善だということだけは強調したかったわけ。他意はないのよ、他意は。

09年10月児童手当号「児童手当と子ども手当」はこちら

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