河童アオミドロの断捨離世界図鑑

河童アオミドロの格安貧困魂救済ブログ。

ある朝、山内鳥郎は風を感じて(最終回)

2005年08月03日 | blog
午前3時は妖怪ドドンパの出る時間である。大きめのホタルが飛び交う水田の横にドドンパの巣があるが、夜、田んぼのタイコウチやカブトエビを食うために巣穴から出てくる。鳴き声はキョロローンキョロローンと2回長く鳴いたあと必ず「たこ焼き食いたい」とつぶやくらしい。心無い日本人旅行者が変な日本語を教えたからだが、ほかには「しゃっちょさんかねもちね」「せんえんぽっきりね」とかしゃべる。
青い半月が西に傾く頃、東の空は朝の紫に染まり、またいつもの暑い太陽が顔を出す。日の出の前、時間が止まるほんの一瞬があり、そんな時、山内鳥郎は風を感じる。どこから吹いてくるのかわからないが、この風は過去から吹いてくるのではと時々思う。なぜかというと、いつも風の中になつかしい香りを感じるからだ。

ある朝、山内鳥郎は風を感じて(第2回)

2005年08月02日 | blog
夜の間のスコールもすっかり上がり、屋根から落ちてくる水滴も朝の白い光を受けていた。曲がりくねった路地を抜け、朝顔のからむ電柱のわきにその店はあった。
「スラマット、パギー」知っているたった1つのあいさつをして、中に入る。いつものナシゴレンを注文してから、主人に聞いてみた「ニョマンはなんでいつもとびっきりの笑顔なの?」「ここの土地はホワイトマジックの支配する場所なんだ、すると住んでる人間はいつでも陽のエネルギーを受けるってわけさ」「でも忘れちゃいけないぜ、明るく輝くためには同じだけの闇が必要だってことをな。それを忘れると人間は簡単にダークサイドに行っちまう」「君らが楽しく暮らす裏側には目に見えないたくさんの妖怪が居るってことさ、君らが生かされている意味を早めに知る事だな」
鳥郎は言ってることの半分は理解できるような気がした。ふと見るとナシゴレンの卵は黄色と白の渦を巻いた陰陽の巴模様になっていた。

ほっとけない貧しさ

2005年08月01日 | blog
http://www.hottokenai.jp/
ほっとけない世界のまずしさキャンペーンというのがあるらしい
インドの田舎などに行くと、今でも日本人旅行者=海外旅行のできる金持ちという印象があるらしい。でも実際は為替レートで貨幣価値が違ってるだけで、インドの人のほうが豊かな面がある気がするのですが・・・ふと日本人が一番貧しいような気もするのです