農を語る

自然にやさしい不耕起栽培

医食農の統一を考える(9回目)

2007-07-13 10:32:04 | 日本不耕起栽培普及会

イトミミズなどの小動物がイネを育てる

 不耕起、湛水田ではトロトロ層が3~4センチあるが4月と9月採取しているが、可給態窒素を40ミリグラムを100gの土に含み、他の化学的肥料成分を含んでいる。イトミミズ、ユスリカ、アブの幼虫などが土をかき回し糞をしてイネの生育に必要とする成分を生産している。公的機関による比較試験は今回が始めてになるが、単純に米ヌカ40キロ、窒素成分で0.8キロに対して慣行栽培では8倍の窒素量6.2キロで収量がほぼ同じであることは、不耕起、湛水田では生き物が活動することで、そこに米ヌカを振ることで生き物を養殖し、それらの生物の糞で米を生産していることになる。

 また不耕起栽培では健康な苗を生産し2~5本植えで1株あたり7月20日で290gに対し慣行栽培では8~10本植えで1株あたり195gで明らかに不耕起の方が重かった。根の色も不耕起の方が白かった。

 農薬や除草剤を使わないで健康な苗作りを追求する藤崎さんの立場から論ずれば、慣行栽培で1株10本植えで、1本当たりにすれば2~3本の分けつで十分という栽培法で同じ8~9俵採れてしまうということが、逆に不思議にすら感じる。無菌に近い条件での栽培いのちを育む米つくりに、慣行栽培がこれで許されていることが不思議である。公的機関での比較試験であったが、彼らは単に収量が同程度で「ああ同じか」で済ませてしまうのではないか。それでは不耕起、湛水田のイネに良さは見いだせないだろう。


慣行のイネは今年減葉している

2007-07-13 10:24:09 | 日本不耕起栽培普及会

0773orizahanamekeisei 7月3日すでに幼穂形成が始まり、観察できる。左が慣行栽培の穂、右が藤崎さんの不耕起栽培のイネの穂、いずれも始まったばかりですが、左の慣行では5枚の葉が出てから幼穂が出来るはずが、4枚で1枚葉を少なくして急いで成長を進めている。したがって節間も短く例年より草丈も短く、倒伏もしないだろう。実のいりはわるくなる。夏と秋が同時にやってくるとか台風がくるだろうとか岩澤信夫さんは悪い予測をしている。次の写真は香取・藤崎オリザ水田の定点観測の稲写真0773orizateitennkannsoku 、すでにこの水田でも分けつが確保され15から25本の茎数になっている。