カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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冬型強まる。八丈島で降雪3cm,夕方から関東南部でも雪の所も。

2006-02-04 20:04:23 | インポート

06020415 ※引用図は4日15時の天気図です。気象庁HPより引用。

4日の日本付近は、冬型気圧配置が強まり、上空には強い寒気も流れ込んできたため、日本海側の各地では、あたりまえですが軒並み雪となりました。また、東京から南に300キロ離れた八丈島でも雪となり、60年ぶりに3cm積もりました。

そして、夕方から本州付近上空に気圧に谷が通過中で、このため濃尾平野周辺や、伊豆諸島近海の季節風の合流地域上の雪雲が再発達し、その一部が神奈川県にもかかり、19時現在、神奈川県の一部には大雪注意報も出されています。

その様子を、4日15時と18時の全国と関東周辺レーダーアメダス合成図(気象庁HPより引用)でご覧ください。 200602041500 200602041500_1 200602041800 200602041800_1

名古屋や岐阜などでは明日5日朝まで、また、神奈川県の一部では日付けが替わる時間帯までは雪に注意です。 また、雪が止んだあとも、冷え込みが厳しいですから路面凍結などにはくれぐれも用心してください。


関東南部だけ曇天。

2006-02-02 23:19:32 | インポート

06020215

引用図は2日15時の天気図です。気象庁HPより引用。

1日に、各地にまとまった雨や雪を降らせた低気圧は、北海道の東海上に去り、本州付近は、一応、冬型気圧配置となりました。 普通、冬型気圧配置の場合、太平洋側の各地では晴天となるのがオーソドックスな天気パターンでありますが、2日は、関東南部だけは、ほぼ1日中曇りとなってしまいました。

でも、今回の冬型気圧配置のおける関東南部の曇天は、よくあることなんです。天気図上、冬型気圧配置になっていても、上空に気圧の谷が本州付近を抜けきらない場合、今回のように、東京や横浜など、関東南部では思わぬ曇天となってしまいます。

以前、このブログで、関東南部は、冬の季節風の合流する箇所であることを言いましたが、上空の気圧の谷が本州付近を抜けていないと、本州付近は、雲が発生発達しやすい場であるともいえます。このような場のところへ、関東南部のような、ことなる風向の気流同士が合流する箇所があると、そこに余計雲が発生してしまうわけですね。 こんな理屈から、関東南部では、今回のように、思わぬ曇天となってしまったわけです。

関東南部で、雲が広がりやすい冬型気圧配置の場合、天気図上では、引用図のごとく、本州上では等圧線の幅が比較的広がり、日本海西部あたりに等圧線の低圧部が見られるのが特徴です。 このような時、雲画像を見ると、日本海西部から帯状の雲が北陸に向かって現れており関東南部には、南東海上から雲が盛り上がる形をしています。そして、前記した日本海西部から北陸に延びる雲の延長線上に、関東南部を曇らす雲が広なっている様子が見えるものです。 20060202030000 20060202090000 20060202150000

※引用図は、2日3時、9時、21時の雲画像図(赤外)です。気象庁HPより引用。


低気圧が本州南岸で発達。

2006-02-01 18:47:49 | インポート

06020115 ※引用図は、1日15時の天気図です。気象庁HPより引用。

1日は、本州南岸を低気圧が発達しながら東進しました。このため、関東より西の各地では、まとまった雨となり、内陸部や東北地方では大雪となりました。1日18時現在、宮城県には大雪警報が出されています。

さて、31日21時と1日3時、1日9時の雲画像図(赤外)をご覧いただきましょう。 20060131210000 20060201030000 20060201090000 20060201150000

31日21時には、先日お話した、上空の気圧の谷に伴う、お椀をかぶせた形の雲が、南西諸島付近と黄海付近にあります。 この、2つのお椀をかぶせた雲は、時間を追うごとに双方接近し(南西諸島側の雲が盛り上がっている様子がわかりますが)、1日9時には双方重なり合い、1日15時には双方合体して、さらに雲の形が大きくなっています。

このように、上空の気圧の谷に伴う雲同士が接近、合体して、さらに雲の形が大きくなるパターンは、当該気圧の谷が深まっていることを表すもので、これに伴う地表付近の低気圧は、発達するものです。

これは、気圧の谷を挟んで、前面の暖気と後面の寒気の流入が強まっているためです。 この点、雲画像をご覧になる上で、防災上、看過できない点でもありますね。

現に、31日21時から1日3時、1日9時の天気図(気象庁HPより引用)を見ると、低気圧が本州南岸で発達している様子がわかります。 06013121 06020103 06020109