カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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東北地方太平洋沖地震 東京23区内の揺れはどうたっだ?

2011-05-17 13:01:54 | インポート

私地震、去る3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震発生後、一介の防災・局地気象アドバイザーとして、東京都内(23区)や茨城県や千葉県、神奈川県の一部地域の被害痕跡を視察してきました。

引用図は、それら被害状況を参考に、フリーソフト「白地図専門店」の上に、気象庁や、東京大学地震研究所の震度データを基ずき、気象庁震度各自治体等の取材と、私自身が23区内を地震発生後巡回して現認した各地域の被害痕跡を参考にして、各区単位での、震度を推計して当該白地図上に記入した画像です。ご覧ください。(気象庁地震観測課了承いただいております。)

23

◇地図内表記方法ですが、
たとえば
① 震度5強~震度5弱・・・・・おおむね当該区内では震度5強か震度5弱と推定され、震度5強が観測されたと推定される地域の割合が多いものと推定される場合。

② 震度5強~震度5弱
     ~震度6弱・・・・・おおむね当該区内では震度5強か震度5弱または震度6弱と推定され、震度5強が観測されたと推定される地域の割合が一番多いものと推定される場合。

② 震度5弱~震度5強・・・・・おおむね当該区内では震度5弱か震度5強と推定され、震度5弱が観測されたと推定される地域の割合が多いものと推定される場合。

と致します。

ですから、当該割合は、区によって幅があるものとご認識ください。

ただ、ご注意いただきたいのは、気象庁発表の震度は、震度計で計測した計測震度に基ずいて発表するもので、当該地震の被害痕跡から割り出すと言うものではありません。引用図は、あくまでも、気象庁公式発表の震度観測地点の計測震度と周辺の被害痕跡とをマッチングし、推定基準とさせた上で、補足的に被害痕跡より震度を推定したものです

震度計観測による震度というもの、誤解を承知で言うなら、同一震度でも、強い揺れの継続時間がより長かったり、地震波の周期が建造物の固有周期に近かったりして共振現象を引き起こしたりすれば、建造物被害はより大きくなるわけですね 一般的に、続に、都内では、台地上に位置する山手地区が比較的地盤が良く、地震の被害は少ないと言われて、反対に下町地区が地盤が弱く地震時の被害は大きくなると言われていましたが、今回の東北地方太平洋沖地震では、23区内では、城北地区などと呼ばれる、北区周辺で被害が大きかったといえそうです。

この北区周辺の局地的な強い揺れ、単に地盤の硬軟ばかりでなく、地震波の伝播してきた方向により、地下の構造の特性で地震波が局地的に屈折などして、地震波が増幅したとも私は考えています。 

ちなみに、北区内や足立区内の隅田川と荒川に接する地域の被害痕跡を見る限り、千葉県内や茨城県内で震度6弱と発表された観測地点周辺の被害痕跡と、ほぼ同様な状態でした。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
カノウおにいさまへ。こんばんは。 (みなこ)
2011-05-20 23:51:35
カノウおにいさまへ。こんばんは。

都内も相当な揺れだったんですね。
私の住んでいる佐倉市内は、この図のように表記すると、どうなりますでしょうか?
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おにいさまへ。私からも質問です!! (ゆか)
2011-05-20 23:53:02
おにいさまへ。私からも質問です!!

私の部屋(4階)でも、小型のタンスが倒れたほどなんですが?
返信する
みなこさんとゆかさんへ。こんばんは。 (カノウおにいさん(みなこさんとゆかさんへ))
2011-05-21 00:06:55
みなこさんとゆかさんへ。こんばんは。

そうですね。先日お邪魔したときの様子からみると、旧市街地(台地上に位置)はおおむね震度5強、台地を切り刻む谷地や印旛沼周辺の低地では、震度6弱(気象庁発表の推計震度分布図では、印旛沼沿岸の一部で震度6強相当と表現していますが)程度の揺れであったと思われますね。

気象庁より公式に、佐倉市の震度として発表した観測地点は佐倉市役所内(台地上に位置しています。)では、震度5強と発表されています。
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