16日も、本州の南海上に前線が停滞した影響で、関東以西の太平洋側では天気がぐずつき、南西諸島南部では、激しい雨も降りました。
この、つゆ みたいな天気、少なくとも、あさってくらいまでは続きそうです。
引用図の17日9時(左側)と18日9時(右側)の予想天気図をご覧ください。本州南海上に前線(奄美地方が入梅していますから、梅雨前線と呼べますね。)が停滞し続けています。
明日からあさってにかけては、この梅雨前線上に低気圧が発生して、前線上を東進する予想です。あすは、西日本では雨脚が強まるところが多くなってきそうです。
おまけに、台湾近海には台風1号があり、この台風1号、今後、東シナ海を北上して、19日ごろ、九州に接近する恐れもでてきました。
つぎに、本州付近の5500メートル上空(550hpa )と10000メートル上空(300hpa )の高層天気図をご覧いただきます。※図上は10000メートル上空(300hpa )、図下が5500メートル上空(550hpa )を反映しています。図上の線(等高度線と言います)は、30メートルごとに引かれています。
この等高度線5860は、夏の太平洋高気圧の勢力圏内の外縁を表現するものです。
やはり、本年は、例年よりも、この太平洋高気圧の勢力が強いですね。
春先から本州付近で大雨が降りやすくなっているのも、この太平洋高気圧の勢力が例年より強いことも一要因としてあげられます。
さらに、引用図をよく見ると、図上、図下とも本州のすぐ南と、北に目を向けるとサハリンの北、シベリア南部で等高度線が混んでいますね(風が強い状態を示します)。等高度線が混んでる部分に囲まれる、北海道付近から日本海北部にかけて等高度線がゆるくなっています。(風が弱いことを示します。)
このように、本州付近の上空で、強風域が2つに分かれている(太平洋高気圧の勢力が増して、その外縁の気流がヒマラヤ山脈にぶつかり、分断されたことでこうなります。)状態は、梅雨時期の本州付近の気流の状態なのです。
あと、もう少し太平洋高気圧の勢力が、本州の東海上でも強まって、前記した等高度船線のゆるくなっている部分が北海道の北からオホーツク海一帯に広がるようになると、この部分に、オホーツク海高気圧が発生して、典型的な梅雨となるわけです。
今年は例年よりも梅雨に入るのが、各地とも早まるかもしれませんね。
うっとうしい、いやな季節が、もうすぐやってきます。