カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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新年早々関東東北でグラリ!東京23区などで震度4

2012-01-01 18:16:42 | インポート

皆さん!新年おめでとうございます!本年も本ブログを宜しくお願い致します。

①1月1日14時28分発生の地震の震央と各地点震度分布図です。気象庁HPより引用・加工

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②1月1日14時28分発生の地震の関東地方・東北地方南部中とした各地点震度分布図です。気象庁HPより引用・加工

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2012年新年早々、関東地方や東北地方でやや強い地震がありました。

地震発生は、1日14時28分頃で、震源地は鳥島近海 ( 北緯31.4度、東経138.6度)で震源の
深さは約370km、地震の規模(マグニチュード)は7.0と推定されます。

この地震で、東京23区(東京千代田区)など、関東地方や東北地方南部にかけての広範囲で震度4を観測しました。

通常、日本列島付近で発生する地震というもの、震源が地下30㎞より浅い箇所で発生しているものが多いですが、今回の地震、伊豆諸島等が載っているフイリピン海プレートの下側に沈み込む太平洋プレートの内部の地下深い箇所で発生したと推定され、こういう、震源が地下300mより発生する地震を、深発地震 などと呼ばれています。

日本列島が載っているプレートの下側に沈みこむプレートは、前記したⅠ:太平洋プレート と、Ⅱ:フイリピン海プレート の2種類ありますが、おのおののプレート内部の地下深い箇所で地震は発生するものの、深発地震と呼ばれる地震は、前記Ⅰの太平洋プレート内部で発生します。

深発地震もさることながら、日本列島の下側に沈み込みプレート内の地下深い箇所で発生する地震は、地震に伴う揺れの範囲が広範囲に及びますし、比較的短い周期の地震波が卓越して、ガタガタと小刻みに揺れるのが特徴です。

さらに、深発地震発生時の特徴として、◇震央に近い箇所より、陸側のプレートと太平洋プレートとの境界部分により近い箇所ほど、揺れが大きくなります。(異常震域と言いますね。)

さらに、

◇関東地方に限って言うと、関東平野中央部から栃木県内日光山地と八溝山地との間の地形的に鞍部になった地域で揺れが大きくなることが多いようです。(筆者調べ)

これらのことは、日本列島や関東地方の地下の地形的特性が要因でしょうね。