カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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台風6号の行く先 オホーツク海高気圧が阻む

2011-07-19 23:56:43 | インポート

①7月19日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②7月19日21時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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台風6号は北上を続けて、19日21時には、高知県室戸岬付近に進んできました。

このため、室戸岬では、19日22時少し前にに、最大瞬間風速46・6m 10分間の平均でも最大で39・4mもの猛烈な暴風を観測しましたし、24時間降水量では、高知県の一部で850㎜以上に達したほか、神奈川県西部から東海地方、近畿地方の一部では500㎜以上となっています。

本ブログの先日の記事の引用図②と本記事の引用図②とを比較すると、19日になって、台風を取り巻く雲の集団ですが、中心がぼやけてはっきりしなくなり、当該台風を取り巻く雲の集団の渦巻きも、その形が次第に崩れかけてきています。

この台風6号自体、徐々に衰えていることを示すものです。

これは、引用図①②より、カムチャッカ半島の南に低気圧があり、その西隣のオホーツク海には高気圧があり、南へ移動しつつ、その勢力を広げている様子が解りますね。

実は、台風というもの、オホーツク海高気圧とは相性が悪いと言うか、犬猿の仲 と言っても過言ではないのです。オホーツク海高気圧自体、背の高い、しっかりした高気圧でありますから、台風の行く手をブロックすることは朝飯前!当該、オホーツク海高気圧が台風の進行方向前側の勢力を広げると、台風自体の移動速度が減少し、台風自体、オホーツク海高気圧を避ける進路を取るようになりますし、台風自体の移動速度も減少することから、その勢力も、次第に衰える傾向にあります。

とは言いましても、今後は、オホーツク海高気圧と台風6号との間では、気圧経度が広範囲で大きくなりますし、台風自体の移動速度は遅いですから、これから、東北地方~関東地方~東海地方~近畿地方~四国地方の広範囲では、大雨に厳重な警戒が必要ですし、また、今後は、強い風の区域は、東海地方や関東地方沿岸部、東北地方太平洋沿岸へと広がりますから、これらの地域では、暴風や高波、高潮には充分にお気をつけ下さい!!