カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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台風6号不気味に北上 関東以西の太平洋沿岸には高波も

2011-07-17 23:40:23 | インポート

①7月17日18時の天気図 気象庁HPより引用

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②7月17日18時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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超大型で非常に強い台風6号は、不気味に本州南海上を北上し、17日夜には、南大東島の南東海上に達しています。

南大東島では、17日夜半前には、台風の風速25m以上の暴風域に入る予想で、既に、暴風・波浪警報が発表されて、18日夜になって、瞬間で25mを超す強風が吹き始めてきました。

私自身、今回の台風6号ですが、暴風、大雨もさることながら、関東以西の太平洋沿岸の高波にはとりわけ警戒するべし と考えております。

なぜなら、台風6号自体、超大型で強い風の区域は、本州南海上の広範囲に及んでいることと、2~3日前の天気図(地上天気図)を見比べれば一目瞭然かと思いますが、本州の南海上では、ここ2~3日、南~関東風が広範囲で卓越した状態となっています。

今回の本州南海上のように、強い風が同一方向で継続する場合、海上の波は、より一層高まり、当該波の周期も大きくなる(波自体のエネルギーが増大する)ものです。

波の周期が大きくなる(波自体のエネルギーが増大する)と、当然、当該波自体、遠方に伝播しても波自体の波高は低くなりにくく、この状態に台風6号が北上すると、関東以西の太平洋沿岸では、より一層、波が高まりやすいと言うことになりますね。

事実、国土交通省港湾局HPより、17日18時現在、静岡県御前崎沖のGPS波浪観測地点では、波高3mを超え始め、17日23時現在、徳島海陽沖GPS波浪観測地点では、波高5mを超え、前記した、静岡県御前崎沖のGPS波浪観測地点でも、波高3・84mと、波高が高まってきています。

さらに、引用図②より、本州南海上にある台風6号の東側の広範囲では、台風と太平洋高気圧の外縁を廻るようにして、暖湿流が大量に流れ込んでいる様子が解り、今後、台風6号の北上に伴い、東海以西の南~南東斜面にあたる地域では、大雨となる恐れもあります。