①2月9日12時の天気図 気象庁HPより引用
②2月9日9時気象庁発表のAXFE578図 日本気象予報士会HPより引用
2月9日は、日本海沿岸から前線が本州をゆっくりと南下する気圧配置でした。
この前線に向かって、南から暖気が入り込んで、その上、中部山岳で当該暖気が西より風となって山越えのフェーン現象を風下側に引き起こしたため、当該中部山岳風下に当たる関東地方や甲府盆地、静岡市周辺などは、特に気温が上がり、あちこちで最高気温が20℃を超えました。
群馬県の榛名山麓にある上里見では、最高気温が24・1℃と、夏日一歩手前、2月としては観測史上最高気温を観測しましたし、埼玉県秩父や神奈川県小田原、それに、山梨県勝沼では最高気温が22・3℃で5月上旬から下旬並み、東京(気象庁のある千代田区大手町)でも再婚気温は21℃を観測し、4月下旬並みの暖かさ(と言うより、少し動くと汗ばむような陽気ですよね。)となりました。
2月9日のように(引用図②参照)、
Ⅰ:日本海から本州へ前線が南下中
Ⅱ:当該前線の南側では広範囲に暖気移流が顕著である
場合は、定石通りに、暖気が西~南西風の気流となって、中部山岳方面に吹き付けて、当該中部山岳を気流が越える際に、風下側にフェーン現象を引き起こします。
このため、当該風下側にあたる、関東地方や山梨県甲府盆地や大月市周辺 静岡市周辺などでは気温がとりわけ上昇するようになりますね。
引用図②の下側より、本州中部では、上空1500m付近の風向が西よりで、上空3000m付近の下降流が関東地方から本州中部で特に顕著になっており、関東地方周辺では、上空1500m付近が周辺より、特に上昇している様子が判ります。
こういう状態は、まさに、西よりの気流が中部山岳を越える際に、風下側の関東地方周辺でフェーン現象を引き起こし、高温となっていることを物語っているのです。