カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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本州各地で大気不安定 強雨や雷などに注意!

2008-07-14 11:01:01 | インポート

①7月14日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②7月14日9時の日本付近レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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梅雨も末期を迎えて、上空には寒気も流れ込み、各地で雷を伴なった強い雨が降りやすくなっています。ここ1週間の間は、日本列島のどこかに、大雨に関する警報が発表されるという状態が続いています。

この時期、梅雨前線の位置が天気図上で何処にあるが?が関心を引くところですが、私自身、本ブログで依然お話しましたように、

<1>梅雨前線に限らず、前線と言うもの、厳密に線として捉えるのではなく、帯として捉えること。(前線の伴う降水域は、帯状に連なるもの。)

<2>前線に向かって南からの暖湿流がどの方向から流れ込んでくるか?その度合いは?に留意すること(暖湿流の流れ込んでくる方向からその風下方向に沿って、前記した前線に伴う降水域は、帯状に幾重にも連なるようになりますし、暖湿流の流れ込んでくる方向へ開いた山の斜面沿いや、湾の沿岸部に当たる地域では、地形的に地表付近で気流が収束しやすく、局地的に大雨となりやすい。夜間から朝方にかけてその傾向が一層強まる。)

これらのことは、引用図①と引用図②を比較してご覧頂ければ、おのずと判ります。

14日は、南からの暖湿流が南西か西方向から本州上へ流れこんでくる様子ですね。

地形的に暖湿流の流れ込んでくる方向へ開いた山の斜面沿いにあたる、東北地方日本海側や北陸地方東部では、所々で強い雨が降っています。

④7月14日21時の予想天気図 気象庁HPより引用

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⑤7月15日21時の予想天気図 気象庁HPより引用

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引用図④⑤より、これから明日15日にかけて、中部地方や関東地方を南下(引用図⑤では天気図上で梅雨前線は消えていますが、梅雨前線というもの、地表付近では気温より湿度のコントラストの強い部分に表現されるものです。中部山岳周辺の地形的要因で、地表では梅雨前線がはっきり表現できなくなったためで、実際は、梅雨前線は引用図⑥では、中部地方から南東地方に存在していると考えるべきです。)する見込みですね。

こうなると、南からの暖湿流が、北陸地方から山陰地方では西より風となって、関東地方や東海地方、甲信越地方南部には南西風となって流れ込んでくることが予想されます。

となると、これらの地域では、暖湿流に流れ込んでくる方向へ開いた山の斜面や湾の沿岸部を中心に、明日にかけて、局地的に大雨となる恐れがあります!

14日日中も、本州上では、広範囲に大気が不安定ですから、短時間に強い雨や落雷などにもご用心ください!