カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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北海道オホーツク海側で季節はずれの暑さ。方や、南西諸島南部では大雨

2008-05-01 23:54:17 | インポート

①5月1日12時の天気図 気象庁HPより引用

08050112

②5月1日9時のAXFE578図 日本気象予報士会HPより引用

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③5月2日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

08050109

本日5月1日は、昨日の記事で紹介したように、北海道の北を低気圧が発達しながら東進し、この低気圧の中心から延びる寒冷前線が、北海道へ接近してきました。(引用図①)

また、昨日同様、本州の東海上にある勢力の強い高気圧の縁を廻るようにして、本州付近には南から暖気が入り込んだため、各地で気温が上がりました。特に、南西風が石狩山地を越える際にフェーン現象を発生させたため、北海道のオホーツク海側では、日中の最高気温が30℃以上となる真夏日となった箇所が続出しました。(引用図②の下側図より)

北海道網走支庁湧別で31・6℃、同じく北海道網走支庁生田原で31・3℃、おととしの11月に大きな竜巻災害が発生した、北海道網走支庁佐呂間で31・0℃の最高気温を観測しました。

まさに、季節はずれの暑さ と言えそうです。これらの地域では、真夏でも、30℃以上の最高気温になることはあまりありませんからね。

実は、

1・北海道の北西から寒冷前線南下 

2・北海道周辺で等圧線が混み南西風が強めに吹く

以上2点を満たす気圧配置の場合、北海道オホーツク海側では決まって、高温となるものです。この点、北海道の局地気象を語る上で、看過できないことですね。

さて、本ブログで、勢力の強い高気圧の後面には、南から暖湿流が流れ込んで、強い雨が降りやすいと書きましたが、1日もこの通りに、高気圧の後面に入った南西諸島には前線を伴なった低気圧も発生したことも重なり、所々で1時間に60㎜を超す非常に激しい雨が降りました。

引用図③より、この、南西諸島に激しい雨を降らせた低気圧は、2日には本州の南海上を東進しそうです。(陸地からはやや離れたところを通過しそうですが)

このため、2日は、関東以西の南岸沿いで天気がぐずつき、紀伊半島や四国南東部あたりでは雨脚が強まりそうですね。