カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
講演依頼等連絡先は、tenki@air.ocn.ne.jpへどうぞ

東京で本年初真夏日 31・0℃

2005-06-24 23:56:58 | インポート
2005062415
※引用図は24日15時の天気図です。(気象庁HPより引用しました。)

24日は本州各地で夏空が広がり、東京でも本年初の真夏日となる31・0℃の最高気温を観測しました。

こんな陽気だと、梅雨はどこにいってしまったのやら。つゆ知らず、な~んでことは言いません。

この夏空は、つゆが明けてひろがる、本当の意味での夏空ではありませんよ。言ってみれば、本物の夏空とは言えません。

天気図を見ると、本州の南海上には梅雨前線が居座っていますね。ただ、この梅雨前線は、前線を挟んでの気温差はほとんどなく、湿度の差で、前線が描かれています。

画像にはありませんが、上空の天気図を見ると、梅雨前線付近の上空と北海道の北に強風帯があり、その間の本州付近の上空では、ゆるやかに高気圧の場となっています。また、1500メートル上空では、中国大陸付近の上空では、この時期としては、かなり気温が上がっており、その高温域が、東へ移動して、一部が本州付近の上空にもかかっています。

これらの理由から、本州付近は暑い夏空が広がっているわけです。太平洋高気圧が本州上を覆って、梅雨前線を北上させて、夏空が広がっているわけではありません。

ただ、この、本州付近のえせ夏空、今月いっぱいは続きそうです。25日は本州付近の上空の気温はさらに上昇する気配です。本州の内陸部では、所によっては35℃を超える猛暑になりそうですよ。

こうなると、熱中症や、日焼け対策は欠かせません。また、前々回で紹介したように、光化学スモッグにもご注意あれ。ですね。

屋外で飲むビールも益々美味くなりそうです。この点も、飲みすぎには注意しましょう。