カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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東日本,北日本中心に不安定な天気。東京都心でも一時強雨(東京23区付近で雷雲が発達)

2005-05-23 23:23:32 | インポート

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※引用図は、23日18時の天気図です。(気象庁HPより引用致しました。)

23日は、東日本,北日本中心に大気が不安定となり、あちこちで雷が発生し、所々で一時強い雨も降りました。
東京の都心も、18時ごろから雷雲がかかり始め、当該雷雲は発達しながら都心付近を通過しました。この為、東京大手町でも、1時間で30ミリを越す土砂降りとなりました。急な雨に、傘を持っていない方々は、帰路で大変な目にあったのでは?
明日24日も、東日本,北日本では大気が不安定な状態が続きます。お出かけの際には、雨が降っていなくても、折りたたみ傘は持っていったほうが良いでしょうね。

さて、本日のように、東京都心付近を、夕方から宵にかけての間、雷雲が通過する際には、その雷雲が都心付近で急に発達して、東京都心部に短時間強雨をもたらす事例を見かけます。radame-200505231900-0
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※引用図は、23日18時と19時のレーダーアメダス解析図です。(気象庁HPより引用です。)この2つの図を比較すると、東京都心付近で急激に雷雲が発達している様子が判ります。

身近な例では、昨年 平成16年9月4日がそうでした。この時には、東京都心で、一時間50ミリ以上の非常に激しい雨を観測して、東京都内のJR各線で、一時運行がストップし、渋谷駅のJRガード下では、道路が冠水したりしました。

この、東京都心で夕方から宵にかけて雷雲が通過する際に、当該雷雲が発達する原因のひとつに、都心部のヒートロー現象に伴い、夕方以降の気温の低下が、周辺部と比較して鈍くなっている事が挙げられます。今後、この手の都心部の短時間強雨には、防災上、看過することはできないものですね。