中田清介のブログ:ほんまち界隈

下町の風情を残す本町商店街の四季折々や日々の活動報告を綴っていきます(2022年6月よりgooブログに引っ越し)

景況調査報告26年9月分

2014-11-08 10:40:00 | 経済

 中小企業団体中央会が発表する景況調査9月分が発表されています。全国版、岐阜県版をご覧いただきます。
 岐阜県版のDI値の動向では、消費税値上げ後の景況悪化動向がはっきりと伺えます。4~6月期は駆け込み需要の反動といった局面でもあったのかと伺えますが、7月以降一段の低下がみられ、特に9月に入っての落ち込みがはっきりと出ています。特に非製造業部門の不振が伝えられています。消費の現場での不振が見て取れます。
 全国版の方を見ていただくと、こちらも4月以降の動向がはっきりと出ています。同じような低下傾向を示しています。こちらの方では4月以降の不振が続く中で、特に売上高DI値と景況感DI値・収益DI値の乖離が顕著となっている姿がご覧いただけます。原材料や燃料の値上げや消費財の値上げが続く中で、各企業も収益が上がらず苦しんでいる姿が浮かび上がってきます。そうした中でこちらも製造業に比べて非製造業の不振が見えています。
 売上高DIを見てみます。製造業ではやはり輸出関連業種ではプラスの動向ですが、内需が中心の食料品、繊維、木材関連、紙関連などはマイナスポイントとなって苦戦しています。非製造業分野ですがその中では唯一建設業だけがプラスのDI値となっています。その他の卸、小売り、サ―ビスび業、運輸、その他はマイナスポイントとなっており、消費の現場の厳しさが際立っています。
 全般を見ても、製造業では木材・木製品、紙・紙加工業種、非製造業では商店街がそれぞれマイナス40ポイントを越す苦境に立たされています。
 もう一点収益DI値を見てみます。こちらの方は一転して全業種でマイナスポイントが報告されています。製造業の木材・木製品の-47.9ポイント、紙・紙加工の-61.9ポイント、印刷の-48.5ポイント、化学・ゴムの-56.7ポイントと厳しい状況です。非製造業でも小売業-44.5ポイント、商店街-42.4ポイントと消費の不振がはっきり表れています。

 振り返って地元高山市の状況はどうなのでしょうか? やはり同じような傾向を示しているものと感じますが、特に8月の天候による観光関連、卸小売業、サービス業等への影響は大きかったものと受け止めています。9月以降の動向もそんなに改善されていないと受け止めています。秋のお祭りの入込状況を見ても、市観光課発表の数字に疑問を抱かれる関係者の声を耳にします。そんなに入っていないという実感なのだと思います。
 市の統計からは昨年度の観光客数は、宿泊客数が198万1千人で日帰り客が196万4千人。宿泊客数の割合は前年より減り50.2%(前年52.0%)、日帰り客数の割合は増え49.8%(前年48.0%)となったと報告されています。かねてから主張しているようにこの変化に対応できる観光政策の展開が重要と認識しています。日帰り客の皆さんにもうワンコイン消費を促すような施策の展開が望まれます。それが観光の波及効果で地域を潤す観光まちづくりへとつながります。

 すこしわき道にそれましたが、今後の消費増税への懸念は広がるばかりなのではないでしょうか。少なくとも経済の腰折れになるようなタイミングは困ります。



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