こうちゃんBLOG

ミュージシャン ホンダコウの心の落書き帳

ん~

2005-10-12 02:01:10 | アメリカ留学時代
夜の個人練習室で毎日ギターを弾いていると色んな人に出会う。
窓越しにちらちら覗いて来る人、人が集中して練習してるのに臆面もなくズカズカと入ってきてあれやこれやと質問してくる外人さん、廊下やラウンジで談笑してる人たち・・・etc

夜に学校にいるメンツは大体同じなのでよく話をしたりするけど、なんだか彼らの中で  
「MI入ったからプロになれるだろ」みたいに考えている人が多い気がする。

特に日本人。MIは日本にも分校があることや、親会社がESPって日本の大手楽器メーカーということもあって、日本人の留学生も多い。もちろん全員と話したわけじゃないけど
「本場の音楽に触れたし、日本帰ったら何とかなるだろ~」って危機感のないことを考えちゃってる人が少なくない気がする。

それにしては現実的なビジョン持ってるわけでもなく、卒業後のことを考えてるわけでもなく、やってることは自分の夢とあまり関係のないベクトルを突き進んだりして。

・・・何とかなんないから。なんもしないで何とかなるのは天才だけだよ。
俺だってこのままじゃ120%何とかなんないと思ったからMIに来たのよ。
むしろMI来たからって何とかなるだなんて1mmも考えたことない。
だけど、先に入学してる先輩達や同期の人達(大体年上)と話してみると、
そーゆー考え方や姿勢の人が多かったから正直ガッカリ。
清原の毎打席ぐらいガッカリ。

アメリカ人や他の外人だってそう。陽気なのはいいんだけどちょっと危機感っつうかマジな熱いとこがイマイチ伝わってこない。
いくら髪が金髪だろうが目が青かろうが色素薄めだろうが肌黒かろうが、
下手な人は本当に下手だし。

もちろんMIはすばらしい学校だし、しっかり目標もってきっちりやっている人達だってもちろんいる。講師たち含めてすごいミュージシャン達だっていっぱいいる。
たまに練習室から化け物としか思えない超絶ギターが聴こえてくるしね(笑)
でも先述した「悪い意味」でのMI色には絶対染まりたくない。

どこにいようとどんな環境だろうと、常に「自分」を持ってたいですわ(^^;

それにしてもMIは在校生だけでも3000くらいの生徒がいるんだけど(ギター科だけで1000人近くいると思われ)卒業生合わせても、卒業後ちゃんと音楽でメシを食っていけてる人たちが果たして何人いるんだろう?
果たして何人のアメリカ人の卒業生たちが、ビルボードのヒットチャートに絡んだのか。
グラミー賞に絡んだのか。
一体何人の日本人留学生達が帰ってきてから、オリコンチャートに関わったか。
スタジオワークで米を食べていけているのか?

果たして何人のミュージシャンが人の心を打つ音楽をやっているのか。

仮に成功したとしてもユーミンが言ってたみたく、時代の波に乗っかってるだけでなく、ちゃんと自分のエンジンで進めているかどうか。

・・・俺は「あっち側」の人間になりたいや。