日々是好日

50代半ばを過ぎて、日々思う事をつれづれに記していこうと思います。

閉塞感や行き詰まりの感が強い現代社会の問題を如何に止揚するか。

2011年12月18日 | 日記
縁があって『内発的自然感覚で育みあう将来世代」という本をいただき、拝読した。
著者はフェリシモ会長の矢崎勝彦氏。

氏は京都フォーラムなどの主催もされ、早くから環境問題や社会的問題に取り組んでこられた。
氏の優れたところは、学問や宗教などの叡智を単なる知識ではなく、実学として社会生活を営む個々人の意識を変革しない限りさまざまな綻びを見せる現代社会を永続的発展させる事ができないと考え、それを自らの天命と引き受けてさまざまなプロジェクトを立ち上げてきたところにある。
『将来世代と共に幸せになる幸せ」を提唱し、将来世代からの時間軸で和するという事を哲学的に掘り下げ、その実現のために自分でできる事を自ら行うことが、自らを生かす本当の道であると説く。

この本では、今までのプロジェクトの紹介や氏のたどり着いた公共哲学のありかた、またこれからの社会を本当に幸せにするための人としての自覚が書かれている。

あきらめないで自らの「用」を求めれば、かならず道は開ける。

学問を学者だけの枠にとどめるのではなく、生活者のレベルにまでひろめることなど、宗教者や哲学者、技術者など日本のブレーンが集い論議する京都フォーラムは世界的視野で地球のこれからを考えている。


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介護の問題

2011年10月15日 | 日記
自分の加齢とともに、親も年老いてしまうのはしょうがない事だけど母親が腰を悪くして動けなくなり、それを親父が介護するという老々介護の現実が自分の問題として起きている。
田舎で農業をしている親とは離れて暮らしているのだが、すぐ近くに住んでいる弟夫婦とはそりがあわず、親父1人で母親の面倒を見ようとしている。介護保険とかを使ってデイサービスとかも行ってはいるのだが、負担はかなりのもので、精神的にもかんばしくない状況だ。
子供の頃、祖父母が無くなった時も大変だったが、1人で面倒を見るといったことはなかった。
家族というものの崩壊が現実としてある。私自身も家を離れ都会で暮らしているからおいそれと田舎にに帰って面倒を見るという事もできない。お金があれば介護付きの老人ホームもあるのだろうがそれも本人の意向とは違うようだし、入所金の負担もできない自分の状況がある。

NHKで孤独死のドキュメンタリーがあったが、親と子やその嫁とかの関係が希薄になっているということなのか?親が死んでも届けもせずに、その年金をもらい続けるといった事件もあった。110歳以上の高齢者の実存が確認されていないということから行政で再確認をとるとすでに死亡という事実が何件も明るみにでてくるということも、何か人としての根源的な物がなくなっているということの現れかもしれない。

アメリカ主導の資本主義がドルの破綻でかげりを見せているのに、その属国の日本という国の政治家は何の国策も持たずに自分たちの権力争いに日々を費やしているとしか見えない。
100年ぐらいの時間的スパンでビジョンを持てる政治家が必要なのに、あまりにもおそまつな総理大臣がつづいている。

教育の見直しや国の借金を最優先に進めないと次世代にこの国は残らないように見える。
この2月の震災はこの国の行く末を真剣に考える契機としなければならないのだが、いまのところ政治レベルでは根源的な改革はない。
ニューヨークに端を発する税制改革のデモは世界的規模でアジテートされる。格差のある社会を正当とする資本主義の限界と終焉がこの世紀を飾るようにも思う。
アインシュタインの相対性理論をゆるがす光より早い粒子の発見も何か象徴的でもある。

人はいかに生きるべきか?改めて基本的なモラルなり、指針なりが必要な時がきているように思う。宗教でもなく、自身の内なるものとして確固たる基準がないとつらい時代なのかもしれない。

隠岐を訪れる

2011年10月03日 | 日記
先日、短歌関係のイベントの仕事がらみで隠岐まで出張する機会があった。予算がない中、高速バスとフェリーを乗り継いで入るという強行軍。バスが4時間半、フェリーが3時間半、朝9時20分のバスで大阪を出て、海士町についたのが18時ぐらい。しかもフェリーの代わりに高速艇に乗ってだから、移動だけで疲れ果ててしまう。
大阪から飛行機で1時間半ぐらいなのだが、片道2万円。上記のバスとフェリーだと8千円ぐらいだからかなり違ってくる。

着いてすぐに設営、翌日は朝9時40分のフェリーに乗らないと大阪へバスで帰れないというから、観光をしている時間がなかったのだが、のどかな雰囲気と豊かな自然、歴史的にも面白そうな島だったので、機会があれば飛行機で観光にきたいですね。

帰りのバスから見た米子空港は米子鬼太郎空港が正式名になっていた。



ゲゲゲの女房を記念しての水木しげるご夫婦の像