月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

387.カルトと宗教の間(月刊「祭御宅」2022.7月3号)

2022-07-24 14:46:18 | 民俗・信仰・文化-時事・コミュニケイション-

あまり楽しい話題ではないですが、祭を扱う以上やはり触れておきたいとおもいます。「宗教とカルトの線引き」はどうするのかを奉納する金銭で考えたいと思います。

 
●統一協会の目玉飛び出る献金額
安倍元首相を殺害した山上容疑者。その母親は安倍氏が実質の広告塔をになっていた統一協会に多額の献金=3000万円をして家庭を崩壊させていたことがあかるみになりました。統一協会を「カルト」というべきであるのはあきらかですが、お布施、玉串料などを受けとる従来の宗教とどう違うのか、その基準を献金額から考えたいと思います。
 
勧誘活動があるかないか
カルトにありがちなのが、勧誘活動。管理人は高野山真言宗に属していますが、生まれてこのかた勧誘活動はしたことありません。おそらく、日本人の多くが占める仏教信者のほとんどがにたような状況でしょう。
 
●金額
献金額が生活を圧迫していれば間違いなくカルトです。
また、その献金によって進学などをあきらめないいけない事態が生じるのであれば、それはカルトではなくても、その教団へのかかわり方を考えることをおすすめします。
献金額が年収をこえるような教団とは縁を切るべきでしょう。また、あくまで管理人個人の感覚ですが、一月の収入を越える献金を毎年要求されるのであれば、その教団とのつきあいは考えたほうがいいように思われます。

故安倍氏のご冥福を祈って
 管理人は安倍氏が生前に打ち出していた政策については、相容れないものが多かったです。ですが、ご冥福はお祈りします。そして、安倍氏のお人柄が支持者がおっしゃられるようなものであるならば、一部メディアでされている過剰な神聖化はご本人が一番忌み嫌うものだと思われます。
 

386.祭の意味(月刊「祭御宅」2022.7月2号)

2022-07-13 22:04:23 | 屋台・だんじり・神輿-組織、祭全体、社会との関わり-
 祭での激しいだんじりの運行などは、神事からはなれたイベント事、悪くいえばばか騒ぎなどと某掲示板や某ヤフコメなどでやゆされています。
また、某学者先生は我々祭関係者に批判的な目を向けたとは思えませんが、「神なき時代の祝祭空間」などと表現したりもしました。

でも、本当にそうなのでしょうか?
ばか騒ぎ、がらが悪いなどというのは否定しません。でも、辛い日常も屋台が動くこの祭があるから耐えられるという人は、何人もいます。この祭を希望に、今日をがんばれるという人はやはり少なからずいます。
そのような姿を見ると、一見ただのばか騒ぎ、イベント事にみえる屋台やだんじりの祭にも、何らかの神さんや仏さんが宿ると信じたくもなってきます。



祭を糧にがんばる祭仲間に




385.マッチョ法被マン計画(月刊「祭御宅」2022.7月1号)

2022-07-09 07:17:14 | 学習-体作り-
この記事で九日坊主をしてから、はや一年がたとうとしています。そのなかで、内臓脂肪の増加で医者様に注意されるという始末😖
健康の保持という守りの理由、マッチョ姿で祭をむかてたいという積極的理由を動機に、再び一念発起。とはいうものの、本業と祭研究、YouTubeをだらだら見る時間を確保するためには、短い時間で終わらせたいという思いもあります。そこで、今話題のHIITトレーニングめいたことをやっています。トレーニングメニューと食事制限は下の通りです。

●食事制限
月~金の夕食····茶碗にご飯半分まで。
有カロリー飲み物···果汁百パーセントのみ。

●トレーニングメニュー
リンク先YouTubeに準ずる。
20秒全力して10秒軽く体を動かすいわゆるHIITとよばれるもの。とはいえ、時計みながらはむずかしいので、休憩は腹時計で、それぞれ回数を決めて行っています。
---下の8項目を2周---
・スケート 20往復
・左右足逆手タッチ、左右足順手 タッチ1回ずつ
20セット
・バービー 10回
・ジャンピングジャックス 20回
・スクワットジャンプ 5往復
・インチワーム 5往復
・マウンテンクライマー 左右各20回ずつ
・仰向けキック 左右各20回ずつ
-----


今のところ
 5月半ば頃からはじめ、70kgあった体重がようやく64.8kgになりました。適正体重が62kgとのことで、なんとかあと3kgがんばりたいところです。
たぷたぷの腹から少しずつ腹筋が見えてきました。


384.三木の五月の祭(月刊「祭御宅」2022.7月1号)

2022-07-02 16:25:41 | 新型コロナと祭、民俗
●コロナ禍からの脱却!?
 コロナ禍に慣れた?だけでなく、死亡率が減少したことから比較的祭もできるようになってきました。三木もその例外ではなく、少しずつ屋台を動かすところが増えてきました。五月の祭の様子を報告します。

●志染・御坂神社
今年も屋台をだすことはできませんでした。
残念ですが、来年こそあの熱い祭をみられるのを願うばかりです。
神事は滞りなく行われました。


●東這田・美坂神社
 台車運行をして、本殿前から蔵にかたづけるまでは担ぎました。





●石野・御酒神社
 屋台運行、獅子の奉納ともに行ったようです。また、獅子の門つけも行っておりました。



↑パノラマで撮影しました。
お堂の前の獅子舞奉納です。



狭路運行も見所です。


●加佐・三坂神社
 加佐東、加佐西ともに屋台は宮入しました。


編集後記
 結局五月、六月は「月刊祭御宅」を出せずでした。
本業の忙しさ(仕事の遅さ)にくわえ、本年出版予定の民俗学テキストの編集作業、岸和田での講演準備によるものでした。
少し、その類いの作業がおちついたので、今月は頑張りたいと思います。









383.令和はじめての曳き車運行-愛知県半田市業葉神社(月刊「祭御宅」2022.4月2号)

2022-04-24 23:08:59 | 新型コロナと祭、民俗
●令和初の曳き車の運行宮入
播州の北条節句祭りでは、令和初の屋台宮入りをはたしました。令和時代は五月から始まり、令和2年、3年はコロナ禍により屋台の宮入が中止されたことによります。
愛知県の半田市の業葉神社も同様で、中組・祝鳩車、南組・護王車、北組・唐子車、東組・山王車が令和初の運行・宮入を果たしました。
 
愛知県の曳き車は地方によって、山車と書かれたり、御車と書かれたりしているそうです。管理人は半田市業葉神社のものをどちらで呼ぶべきかわからないので、便宜的に「曳き車」とします。しかし、各組の曳き車にはその彫刻などの特徴から祝鳩車などの愛称をもちます。これは愛知県やおそらく岐阜県の曳き車文化にもみられる特徴だといえるでしょう。
 
 
 











 
●写実的な彫刻
彫刻は精巧かつ播州のものより写実的なものが多くみられます。江戸時代の唐子や江戸時代のものを復元したとされる鍾馗はデフォルメ要素が見られます。
しかし、文明開化の明治期以降につくられたものは、より写実的なものになっています。これも西洋的な手法を取り入れたともいえるのかもしれません。

唐子

唐子
鍾馗
 
手長脚長


神代

神代

神代

鎮西八郎強弓


鎮西八郎強弓

●一番
念願の運行であったのは、祭りが好きな人にとっては用意に想像できることだと思います。
宮入後などには、それぞれの若者集団のリーダーを称えていました。祭が少しずつできる風景は、やはりいいものです。



 
●祝われるべきは亀崎でなく○○
半田市の曳き車の祭礼のうち、亀崎のものが世界遺産に指定されています。半田市ないの祭りの素晴らしさを考えると妥当な評価だとおもわれます。しかし、本当に祝われるべきは亀崎の祭り関係者ではありません。
亀崎の祭りの素晴らしさにようやく気づくことができたユネスコこそが祝われるべきです。
 
謝辞
祭り見聞に誘ってくれたD君、同行してくれたA君、そして、案内してくださった地元研究者の祭り魂氏に感謝申し上げます。



382.令和はじめての屋台運行(月刊「祭御宅」2022.4月1号)

2022-04-24 16:57:19 | 新型コロナと祭、民俗
●令和初の宮入-加西市住吉神社北条節句祭-
年号が平成から令和になったのは5月からです。そして、令和二年の四月にはコロナ禍などで休校やリモートワークがなされており、祭りも規模を縮小したものとなり、屋台やだんじりの運行がなされませんでした。
そして今年、ワクチンの接種が進み新型コロナ感染による死亡率が下がったことにより、なんとか屋台を出す祭りができるようになってきました。北条節句祭も、令和初の宮入となりました。
どうしても批判の的にされやすい屋台、だんじりの祭ですが、これらがあることで、信仰の中身が守られているように思えます。



















●新型コロナの死亡率の推移
新型コロナウイルス 国内感染の状況

新型コロナウイルス 国内感染の状況

日本国内において現在確定している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況を厚生労働省の報道発表資料からビジュアル化した

2020年に上のサイトで調べた新型コロナの陽性者中の死亡率は(死亡者数÷陽性者数)は約2.7%でした。これは、感染すれば6人に1人がロシアンルーレットをするのと同じ死亡率でした。現在は死亡率が0.4%となっています。これは、累計で、読売新分の記事によると現在は0.13%とのことです。死亡率は少なくなっているといえるでしょう。インフルエンザが0.006%から0.09%とのことで、まだ死亡率は高いとのことです。まだまだ予断はゆるされませんが、社会をある程度回すというのは妥当性があるといえそうです。
また、管理人が唱えていた接触感染の危険性は実はそれほど高くないということも指摘されているようです😓


●編集後記
 プーチン大統領の恐ろしさは、自国民の苦しみをなんとも思わないところ。かわりに切腹しろとはいいませんが、戦国の世の若き三木の青年君主を見習って欲しいものです。




381.納得行く新調・改修の共通点(月刊「祭御宅」2022.2月1号)

2022-02-27 04:37:01 | 屋台・だんじり・神輿-装飾の工芸、新調、改修、修復-
屋台のこのみは人それぞれ
 屋台の好みは人それぞれ違います。
といってもそれは、あくまでバランスの話で、やっぱり技巧を凝らせたものであってほしいという思いを持つ人が大半です。そのような屋台が無事に出来上がってくると無事終わるとやっぱり嬉しいものです。
このような屋台が出来上がってくるためには、どのようなことを心がければいいのでしょうか。

●名屋台ができあがるところについてくるもの
屋台全体や一部を新調改修するにあたり、満足な結果がともなってくる屋台には、かなりの割合でついてくるものがあります。
それが、職人さんとの交流のエピソードです。いい屋台を作りたいという思いは、職人さんの仕事場へ足を運ばせます。ときには、一緒に飲んだり、仕事を手伝ったり、場合によってはけんかもしたり、というエピソードもついてきます。
そのような交流によって生まれた屋台は、納得行くものに仕上がってくることが多いように、話を聞いていると思います。

編集後記
 もう一月以上も前になりますが、令和祭り職人展少しだけお手伝いさせていただきました。
我らが明石町屋台の金具を担当してくださった北角和久師(当時は竹内錺金具店の職人)も出品、トークショーにも出演されました。決して上手とはいえない不器用な喋りで笑いをとりまくっていました。でも、「ずっと挫折している」などと、常に高みをめざすからこその言葉を聞くことができました。自分達の屋台をこの方にしてもらってよかったと思えた一日でした。






380.神輿屋根屋台の呼称とケンキュウシャの名著の問題点(月刊「祭御宅」2022.1月2号)

2022-01-18 23:33:24 | 屋台・だんじり・神輿-研究史・名著-

●意外と悩んだ二種類の神輿屋根屋台の呼称

 拙稿(御影史学論集46.2021)を執筆するにあたり、悩んだのが神輿屋根型屋台の呼称です。管理人は播州屋台研究の礎を作った粕谷氏が「男が咲かす祭り華」(1996)などで記述した網干型、灘型という言葉を当初使っていました。しかし、自分達の屋台が「灘型」といわれるのは違和感があるという意見を某SNSグループでみました。

そのグループでは東西にわけるという意見もあり、管理人もそれにかたむきかけました。しかし、管理人の拙稿の内容が担ぎ方も言及しているので、この本このサイトを参考に担ぎかたで「練り合わせ型」と「チョーサ型」に分類しました。





●神輿屋根屋台分類の先駆けと、この本の問題点

先述のとおり、屋台を分類してその歴史や特性を始めに述べたと思われるのは粕谷氏です。播州祭礼研究室がそれに引き続きました。管理人もこの影響を受けて、灘型、網干型としていました。

播州祭礼研究室のご教示を受けて書いたと思われるこの本では、該当記事の著者がみいだしたものとして、練り合わせ型、練り型としています。管理人は、拙稿において「練り合わせ型」の言葉は使わせていただきましたが、「練り型」は使わず「チョーサ型」としました。

というのは、「練り型」とされたものの内、昔の型は「飾り屋台」などと呼ばれるのに対して、「練り合わせ型」とされたものは「練り屋台」と呼ばれることから混同がおきるおそれがあったからです。学生さん達やケンキュウシャと呼ばれる方達がもっとも参考にされると思われる本で使われた呼び名はそっくりそのまま使わない方がいいというのが、管理人が出した結論です。


この本の功績

大きな問題点もありますが、多数の著者により書かれたこの本が名著であることも事実です。特に田村氏の古文献や絵図を用いた屋台の形の歴史的な変遷などはわかりやすく整理されており、屋台変遷史に大きな進歩をもたらせたものといえるでしょう。

また、各祭の報告も丁寧な聞き書きなどをもとにして、記録されており、現地の人が忘れかけていたことも書かれていることもあります。その一方で、普段から屋台を見てない触っていない、祭りに深くかかわっていない著者の方達の研究ゆえの大きな問題点もみうけられました。



379.大盛況の大宮八幡宮初詣(月刊「祭御宅」2022.1月1号)

2022-01-01 22:24:08 | 民俗·信仰·文化-その他祭-
●コロナ禍がやや下火の中の正月
新年明けましておめでとうございます。
昨年は月四回を目標としていましたが、10月より多忙になって更新できていません。
コロナ禍もやや下火になり、少しずつ三木の町も活気を取り戻しつつあります。まだまだ油断はできませんが、今年こそは安全な環境の中で、目一杯祭りをしたいものです。


大宮八幡宮の初詣に今年もいってきました。
いつもは混雑の元旦をさけていたのですが、今年は姉夫婦とともに、お参りにいきました。聞くところによると、
「階段下までならんどる」
とききましたが、管理人は拝殿の階段下までのことだとおもっていました。
で、実際のところは









拝殿の階段の下から

鳥居までつづいています。写真はありませんが鳥居の向こうの84段石段下まで、ずっと行列はつづいていました。
我々は行列にならばずに、拝殿したから二礼二拍手一礼してきました。

鳥居の左手には、カステラ焼きとクレープをもとめる行列が。

●準備
 管理人も代理で、昨年の12月18日、新年を迎える準備のお手伝いをさせていただきました。幟をたてる、しめ縄を張り替える、鈴の綱にかけられた五色の布の付け替え、掃除などが主な仕事でした。




●幟の数
 たしか幟の数を22本たてました。氏子は21か町です。平田のみ2本長いものがたちます。これは、平田と高木が昔神撰(かみさんのおそなえもの)を秋祭りのときにそなえていたことに関係するのかもしれません。高木でないのは、高木はお旅所があるからここでは平田の顔をたてるということでしょうか??
「初詣」=「氏神詣で」の認識が強い土地柄が垣間見えた正月のにぎわいでした

編集後記
コロナ禍もやや下火になってきたとおもったらまたふえはじめました。毒性の弱いものが新型コロナの主流になってくれれば、新型コロナも「ただの風邪」になってくれるかもしれません。
今年こそはなんとか祭りをしたいものです。そのためにも、安易な楽観論、根性論にとびつかないようにしたいものです。



ブログ名変更とカテゴリ整理のお知らせ

2021-12-31 17:45:00 | 各年、目次、カテゴリ別
●ブログ名変更のお知らせ
ブログ名を月刊「祭」から月刊「祭御宅(オタク)」に変更しました。
実は、数々の屋台関係の展示をしてきた、屋台保存連絡会の会紙の名前が「まつり」でした。

拙稿により屋台保存連絡会の皆さまの名誉を貶めかねない状態になっていたこと、深くお詫び申し上げます。また、それにもかかわらず、「祭」の使用もかまわないとのお言葉をいただきました。その寛大さに感謝申し上げます。

●カテゴリの整理
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