北辰一刀流と現代剣道

現代剣道の源流である北辰一刀流の真髄を求めて

北辰一刀流 極意 切り落とし

2013-10-08 02:24:29 | 剣道、剣術、居合

                   

各流派により「極意」があり創始者が編み出した「構え」があります。

「構え」と極意の技は明確な関連性があります。
攻守に良く、極意技が使えるということになります。

代表的な竹刀剣術(剣道)の「構え」と流派は
平正眼(神道無念流)、下段正眼(一刀流)、上段(直心陰流のち正眼)、二刀流(二天一流)。
神道無念流は左右変化に長けているといいますし、下段正眼は突きというように関連性があります。
平正眼とはどんな構えで、下段正眼とはどういう構えなのか?
現代剣道になって極意までは一般化されませんでした。
一子相伝の極意が戦後の剣道に継承され難いことは、明治、大正、昭和の激動のなかで食べることさえままならぬ時代から十分に想像がつきます。勝者の側か敗者の側かで明暗が分かれた。
武士時代の各流派剣術が統一された剣道に移行される時代の変遷の中で流派の継承が困難であった。
その継承者自らが戦闘の最中、花を散らした桃井春蔵。
北辰一刀流は二代目道三郎先生からその子勝太郎に受け継がれる筈であったが、失明という困難の中。(次回に続く)

北辰一刀流では「正眼」ではなく「星眼」と指導される「鶺鴒の尾の構え」です。

切り落とし技は他の流派にも伝えられておりますが、幕末までの剣は殺傷の剣であり、スナップ剣とは明らかに刀法が違う。
幕末まで使えた極意切り落とし技が、現代剣道では「打ち落とし」と記載している。
即ち、大きく振りかぶって斬っていた剣に対して打ち落とすように遣うのが「切り落としであり打ち落とし」です。
一刀流では「切り落とし」を一つ編み出せば免許皆伝といわれ、「切り落とし」にはいろいろあることが分かります。

五世より伝授されたあるひとつの「切り落とし」を試みた。
お相手先生は警視庁剣道師範A先生。

「なかなかやりますね。どこで習いましたか」
「小西先生に」と申し上げましたが、分からなかったようです。

五世は警察大学剣道師範を退官後、幼少の頃の小西姓に変わられた。津軽の小野姓で小野重治郎と名乗っておられたので小野重治郎先生と答えればお分かり頂けたと思いますが。

それでは、当流北辰一刀流の「星眼」の構え「鶺鴒の攻め」とは、どのような特徴があるのか。
(1)三殺法が出来る構えである。(気を殺し、業を殺し、竹刀を殺して勝ちを得る構え)
(2)切り落としに長けた構えである。(竹刀剣道にも通用する切り落とし技である)
(3)突きに長けた構えである。(三段突きが出来る構えである)
(4)左右変化技に長けた構えである。(抜き技、擦り上げ技が出来る構えである)
(5)相抜けに長けた構えである。(殺法でなく活法が出来る構えである)
(6)悟って初めて出来る構えである。(教えられて出来る構えではなく、自ら悟らなければ出来ない構えである)

五世は当初から教えて下さいました。
教えることは自分の為になる。
と諭して下さいました。
指導して正に五世の言う通りでした。
知識は大学でも本でも勉強が出来ますが、悟りは私自身が体術しなければ、借り物に過ぎません。
悟りはどの段階か、スピードや力の段階か技の段階か気の段階か。それで終わりなのか。五世は「相抜け」の段階まで悟られた。
一刀流の相伝に三人の兄弟の話が有名ですが、誰が相伝したでしょうか。
(続き)



最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (とみ新蔵です。)
2015-05-04 17:08:59
斬り落としとは、別名合っし撃ちとも言いまして、以下のようなものですよ。どうぞ御参考にしてくださいませ。http://hiratomi.exblog.jp/22034546/
相手が面や袈裟へ撃って来ても、また突きにきても、有効なものですね。
返信する

コメントを投稿