ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

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母の乳ガン・抗ガン剤治療・セカンドオピニオンについての備忘録1_時系列アウトライン

2007年08月24日 03時09分48秒 | ガン・腫瘍・乳ガンについての体験的メモ
母の乳ガンに関する備忘録 その1 母の乳ガンの時系列アウトライン

このブログは本来全く自分の備忘録として、そして私が私的に配信していた「ほぼ週刊イケヤ新聞」の限られた読者のためのオマケ、もしくは画像を見てもらうためにはじめたものでした。(あ、このブログを止める挨拶ではありませんよ)。しかし、最近アクセスログを見ると、思ったより多くの方に読んでいただいているようで、大変嬉しく思っています。
ところでこのブログのアクセスログを見ていて気がついたのは、検索ワードで私のブログに来てくれる人の内、少なくない一定の割合の方が「乳ガン」「セカンド・オピニオン」「浜松オンコロジーセンター」「抗ガン剤」などのワードで検索されていることでした。私の母の乳ガンについての断片的なブログの記事をサーチエンジンがカタログしているようです。

思えば母の乳ガンが発覚したとき、僕も必至でインターネットの検索をくり返しました。場合によっては学会の記録、学術論文にまで行き当たってしまうこともありました。もちろん内容は理解できないのですが。それでも少しでも情報がほしいと思って、必至に毎日検索していたことを思い出します。それは去年の今頃です。

それで思い立ちましたので、難しいことを考えずに、母の乳ガンに関する備忘録を不定期に連載していこうと思いました。もちろん第一の理由は自分のための備忘録です。この8月で、母は手術、化学治療、放射線治療までの予定していた治療計画をほぼ終えました。(ホルモン剤による治療は今後5年ないしは10年は継続されますが)。今までのことを記録しておくいい機会だと思います。それにブログという形でインターネットに載せておけば、マシンが飛んでもデータは残る、バックアップかよ、そーです。
そして第二は、今、昨年の僕のように乳ガンに関する情報を必至に探している方に、不正確ではありますが、実感、実体験に基づく情報を提供できるのではないかと考えたからです。
挫折しなければ、何回かに分けて冒頭のマインドマップ(マインドマップとは)を目次代わりに書いていこうと思っています。

初回はアウトラインとして、全体の概要だけ書いておきます。
1) 昨年(2006年7月)に私の母が健康診断に行きました。その際、マンモグラフィーで乳ガンが発見されました。
2) 地元の大きな総合病院医師で治療をすることとし、精密な検査を行い比較的細かい検査の結果を聴き、乳ガンの状況をモニターしました。I期またはIII期という判断でした。(肌への浸潤の有無でIかIIIかとなるが、そこは美容で判別できなかった)
3)いずれにしても手術が必要。手術をして抗ガン剤をやるという標準治療で行きたい、それにあたり、部分切除か全摘出かを決めるように、と言われた。部分切除+放射線治療と全摘出は母の乳ガンの場合、治療効果はイコールである、と言われた。
4)母は部分か全摘出かで非常に悩んだ。主治医はもともとセカンドオピニオンを受け付けている医師で、セカンドオピニオンについてもポジティブだった。母は部分か全摘出かについて、セカンドオピニオンを受けることを決めた。
5)インターネットで調べたところ、家の比較的近くに乳ガンのセカンドオピニオンを積極的に受け付けている「浜松オンコロジーセンター」(渡辺医院)を見つけたので受診した。主治医も協力してくれた。
6)セカンドオピニオンでは充分に時間を割いて相談に乗ってくれた。非常に有意義だった。母の悩んでいる点については、どちらでもいい、という判断だったが、乳ガンの進行度の判断は、主治医とは違った。また、渡辺先生は「ガンの非常識」(アドレス入る)という著書があるが、そこでも述べているように、手術よりも抗ガン剤を重視した視点でお話をしてくれた。(ガンは全身病という考え、これも後述する)。そこで母は術前化学治療つまり手術の前に抗ガン剤治療をしたい、と考えた。
7)主治医にはセカンドオピニオンの結果、術前化学治療をしたいと告げた。主治医は微妙に不機嫌になったと母は感じた。しかし、快く受け入れてくれ、抗ガン剤をはじめるためにはさらに細密な検査をするということになった。マンモ生検である。
8)マンモ生検の結果は、悪性度は比較的高い、ハーセプチンは不適応、ホルモン治療は適用。ホルモン治療(エストロゲン阻害剤よるホルモン抑制)が比較的効果が高いと思われる。抗ガン剤は副作用の効果のトレードオフをを考えるとしなくていいかもしれない、との結論となる。
9)抗ガン剤治療がないなら、術前化学治療という方針はもうないので、手術をすることとなる。母は部分切除に決める。ホルモン治療はすぐに開始し手術日まで続ける(約一ヶ月)。
10)11/7に手術。約一週間の入院後退院。手術直後、執刀した主治医からリンパの腫れを認めたので郭清したと伝えられる。切除した腫瘍も見せてもらった。リンパの腫れは転移リスクが高いことを示した。
11)手術時に切除したガン病巣の生検の結果が示された。ガンの悪性度は高い。ホルモン療法の適用は高い、までは同じ。しかしリンパと血管にガン細胞が見つかった。故に転移リスクは比較的高いことが明白となった。故に一度は止めた抗ガン剤治療だが、再度医師に勧められる。内容はAC療法とタキソール療法の2種類を時系列で、という治療計画であった。実際の抗ガン剤の効果のエビデンスの提示を医師に求めた。
12)エビデンスは提示された。英語の資料だったが非常に分かりやすいものだった。治療効果がある、ということ、延命効果がある、ということ、生存率ということなど、いままで非常に曖昧に理解していたことがよく分かった。(ここも後述します)
13)母は抗ガン剤をやるかどうかで、再度浜松オンコロジーセンターにセカンドオピニオンをとりにいった。(その時は主治医には言わなかったようだ。今回は母の一存でセカンドオピニオンを聞きにいった。僕は知らなかった)そこでは抗ガン剤はやったほうがいいのではないか、と言われた。ただしACだけでタキソールは不要ではないか、と言われた。
14)主治医が一時的に変わった。地元の総合病院には腫瘍内科の医師がいた。術後の化学治療に関しては腫瘍内科の医師が主治医となる。ただし主治医との連携が悪いことが気になった。これは大きい病院ならではのデメリットだろう。
15)母はセカンドオピニオンの意見も含めて、抗ガン剤を受ける決心をし、その旨腫瘍内科の医師に伝達。
16)AC療法開始。3週間おきに点滴投与。
17)2ヶ月ほどで頭髪が全脱毛。まつげ、眉毛も脱帽。だるさ、痺れなどの副作用が顕著。
18)AC療法後、タキソール療法。毎週点滴投与。
19)タキソール療法のほうが副作用が辛いようだった。手足などの痺れが激しいと本人が自覚症状。味覚障害もやや出る。
20)タキソール療法も終了。部分切除の時にセットだと言われた放射線治療が開始。毎日照射、25日連続。
21)手術、化学治療、放射線治療の3つがほぼ終了。ホルモン療法を再開。これは5年もしくは10年続く。

と、アウトラインだけでもこんな感じでした。


下のPhotoは、手術当日、待合室で撮影したバラです。長い手術の間、ずっと撮影していたので、時間の経過が分かります。今日のPhotoは手術室に入った直後のものです。



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