5/27 金曜日
野毛ボーダーラインでの内田マナベさんとのトランペット共演で考えたことなど……。
ブルースやオリジナル曲をエレキで弾き語りする内田まなべさん。
数ヶ月前に小田急相模原のスクール・オブ・ロックで対バンになったときに
あまりにかっこよさに惚れてしまって、こんど飛び入りさせてくださいとお願いしていたら、
昨日その夢が叶って共演することができました。
まなべさんは、ブルースの弾き語りとは言っても
ファズで爆音をだしたり、フリーキーな瞬間があったり
昨日はディレイを駆使するなど、古さとオルタナな新しさ、
パンクな魂、フォーキーな素朴さが同居する、すごく素敵な方です。
さ、そこでトランペットを持って入るとなったら、いったいどうなるのか。
これが今回のトライでした。
僕もラッパはジャズ中心に勉強してますが、
魂としてはジャズ1本ではなくギターならバリバリのロックだし
ブルースだし、好みはニューウェーブやフリージャズも好き、
昔のフォークも好きと、まなべさんの音楽には深く共振すると
勝手に思っているので、
ただトランペットをジャズっぽく吹いてオブリガードを入れる
というのでは、自分で納得できないな、と思いつつ、
あまり練習もできずに臨んだのでありました。
簡単にリハはしたけどぶっつけに近い状態。
さて本番。
対バンの遠藤コージさんは、ES125でブルースを弾き語りする、
これまたかっこいいダンディな方で、腹から絞り出すようなボーカルと
手製の足踏み拡声デバイス+ディレイ付きで、
ちょっとオルタナな感じも出しつつ、とこれまた面白いサウンドの
ブルースを聴かせてもらいました。
こういう弾き語りの方からは、とてもたくさんのものが学べます。
とくにピアニッシモの表現、息づかいぐらい小さい音で聴衆を集中させて
そのあとはお釈迦様の掌に載せられてしまう感じ。
これが気持ちいいし、こういうオーディエンスのハンドリングは
すごいものがあります。
そしてなまべさん。ゆったりとギターを弾きながらステージをはじめ
素敵な声と歌でどんどんお客さんを引き込んでいきます。
深いところに連れていかれる楽しさ。
瞬間で変わる音の風景。そのあたりがぼくがまなべさんに弾かれて理由。
さてここでどんなトランペットが吹けるか。
ジャズなら、ジャズの作法があり、イデオムがあり、フォーマットがあるけど
ソロの弾き語りの世界でトランペットがどうはいれるのか、
こういうときはもう丸裸になってしまう。
お前はなぜ音楽をやっているのか、つまるところ、どういう音がだしたいのか、
どういう世界を聴かせたいのか。
それを感じながら、ま、なかなか思うようには出来なかったけど、
すこしだけ、そのきっかけはつかめた気がしたのでした。
次はもっと深くできるようにしたいと思います。
まなべさん、呼んでもらってありがとうございました。
僕もそろそろ自分の音楽
(自分がリーダーのバンドなのか、
自分ひとりの弾き語り的なものなのか、
ジャズなのかロックなのかフォークなのかレゲエなのか
まだ全然わかんないんですが)
をやりたいと思っていて、
とてもいいヒントと刺激をもらいました。
これに懲りずに、またぜひ!
内田まなべさんのマイスペースはこちら。
オリジナル曲の試聴も行えます。
http://www.myspace.com/manabeuchida