12歳の文学 (小学館文庫)小学生作家たち小学館このアイテムの詳細を見る |
妻がブログに書いている12歳の文学という本を、妻に借りて読んでみた。
妻のブログのエントリーはこちら
http://blog.goo.ne.jp/hibikeblog/e/09695161fef2d9c3842178faac421d4d
小学生が書いた小説集。コンテストの優秀作品を編んだ本である。
昨日、この本について書いたが、今日、その後半を読んでみた。
今朝、最初の作品だけがダントツでいい、と言ったんだが、妻がそんなことないっていっていた。で、続きを読んだら、やっぱりいい作品がたくさんあった。小学生って本当に凄いよ。見直した。子どもって、大人が思っているよりずっと凄い。その子どもが少子化で数が少ないっていうのは、本当にゆゆしき問題だ。
さて、内容で驚いたのが、妊娠とか、いじめとか、ドラッグとか、自殺とか、そういうものが普通に出てくることだ。もちろん子どもらしい面も多い。が、子どもだからといって、お伽の国に住んでいるわけではなく、大人と同じ場所で、小さいからだとピュアな気持ちで頑張って生きているんだな、と思わされる。
また後書きがいい。12歳の時に書いたものの後書きを、二年後にその作者が書いていることになっているんだが、小学六年生の時に書いたものを、中学二年生が後書きを付けると、例外なく、いまとは違う、今はもう変わっている、という趣旨になる。場合によっては、あれからもう小説など書いていない、陸上に夢中だ、とういう話まで載っている。子どもは、やっぱり凄い速度で成長し変化しているのだ。でも考えてみると、大人だって、変化しているし、もっと言えば子どもぐらい急速に変化できるはず。僕が好きな本に、人生とは目的ではなく、プロセスだという事が書いてあるが、本当にそうだ。変化そのものが人生であって、小学生も、45歳も、単なるプロセスに過ぎないんだな。そんなことを、子どもの小説を読んで感じさせられた。し、また泣けてくるぐらいいい小説もあったよ。子どもは天才だなー。小さくまとまらずに、いびつな形でもいいから、どんどん得意なことを拡張していくべきだと思うよ。