やっと逢えました! サンマ。
よぉ、しばらく、元気にしていたか?
相変わらず銀色の肌が色っぽいねぇ。
オイラは酒の味をおぼえるのと魚の旨さをおぼえるのとはほとんど一緒だったからね。アンタとか青身のサカナには思い入れが格別なんだよん。
もちろん、ジンマシンとか出して死にそうになったこともあったけどさ、それでもサカナの脂が恋しくなっちまうのさ。特に秋にはね。因果なこった・・・。
あ、酒?
いいよいいよ。今日は新米あるんだろう? ごちそうさね。こっちも楽しみにしてたんだ。
刺身はちょっと虫が怖いけど、塩をぱらりとふって焼いてくれればなんてこたぁない。かえって余分な油も落ちて「いい塩梅」ってなもんさ。
ワタもよく火を通してな。おっとっと焦がしちゃイヤだよ。難しいね。当たり前だよ、難しいさ。
何もサカナだけが難しいわけじゃないだろう。一事が万事。みんな難しく出来ているのさ。料理も生活も、人間関係も、みんな一緒。だからよ。おいしく仕あがりゃ、それだけで格別ってもんサ。
ああ、いらねぇいらねぇ。ツマなんてめんどくせぇもんはいらねぇ。キクの花もいらねぇ。なに、これはタンポポだ?ぬかしやがれ。
いいんだよ気ぃ使うねぇ。ただよ、ダイコン卸して醤油をたらりとかけてれたら、それだけでいいんだ。
あとはもう猫のように食っちまう。頼むから何も話しかけてくれるなよ。ああ、おしぼりだけはおいといてくれ。箸だけじゃ身が捌けねぇんだ。
ああ、うまいねぇ!
今だけは震災も台風も忘れてていいんだ。明日のことも昨日のことも。ああついでに夫婦喧嘩のネタも忘れてくれると助かるんだがねぇ!そんなモンした覚えがねぇ? ふふん、いいんだ、いいんだよそれで。
もう目ン玉もくりぬいて食っちゃう。バラバラでなんだかわかんないくらい。
ああ、なんでぇ! 勿体ねぇ食い方すんねぇ。首の付け根の肉は格別だよ。
ホラそこよ。カマの後ろの付け根にいっぱい詰まっているだろう? どうでぇ。うめえだろう?
それから、その今度は顎のしたを後ろから突っついてごらん、ごろんとしたのが出てきただろう。そいつが心の臓だよ。うめぇよ。鳥のハツとかわんねぇ。気味悪がってねぇでパクンといってごらんな。あたりめぇだよ、イキモノの命を頂いているんじゃねぇか。粗末にしちゃかわいそうだよ。
どうでぇ、キレイなもんだろう。
そこでこの背骨をよ、ちょいと七輪の熾(お)き火であぶってくンねぇか。茶色くなくれぇが下げ時だ。あっとっとっと、ヘンな臭いがしてきたよ。そろそろいいんじゃねぇか。いつまでも置いとくってぇとせっかくの・・・。なに、まだだって?いいんだよ下げてくんねぇ。あわてるなって?あわてちゃいないよ別に。ただ焦げないようにと思ってだな、うるさくなんかないよ。あせってなんかいないよ。物事にゃ食べ時ってものがだな、あ、焼けた?早いね。
おお、ぱりぱりっといい歯ごたえだ。これが骨せんべいってやつだ。りっぱなご馳走だよ。
ここまで食ってやんないとはるばるオホーツクから来たサンマに悪いってなもんだ。ほら、お皿もキレイだろう? エコだねぇ。猫もこれじゃ出番がないってなもんだ。ざまぁみろ。
どら、お茶淹れよう。いいんだよ。サンマやいてくれたじゃねぇか。お礼だよ。なに高くついた?こきやがれ! サンマ三昧だ。 ・・・オチない落ちがついたな。
よぉ、しばらく、元気にしていたか?
相変わらず銀色の肌が色っぽいねぇ。
オイラは酒の味をおぼえるのと魚の旨さをおぼえるのとはほとんど一緒だったからね。アンタとか青身のサカナには思い入れが格別なんだよん。
もちろん、ジンマシンとか出して死にそうになったこともあったけどさ、それでもサカナの脂が恋しくなっちまうのさ。特に秋にはね。因果なこった・・・。
あ、酒?
いいよいいよ。今日は新米あるんだろう? ごちそうさね。こっちも楽しみにしてたんだ。
刺身はちょっと虫が怖いけど、塩をぱらりとふって焼いてくれればなんてこたぁない。かえって余分な油も落ちて「いい塩梅」ってなもんさ。
ワタもよく火を通してな。おっとっと焦がしちゃイヤだよ。難しいね。当たり前だよ、難しいさ。
何もサカナだけが難しいわけじゃないだろう。一事が万事。みんな難しく出来ているのさ。料理も生活も、人間関係も、みんな一緒。だからよ。おいしく仕あがりゃ、それだけで格別ってもんサ。
ああ、いらねぇいらねぇ。ツマなんてめんどくせぇもんはいらねぇ。キクの花もいらねぇ。なに、これはタンポポだ?ぬかしやがれ。
いいんだよ気ぃ使うねぇ。ただよ、ダイコン卸して醤油をたらりとかけてれたら、それだけでいいんだ。
あとはもう猫のように食っちまう。頼むから何も話しかけてくれるなよ。ああ、おしぼりだけはおいといてくれ。箸だけじゃ身が捌けねぇんだ。
ああ、うまいねぇ!
今だけは震災も台風も忘れてていいんだ。明日のことも昨日のことも。ああついでに夫婦喧嘩のネタも忘れてくれると助かるんだがねぇ!そんなモンした覚えがねぇ? ふふん、いいんだ、いいんだよそれで。
もう目ン玉もくりぬいて食っちゃう。バラバラでなんだかわかんないくらい。
ああ、なんでぇ! 勿体ねぇ食い方すんねぇ。首の付け根の肉は格別だよ。
ホラそこよ。カマの後ろの付け根にいっぱい詰まっているだろう? どうでぇ。うめえだろう?
それから、その今度は顎のしたを後ろから突っついてごらん、ごろんとしたのが出てきただろう。そいつが心の臓だよ。うめぇよ。鳥のハツとかわんねぇ。気味悪がってねぇでパクンといってごらんな。あたりめぇだよ、イキモノの命を頂いているんじゃねぇか。粗末にしちゃかわいそうだよ。
どうでぇ、キレイなもんだろう。
そこでこの背骨をよ、ちょいと七輪の熾(お)き火であぶってくンねぇか。茶色くなくれぇが下げ時だ。あっとっとっと、ヘンな臭いがしてきたよ。そろそろいいんじゃねぇか。いつまでも置いとくってぇとせっかくの・・・。なに、まだだって?いいんだよ下げてくんねぇ。あわてるなって?あわてちゃいないよ別に。ただ焦げないようにと思ってだな、うるさくなんかないよ。あせってなんかいないよ。物事にゃ食べ時ってものがだな、あ、焼けた?早いね。
おお、ぱりぱりっといい歯ごたえだ。これが骨せんべいってやつだ。りっぱなご馳走だよ。
ここまで食ってやんないとはるばるオホーツクから来たサンマに悪いってなもんだ。ほら、お皿もキレイだろう? エコだねぇ。猫もこれじゃ出番がないってなもんだ。ざまぁみろ。
どら、お茶淹れよう。いいんだよ。サンマやいてくれたじゃねぇか。お礼だよ。なに高くついた?こきやがれ! サンマ三昧だ。 ・・・オチない落ちがついたな。
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