「・・・・・・」
「なに、これ」
「あと5分で演奏会始まるっていうのに、誰なの、いったい?」
「それが、まったく・・・」
「とにかく、もう演奏会まで、残り5分もないのよ」
「ほんとに、迷惑・・・・」
「だけど・・・・」
「そうね、片付けてるヒマもないわ。」
「それじゃあ・・・」
「見てみないふりして、このまま幕を開けましょう。」
「けれど、それでは、観に来た人がこの首吊り死体に気付いたら・・・」
「演奏会どころじゃないって、言いたいんでしょう」
「・・・はい。」
「それは、正しい意見だわ。けどね、見る人が見れば、わかってもらえるかもわからないし、
結局お客さんが、どう感じるかよ。」
「とにかく、こうしてる間にも舞台の幕開けはもうすぐそこまできているの。」
「さあ考えているヒマはないわ、あとは、お客さんがこの現状をどう捉えるか・・・そこにこの問題は委ねましょう」
ししし・・・・