小指の垢

　今日からは夏が訪れたような。この暑さに慣れた頃、秋が近づいてくるんだよね。夏山を経験しないうちに秋になるような。

　明日病院へ行き、一週間後に抜糸となる。とても心待ちにしている。なにしろ、不自由な右手、かれこれ三週間になる。特に指はしっかりと包帯がまかれていて、絶対に濡らしてはいけないというので、洗うことができない。
　数日前、薬指と中指を慎重に洗ったら、垢がゴベゴベと出てきてしまった。まったくタツチできない小指はきっと垢の層が堆積しているのではと思う。まぁ、どのくらいの層になっているのか楽しみでもある。それにしても、こういう事はおじさんの心境だから書けることなのか・・・。

　風林火山の旗といえば武田信玄を思い浮かべるが、北畠顕家もまた風林火山の旗印だった。北方謙三の描く北畠顕家の戦の戦術も風林火山の言葉の如きものであったようだ。