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中国と日本のぶらぶら街歩き日記です。2024年5月からは東京から発信します

旅順工科大学「吾妻寮」旧趾

2021-09-18 | 旅順を歩く
旅順工科大学の吾妻寮だった建物です。
ロシア時代に建築された洒落た洋館です。







これはパノラマで撮影したものです。

太陽溝のいちばん北側、靠山街の斜面に建っています。

現在は空き家になっています。
僕が訪れたときは建物の周囲をフェンスで覆われていましたが、大きな隙間があったので、入ってみました。

「ごめんくださーい。入りますよー」と呟きながら足を踏み入れます。



建物に入ってみると、床面は腐食が進んで抜け落ちていて、危険な状態です。屋内は散乱していて、ガラスも割れている個所が目立ち、これぞ廃墟といった様子です。







空き家になってから相当時間が経過しているようです。
ここまで劣化が進んでしまうと、リノベーションやリフォームして再利用するのは難しいかもしれません。

外階段から2階にも行くことができます。





ロシア時代は何に使われていたのでしょうか。個人宅としては大きすぎます。

ここから工科大学の北側の入口まで直線で200メートルぐらいです。
寮生にとっては便利だったのではないでしょうか。

旅順工科大学は満洲における最高学府と呼ばれた名門です。東京工業大学、大阪工業大学と並ぶ旧三工大です。

専門教育を受けたエンジニアの卵がここで切磋琢磨して、満洲の各地に巣立っていったのですね。
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1 コメント

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待ってました! (東東京うさぎのモヒー)
2021-09-21 22:05:51
旧吾妻寮は私が2019年秋に訪問した際にニアミスをした遺構でした。その時から約1年半,この記事がUPできず大変申し訳ありませんでした。ついにその全貌が明らかになり嬉しく思っています。1枚目写真でもよくわかりますが,草や蔦がもじゃもじゃなところをよく内部まで入り込めましたね。いつも驚いています。外装は近年塗装し直したかのように一見きれいですが,中身は完全に廃墟ですね。古写真と一致していますね。あっぱれお見事です。
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