スピードとは

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スピードシークレットとは (その23) トラクションサークル

2009-12-09 07:12:02 | SS1
トレイルブレーキング

これはTrail Brakingと綴ります。これは車がコーナリングに入った後、ステアリングを回しながら引き続きブレーキングを続けることの用語です。(後追いブレーキとでも呼ぶのでしょうか?)この操作を行うことの目的についてはこの後説明します。

トラクションサークル

トラクションサークルはドライバーのパフォーマンスを表示する簡単なグラフ表示システムです。誰でもどのような車でも使うことができます。これはサーキット走行の時などの車の加速、減速、コーナリングなどのときのGを収集するデータ収集システムでXY軸のグラフを表示します。



まず始めにここで言うGとはどのような単位か説明します。Gは車重と同じ力です。例えば車重2000ポンドの車が1.0Gでコーナリングするときに車には2000ポンドの遠心力で車を外に押し出そうとする力が加わります。

4つのタイヤは比較的均等なトラクションの限界がそれぞれの方向、即ちブレーキング、加速、コーナリングの方向にあるとします。例えばこれを1.1Gとします。言い換えると、車はトラクションの限界内でブレーキング、アクセレーション、コーナリングを1.1Gで行うことができるとします。もし、貴方がこの1.1Gの限界を超えてしまえば、車は滑り出しスライドすることになり速度は低下し最悪スピンを始めます。また、一方このタイヤのトラクションのすべてを使わなければ、貴方は遅くなるだけです。

これらのGの力は貴方がコーナーを通過すると同時に計測されグラフ化されます。もし、貴方が適切なドライビングテクニックを使っていれば、このグラフはサークル、即ちに近くなります。そして、貴方が車の潜在性能の全てを使っていることを教えてくれます。



ひとつの方向にかかるGの力を別の方向に移行するとき、(例えばブレーキングからコーナリングへの移行)、1つ目の方向へのトラクションの限界から2つ目の方向へのトラクションの限界への移行の方法は2種類あります。1つ目は、ブレーキングゾーンの終わり(1.1Gでのブレーキング)に差し掛かるときブレーキを突然抜いてコーナリング(横方向への1.1Gの荷重)に移行する方法と2つ目は、ブレーキングは徐々に緩めて、緩めるのに従いステアリングを回す角度を増してゆく、言い換えるとブレーキングとコーナリングの操作を重ねて続けて行う方法で。この後者の方法のことをトレイルブレーキング(Trail Braking)と呼びます。

1番目の例では車はほんの短い時間ですがタイヤのトラクションの限界を使わないときがあります。これはその時間がどんなに短くても時間の無駄になります。なぜなら車は直線ブレーキングからコーナリングへは瞬間的に移行できないからです。2番目の例(車、即ちタイヤがトラクションサークルグラフの外側の円周を沿っています)は1番目よりもずっと速く走っています。これはトラクションの力、ここではより高いコーナリング速度ですが、をスムーズに生み出す方法なのです。

貴方がしなければいけないこと、これはトラクションサークルグラフが示していますが、コーナーに進入するときはブレーキを緩めながらコーナリングを開始することなのです。これがトレイルブレーキングです。

この移行の方法をより具体的に説明します。コーナーに差し掛かる前の直線で車は100%のトラクションで減速(1.1G)しています。コーナリングを開始しながら貴方はブレーキを徐々に緩めて行きます。ブレーキングフォース(90)とコーナリングフォース(10)を入れ替えていると言えます。それからブレーキングフォース(75)とコーナリングフォース(25)、ブレーキングフォース(50)とコーナリングフォース(50)のように最終的にはコーナリングフォースで100(1.1g)のトラクションを使うまで徐々に変化させます。次に、貴方は走行ラインを直線に戻すためにステアリングを戻し始めます。そうすればタイヤはアクセレーションのためのトラクション能力を出し始めるからです。ここではコーナリング(90)、アクセレーション(10)、コーナリング(75)、アクセレーション(25)、コーナリング(50)、アクセレーション(50)のように変化させて行きます。



トラクションサークルを作るための本当のキーとはスムーズに重なり繋がったブレーキからコーナリングへ、コーナリングからアクセレーションへというような移行の方法なのです。もし、コーナーに進入する前までに全てのブレーキングを終了させていれば貴方は遅いばかりでなくタイヤトラクションの能力を多くを無駄にしてしまっているのです。貴方は車をバランスさせ、ブレーキ、コーナリング、アクセレーションの操作を切れ目なく、重ねて行うことでタイヤをトラクションサークルの一番外側のトラクション能力の限界で使い続けます。これにより貴方のラップはもっとも速くなり、貴方をもうひとつのサークル(勝者のサークル)に招待するのです。

さて、タイヤにはトラクションの限界があります。もし貴方がトラクションの100%をコーナリングに使っていればアクセレーションには1%のトラクションも使うことはできません。

トラクションサークルはタイヤのトラクションの限界をどのように使い切ることができるのかを教えてくれます。もし貴方がタイヤトラクションのすべてをブレーキングに使えばブレーキを緩めなければコーナリングを始めることは不可能です。同様にもしトラクションの全てをコーナリングに使っていればステアリングを戻して直線に近いラインに戻るまでアクセレーションにトラクションを使うことは不可能です。もしアクセレーションにトラクションの全てを使っていればコーナリングで限界にいることは不可能なのです。

このとても大事なアクセレーション、ブレーキング、ステアリングの関係はこう覚えると理解しやすいと思います。アクセルとブレーキペダルはそれぞれステアリングにつながっていると考えてください。より大きなステアリングの角度はより少ないブレーキ量、アクセル量になる関係です。逆にブレーキ、アクセルの量が多くなればステアリングの角度は小さくなるのです。大きなステアリング角度を大きなアクセルかブレーキの量の組み合わせは簡単にタイヤのトラクション限界を超えてしまいます。

ブレーキングやアクセレーションの量に対して余りに大きなステアリング角度を与えると、或いは逆の場合もですが、車はトラクションの限界を超えてしまいます。大抵これはフロントかリアのどちらかが先にトラクションの限界を超え始めます。これを感じるとドライバーである貴方は車のハンドリングに問題があるのではないかと思い始めます。でもこれはトリックなのです。大抵、ドライバーはフロントかリアのどちらかのトラクションの限界を超えさせるようなペダル操作をしていることが原因なのです。

私が初めてレーススクールに参加したとき、コーナリングの前、ブレーキングは全て直線区間で終わるように教えてもらいました。その後の数年で私は自分で試行錯誤しながらトレイルブレーキのテクニックを習得してきました。その後、Trans-Amカーのレースを始めたとき、トレイルブレーキのテクニックを磨かなければいけないことを感じました。そうすることが他のレースカーよりも速く走ることだと気がついたからです。そのときから数週間、私は夜の工業団地跡地などで自分の街乗りの車でコーナーに進入する際のトレイルブレーキの練習を重ねました。練習では速く走る必要はありませんでした。ただ、ブレーキを緩めながらステアしてコーナリングに入り、ステアを徐々に戻しながらアクセレーションに入る一連のテクニックを練習したのです。これは技術の向上に大変効果的な方法でした。

トラクションサークルは速く走るためにはステアリング操作角度とペダル操作量をバランスさせることが必要であると教えているのです。ブレーキ、コーナリング、アクセレーションの操作を重なりあうように連続的に行う練習をしてください。そうすれば貴方は速く走り始めます。

次回は本書の車の部分の最後で「限界で走ること」のまとめを紹介します。

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